食料危機に直面する人々を支えてくださり、誠にありがとうございます。

公開日 : 2024-01-26

食料危機にさらされる難民や国内避難民に温かいご支援をお寄せくださった皆様に感謝の気持ちを込めて、今回はUNHCRが食料危機対策の一環で実践している取り組みと2023年に実施した食料関連の支援についてお伝えいたします。

なぜ難民や国内避難民は、とりわけ栄養失調に陥りやすい状況にあるのでしょう。

紛争や迫害により避難を強いられている人々は、食料あるいは市場が限られた地域に逃れ、仕事や生計を喪失している可能性があります。また、その国の支援制度へのアクセスが限られているかもしれず、こうした状況下で食料不安と低栄養状態に直面しやすくなっています。

質の低い食事や栄養素の欠乏は免疫力を低下させ、ほかの疾病で命を落とすリスクにもさらされています。こうした状況は幼児期の発達の遅れにもつながりやすく、回復不能な長期的なダメージを引き起こす可能性もあります。なかでも子どもや妊娠中の女性、慢性疾患を抱える人々は、もっとも弱い立場におかれやすい人々です。

難民の食料と栄養の安全保障の改善

コミュニティのすべての人々が十分な食料と基本的なサービスにアクセスできるようにするため緊急の対応が求められることが多いなか、UNHCRはパートナー団体や各国政府、その他の国連機関と協力しています。難民に関するグローバル・コンパクトと持続可能な開発目標(目標2:飢餓をゼロに―飢餓を終わらせ、食料安全保障および栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する)に沿った、エビデンスに基づく栄養関連の対応計画の実施を目指しています。また、差し迫った懸案事項と根本的な懸念の両方に対処するため、栄養プログラムへの包括的なアプローチを採用し、公衆衛生や水、教育、シェルター、生計などの各分野にわたって支援を実施します。

UNHCRが取り組む主な内容

グアテマラ/健康診断の一環として保健施設で身長と体重を測定する難民の少女
  • あらゆる栄養失調の予防(健康的で安全、かつ手頃で持続可能な食事と基本的なサービスへのアクセスを支援)
  • 急性栄養失調の早期発見・管理
  • 乳幼児の栄養の改善
  • 貧血とその他の微量栄養素欠乏症の管理
  • 肥満、慢性疾患との関連の予防
  • データに基づくエビデンスとアドボカシー活動

2023年に実施した食料関連の支援

バングラデシュ

難民世帯 4847世帯
バングラデシュ人世帯 2500世帯

気候変動に配慮した農業メソッドに関する研修を受講。
2450人のバングラデシュ人世帯へのヤギとニワトリの配布も実施。

コロンビア

1万3299人

雇用の可能性に関するオリエンテーションや起業トレーニングなどの支援を提供。

エチオピア

6~59か月の子ども 2万4683人

UNICEF(国連児童基金)やWFP(国連世界食糧計画)をはじめ各方面との協働で、急性栄養失調コミュニティ・マネジメント・プログラムを23か所の栄養センターで実施。6~59か月の子ども3万5412人が入院し、2万4683人が回復。

レバノン

140万人

2023年上半期で140万人に多目的の現金の給付支援を実施。2022年の調査では、現金給付の使い道の90%以上が食料。

イエメン

1万8021人

緊急のニーズをカバーする多目的の現金の給付支援を実施。

各方面と協力し栄養失調の予防で幅広い支援を実施

UNHCRは、健康的かつ安全、手頃で持続可能な食事と基本的なサービスへのアクセスを長期的に支援することで、栄養失調の予防に取り組んでいます。遠隔地にいる難民は、往々にしてバラエティに富んだ食品を手にすることや就労の機会が限られています。そのため食料支援や現金の給付支援に頼らざるを得ないことが多くあります。UNHCRはパートナー団体と協力し食料安全保障のニーズを評価し、適切で栄養価の高い食料を推奨。生計支援や農業支援、女性支援なども奨励しています。
緊急事態から長期的な危機まで、WFP(国連世界食糧計画)と協力して難民の支援にあたるほか、難民が自身で生計を立て、より自立的になる能力を支援する環境をつくるために、政府や地域コミュニティと協力しています。

急性栄養失調の早期発見と管理

栄養失調に陥ると、子どもたちは痩せて衰弱し免疫系が低下しやすくなります。子どもたちが回復し生き延びるためには、栄養失調の早期発見と治療が必要です。国内のキャパシティが限られている場合、UNHCRはUNICEFやWHO(世界保健機関)、WFPと協力し高度および中等度の栄養失調の治療を行います。また、地域社会を巻き込む形で、栄養に対する意識を高めるとともに、栄養不良のスクリーニングを積極的に行い、治療の紹介、経過のフォローアップなどの支援も実施しています。

乳幼児の食事の改善

UNHCRは、いつ何時も幼い子どもたちのケアと最適な栄養を支援する制度やサービスが損なわれることのないよう取り組んでいます。
生まれて最初の2年は、子どもの成長と発達にとってとりわけ重要な時期です。この時期に最適な栄養を摂取することで、生涯にわたる疾病や死亡リスクが軽減され、より良い発育につながります。補完食期間(6~23か月)における母乳育児と十分に栄養のある食事の促進と支援は、栄養失調を防ぎ、子どもたちの最良の発育につながります。

UNHCRは引き続き、避難を余儀なくされた人々の命と健康、安全を守り、栄養価の高い適切な食料と基本的なサービスを提供できるよう取り組んでいきます。今後も食料危機と隣り合わせにある難民や国内避難民に温かいご関心をお寄せいただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

X

このウェブサイトではサイトの利便性の向上を目的にクッキーを使用します。詳細はプライバシーポリシーをご覧ください。

サイトを閲覧いただく際には、クッキーの使用に同意いただく必要があります。

同意する