あなたのご支援に、心からの「ありがとう」を。
現地からのThank You レポート
公開日 : 2023-07-18
侵攻から2年目を迎えたウクライナや、大地震の影響を受けたシリア・トルコ、そして戦闘が激化しているスーダン ―。今年もすでに世界各地で多くの人々が紛争や迫害、自然災害に苦しみ、家を追われています。そんな中、皆様からお寄せいただきました温かいご支援のおかげで、UNHCRは難民・国内避難民のために様々な援助活動に取り組むことができました。本誌では、皆様のご支援で形となったUNHCRの援助活動の一部をご紹介します。
緊急支援・南スーダン(スーダン人道危機)

「茂みの中に2日間隠れていました。少なくともここは安全です」
避難所で毛布などの援助物資を受け取るアチャンさんは、子どもを連れて5日かけてスーダンのハルツームから南スーダンの国境まで避難しました。「道中、様々な問題に直面しました。とてもひどい状態でした。戦闘を目の当たりにし、隠れなければなりませんでした。」
2023年4月にスーダンで勃発した武力衝突により、安全を求め約150万人以上が国内及び近隣諸国に避難を強いられています。(2023年5月時点)UNHCRは緊急チームを派遣し、政府当局やパートナー団体と連携しながら避難してきた人々の保護や水や毛布、石けんなどの緊急援助物資や緊急避難所の提供など、緊急支援に尽力しています。
UNHCRが現在取り組んでいる支援
■国境付近に受入センターを設置 ■避難してきた人々の登録 ■食料、水、毛布などの援助物資の提供 ■シェルターの提供 など
緊急支援・バングラデシュ(サイクロン・モカ)

「ロヒンギャ難民は、UNHCRと共に再建に向けて前へ進んでいます」
2023年5月にサイクロン・モカがミャンマーとバングラデシュに壊滅的な被害をもたらし、数百万人が家を破壊されるなどの影響を受けました。バングラデシュのロヒンギャ難民キャンプでは4374戸以上のシェルターが破壊されました。UNHCRはパートナー団体と連携し、1934世帯にシェルター支援を届けたほか、被害を受けた11施設の保健センターのうち5施設補修支援を行いました。
(2023年5月19日時点)
心理社会的支援・ウクライナ

「セラピーは、子どもたちにとってトラウマを乗り越えるために大切なのです」
ミキータくん(5歳)は、2022年3月にマリウポリから避難し、現在は母と妹とドニプロのUNHCRが支援する避難所で暮らしています。彼はUNHCRのパートナー団体が実施するアートセラピーを、様々な年齢の子どもたちと受講しています。
「今、子どもたちにとってセラピーは、トラウマを乗り越え仲間や他の子どもたちとコミュニケーションをとるために、大切なのです」とミキータくんの母・オレナさんは語ります。「セラピーのおかげで、彼らは絵をかくことや、故郷のこと、家のこと、庭のこと、恋しいアゾフ海のことを、話すことができています」。
シェルター支援・シリア(トルコ・シリア大地震)

「テントの中にいるので、建物より安全です」
シャムセーさんは、家族と共に避難生活を送っていたシリア北西部の街ジャンダイリスで、2023年2月に大地震の被害に遭いました。一家には、4人目の子どもが生まれたばかりでした。
UNHCRは、被災した人々のためにいち早く支援を開始。毛布や寝袋、衛生キットなどの緊急援助物資や緊急シェルターなどを提供しました。シャムセーさん一家もシェルター支援を受け、現在は夜も安全に眠ることができるようになりました。
トルコ・シリア大地震でUNHCRが届けた支援 (2023年5月時点)
【シリア】シェルター支援 3万7045張 緊急援助物資 21万7625人分
【トルコ】シェルター支援 3万4700張 緊急援助物資 130万人分
教育支援・ジンバブエ

「毎週、タブレットが色んなことを教えてくれます」
嬉しそうな表情でタブレットを持つジンバブエのタレントさん(7歳・写真左)は、タブレットで勉強するのが大好きです。「農業や算数、英語、アートも勉強します。一番好きな科目は農業です。質問の答えを知っている人を探すために、コミュニティを歩き回る必要もなくなりました。今はインターネットで見つけられるので、私たちにとって安全なのです」。
UNHCRは脆弱な環境下で暮らす子どもたちの教育格差をなくすため、ジンバブエでデジタルを活用した教育プログラムを実施。国内の難民キャンプや受入コミュニティ内にある学校の小学校1年生から7年生までの約6000人以上を対象に、タブレットなどのデジタルツールやオンラインプラットフォームを活用した授業を取り入れることで、難民も包括的に教育を受けられるよう取り組んでいます。
皆様からのご支援で、難民を支え続けることができています。
ぜひ継続的なご支援をご検討いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
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