新年のご挨拶(事務局長・川合雅幸)

公開日 : 2024-01-01

新年にあたり一言ご挨拶させていただきます。
平素よりUNHCRの難民援助活動に温かいご支援を賜り、誠にありがとうございます。

ウクライナでの紛争終結が見通せない中、昨年は、スーダンやアルメニア、ミャンマーなどでも紛争や暴力が深刻化し、中東では悲惨な人道状況が新たに発生いたしました。他方、世界各地で大地震や気候変動による干ばつ、洪水などの自然災害も発生し、多くの人々が命の危機にさらされ家を追われています。長期化して、報道も少なくなっているシリア、アフガニスタン、南スーダンなどでの状況も依然深刻であり、故郷を追われている人々は世界全体で1億1000万人を超え、日本の人口に迫りつつある勢いです。1億人というひとくくりの数字として捉えると実感が湧きにくいですが、そこには、家族を大切に思い、自らの夢を追い求める、私たちと変わらない一人ひとりの人生のストーリーがあります。世界で74 人に1 人が難民や国内避難民となる状況は、先進国にいる私たちにとっても他人事ではありません。

12月半ばに、スイスのジュネーブで、難民に関する国際会議である「第2回グローバル難民フォーラム」が開催されました。日本の民間からも企業、NGO、仏教界などの団体、等が参加され、私も同行させていただきました。2019年以来4年に一度開催されるこのフォーラムは、政府機関だけでなく、難民、市民社会の代表が世界中から一堂に会し、それぞれの支援の取り組みやアプローチを共有する場です。世界が分断されている中、社会全体で力を合わせて課題に取り組むことによって、少しずつでも状況を改善していくことがこれまで以上に求められている、との思いを強くいたしました。初日に、大きな会場の中で、一人のアフガニスタンの難民女性が座席表を見て私の席まで来られ「日本の皆様の日頃の支援に感謝したい」と言われたことに大変胸を打たれました。同じアジアの先進国である日本の市民社会が、彼女たちを支え、生きる希望になっているのだと改めて感じた次第です。

昨年も、日本から多くの方がUNHCRへ思いを託し、貴重なご寄付をお寄せくださいましたことに、職員一同、厚く御礼申し上げます。難民の命を守る任務を担っているUNHCRにとって、皆様のご支援はかけがえのない力であり、大きな希望です。UNHCRと当協会はこれからも、紛争や迫害で故郷を追われた人々の命と尊厳を守るための活動に尽力してまいります。新たな年の皆様のご健勝ご多幸をお祈り申し上げますとともに、今後とも変わらぬご支援を心よりお願い申し上げます。


2024年1月
特定非営利活動法人 国連UNHCR協会 事務局長
川合雅幸

 

 


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