あなたのご支援に、心からの「ありがとう」を。
現地からのThank You レポート
公開日 : 2023-11-14
この度はUNHCRに温かいご支援をお寄せいただき、誠にありがとうございます。故郷を追われた難民や国内避難民の避難生活は、とても過酷です。長引く紛争や絶え間ない自然災害で家を追われ、いつ故郷に戻れるかもわからないまま、一日一日を生き抜くのがやっと、という人も少なくありません。そんな中、皆様からお寄せいただきました温かいご支援のおかげで、UNHCRは故郷を追われ苦しむ難民・国内避難民のために、多岐にわたる援助活動を実施することができました。今回は、皆様のご支援で形となったUNHCRの援助活動の一部をご紹介します。
難民の保護・南スーダン

「現金や就寝用マット、家族のための毛布をもらいました」
4月に紛争が勃発したスーダンから隣国南スーダンへと逃れたアジザさんは、以前夫と子どもたちと共に首都のハルツームで暮らしていました。しかし紛争により、南スーダンへの避難を決意しました。「道中はとても大変でした。武装した男たちにお金を奪われたりしました。」
命からがら南スーダン国境のジョダにたどり着いたアジザさん一家。「ジョダの国境に着いたとき、南スーダンの人々は私たちを温かく迎えてくれました」。アジザさん一家は健康診断を受けて移送センターに着いた後、現金給付支援や就寝用マット、家族用の毛布を受け取ることができました。
自立支援・アフガニスタン
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「より良い環境で働けるのが楽しみです」
アフガニスタンのカリーン・バファンに住むビビさん(71歳)は、絨毯を織り製造することで生計を立てています。「絨毯を織っていて幸せです。食べ物も買えますし、子どもや孫の世話もできます。何より大切なのは、これが私たちの唯一の収入源になっているということです。」しかしビビさんの仕事場は過酷で、泥で作られた小屋の中で8人ほどの女性が働いています。机もないためきちんと座ることもできず、多くの女性たちが背中や腰を痛めるだけでなく呼吸器系の疾患に悩まされ、そして冬は凍えるような寒さの中で作業をしなければなりません。そこでUNHCRは、新たに絨毯の加工センターを新設。多くの女性たちが新しい加工センターで、寒さなどに悩まされることなく働くことを楽しみにしています。
就労支援・ポーランド

「今の仕事と支援のおかげで、私たちは生きていけています」
そう語るウクライナからの難民のヴィラさん(42歳)は、UNHCRがポーランドのワルシャワ市と共同で主催した就職フェアに参加しています。彼女は2022年3月に7歳の息子アルチョム君を連れて、ウクライナのオデーサからポーランドへと避難しました。今回就職フェアに参加したのは、自身の履歴書を専門家にウクライナ語から翻訳してもらい、同じように仕事を探しに来ている、他のウクライナからの難民と話したり、新しい仕事を探すためです。「今はオンラインで仕事をしていますが、ポーランドの学校に通う息子のためにもっと安定した職を見つけなければなりません。今の仕事と支援のおかげで私たちは生きていけますが、まだまだ大変なことは多いので、より良い仕事を見つけたいです。」
緊急支援・リビア洪水

洪水の影響を受けた人々に、迅速に緊急援助物資を届けています
9月10日にリビアを襲った暴風雨「ダニエル」によって大規模な洪水が発生し、多くの人々が家を失いました。強風や集中豪雨でダムが決壊し、インフラ施設や住宅が流されるなど被害は深刻で、数万人以上が避難を余儀なくされています。UNHCRは洪水の影響を受けた人々への支援を迅速に開始し、最も被害の大きかったリビア北部のデルナをはじめとした地域に、毛布や防水シート、調理器具セットや衛生キット、衣類などの緊急援助物資53トン分を輸送し被災した3万9000人に届けるなど、現在も緊急支援に尽力しています。(2023年10月2日時点)
第三国定住・シリアからスペインへ

「私たちは地震で全てを失いましたが、差し伸べられた手のおかげで未来に希望を見い出せたのです」
アリさん(45歳・写真中央男性)は、10年前に家族6人で紛争によりシリアからトルコへと避難しました。トルコでの生活は決して楽なものではありませんでしたが、アリさんは衣料品工場で懸命に働きながら、少しずつ生活を立て直していきました。そんな中、2023年2月にトルコを襲った大地震で、一家は再び全てを失ってしまいました。「本当に一瞬でした。16秒ほどでビルが崩れ、全てがなくなりました」。その後テントで避難生活を送っていた一家に、UNHCRから一本の電話が届きました。「スペインへの再定住プログラムに、私たちが選ばれたという通知でした。私たちは2度全てを失いましたが、差し伸べられた手のおかげで希望を見い出せたのです」。地震からわずか1か月後の3月に、一家はスペインへと移住しました。「ここで働き子どもたちを育て、生活を立て直していきます。自分の夢を実現させたいです」と、アリさんは語ります。
UNHCRがこれまでに届けた支援
【トルコ・シリア大地震】
290万個※:地震で被災した人々に届けられた毛布や衛生キット、シェルターなどの救援物資の数
【ウクライナ危機】
19万525人:ポーランドを含むウクライナ周辺諸国に住むウクライナからの難民向け支援WEBサイト「デジタル・ブルードット」を通じて教育や医療、就労支援を受けた難民の数
※2023年2月-8月末時点の数字です。
世界の難民・国内避難民の命を守るため、ぜひ引き続きUNHCRの活動にあたたかいご支援を賜りますようお願い致します。
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