
世界の78人に1人、全世界人口の1%以上は故郷を追われています
紛争や迫害が原因で家を追われた人の数は、過去最多
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2021年は8930万人が、紛争や迫害などが原因で家を追われました。
そのうち、難民は約2710万人(うちUNHCRの支援対象者は2130万人、UNRWA*支援対象者は580万人)、ベネズエラ国外に逃れた人は440万人、国内避難民は約5320万人、庇護希望者は約460万人います。
そして今、ウクライナをはじめ世界各地で起こっている人道危機により、その数は1億人を超えています。
※UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)は、パレスチナ難民の支援を担当しているUNHCRとは別組織の国連機関です。
数字で知る難民・国内避難民の情勢
(※2021年末時点)
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150万人 の子どもが難民として生まれている
2018年-2021年の間で難民として生まれた子どもの数は、年間平均で38万人。
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83%は
中低所得国に避難中低所得国が受け入れている世界の難民の比率。開発途上国が、全体のうち27%を受け入れています。
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41%
世界で強制的に故郷を追われた人々のうちの、子どもの比率。
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72%は
近隣諸国へと避難トルコは380万人近くの難民を受け入れており、この数値は世界最大の受入数となる。続いてコロンビアが180万人を受け入れている。
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140万件
の新たな庇護申請多くの避難民はアメリカやドイツ、メキシコなどで庇護申請を行った。
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570万人の
帰還民紛争や迫害が原因で避難し、その後母国や住んでいた地域に帰還した人々の数。うち、530万人が国内避難民で42万9300人が難民とされている。
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5万7500人
2021年に再定住ができた難民の数。昨年の約3分の1以上が、定住できたことになる。
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430万人
の無国籍者
国籍がないため、自国からの保護を受けられない無国籍者の数。うち130万人は、ミャンマーから強制的に家を追われた人々。
国内避難民
自国の紛争や迫害が原因で家を追われ、国外に出ず国内で避難している人々。国内避難民の数は年々増加傾向にあり、2021年度の世界の国内避難民の総数は、これまでで最多の5320万人にものぼります。世界の国内避難民は、世界で故郷を強制的に追われた人口の大多数を占めており、世界で故郷を追われた人々の約60%が国内避難民と言われています。。紛争や暴力行為、新型コロナウイルスの世界的流行や、自然災害、気候変動などにより、多くの地域で国内避難民が生まれています。世界的にみると国内避難民数は増加の一途を辿っており、2012年の1770万人から2021年には5130万人と、約3倍増加しています。紛争による国内避難民は世界的に増加傾向にあり、2021年に新たに国内避難民となった人々の4分の3以上は、サブサハラ地域で避難を強いられています。またこの1年で、気候変動の影響により2370万人が国内避難民となるなど、気候変動による避難も増加傾向にあります。
無国籍者
各政府が集計しているデータとUNHCRに報告された無国籍者数は約430万人となりました。どの国からも国民として認められていない無国籍者は、教育や医療へのアクセス、雇用や投票、パスポートを必要とする旅行など、様々な権利が制限されています。現在、無国籍者のデータを報告している国は96か国のみであるため、UNHCRは実際にはさらに多くの無国籍者がいると推計しています。
帰還民
多くの人々が故郷を追われる中、自国や住んでいた地域に帰還できる難民もいます。2021年に自国や住んでいた地域にに帰還できた人は約570万人(難民:42万9300人、国内避難民:530万人)いるとされています。。多くの難民や国内避難民が、自国の政情不安や、生計を立てるための手段がないことなどを理由に、安全な帰還ができない状況にあります。
そのため、避難生活が長期化する難民も多くいます。またUNHCRは、難民が自身の意思や尊厳に反して、強制帰還されることがないよう取り組んでいます。
第三国定住
再定住は極めて重要な保護手段・解決策の一つであり、緊急性の高いリスクに直面している脆弱な難民を保護・支援する、UNHCRの中核的な活動の一つです。2021年に再定住できた難民の数は、前年比の67%増加し5万7500人に達しましたが、コロナ禍以前の水準には戻っていません。2021年に再定住できた人々の数は、UNHCRが推定する世界で再定住を必要とする140万人のうち、わずか4%しか占めていません。