2022-2023 UNHCRの活動のご報告

あなたのご支援が、世界の難民を支えています

公開日 : 2023-12-29

ご支援者の皆様へ
温かいご支援をありがとうございます

平素よりUNHCRの難民援助活動に温かいご支援を賜り、誠にありがとうございます。 2022年に始まったウクライナへの本格的な侵攻が続く中、2023年も世界では大地震や干ばつ、洪水などの自然災害が発生し、スーダンやアルメニア、中東などで紛争や暴力が続き、多くの人々が命の危機にさらされ家を追われました。
世界で74人に1人が難民、国内避難民となる状況は、先進国にいる私たちにも他人事ではなく、日本から多くの方がUNHCRへ思いを託し、貴重なご寄付をお寄せくださいましたことに、職員一同、厚く御礼申し上げます。難民の命を守る任務を負うUNHCRにとって、皆様のご支援はかけがえのない力であり、大きな希望です。心からの感謝とともに、そのご支援の成果の一部をご報告させていただきます。
UNHCRと当協会はこれからも、難民の命と尊厳を守るための活動に邁進してまいります。どうぞ今後とも変わらぬご支援を、心よりお願い申しあげます。

特定非営利活動法人 国連UNHCR協会 事務局長
川合 雅幸

あなたのご支援が、世界の難民を支えています

アフガニスタン/災害対応・緊急支援

地震の被災者へ緊急援助物資の提供

2023年10月、大地震に見舞われたアフガニスタン。
UNHCRは迅速に緊急支援を開始し、毛布やソーラーランプ、防水シート、ガスシリンダーなどの援助物資を配布しました。深刻な被害を受けたヘラート州の村の人々にとっては初めての外部からの支援で、約150世帯が物資を受け取りました。家が壊れた人々の中には余震を恐れて外で寝ている家族も多く、UNHCRは人々を厳しい冬の寒さから守ることができるよう、支援を急いでいます。

バングラデシュ/保健衛生

難民ボランティアによる心のケアの提供

ロヒンギャ難民のヌールさん(21歳・写真右)はUNHCRが養成した80人の難民ボランティアの1人です。地域には、母国での迫害や厳しい避難生活などのためトラウマやストレスを抱えている難民が多くいます。写真はヘルスセンターでの難民へのカウンセリングの様子です。子どもの頃、医師になるのが夢だったヌールさんは、今カウンセラーとして人々に貢献しています。「この仕事の一番好きな部分は、心のケアを通じて人々を助けられるところです」。

アジア太平洋地域での主な活動

  • ミャンマーの教育カリキュラムへの移行サポート:40,000人(バングラデシュ)
  • 環境にやさしい調理ストーブ・燃料の提供:16の難民キャンプ(バングラデシュ)
  • 現金給付支援:150万人(アフガニスタン)
  • サイクロンの被災者へのソーラーランプの提供:18,000個(ミャンマー)

コンゴ民主共和国/現金給付

命と避難生活を支える現金給付支援

戦闘の続くコンゴ民主共和国北キブ州で、UNHCRから現金給付を受け取った国内避難民のアリネさん(25歳)。「本当に助けになります。この支援で、自立のために仕事を始めた人々や、学校に子どもを戻せた家族もいます。私の子どもたちは双子でまだ赤ちゃんです。寒さや悪天候から子どもたちを守れる家にしたいので、家を整えるためにお金を使います」。UNHCRは2023年7月には、妊産婦、障がい者、病気の人などを優先し約5000世帯に給付しました。

ケニア/生計支援

難民の自立と地域の発展につながる農業支援

ケニアのカクマ難民キャンプで、野菜を抱え笑顔のファトゥマさん(52歳)。9人の子の母で、UNHCRの支援する農場で野菜を育てて販売し、生活を支えています。UNHCRは政府と連携して地域住民と難民が農業を始めるための土地や農機具を準備し、気候に適した野菜の栽培方法を導入。1年後には多くの野菜が収穫され収入を生み出しました。「必要な 物を買い、子どもが学校に通えるようになりました」と喜びの声も多く、地域の発展にも貢献しています。

チャド/保護

スーダンから逃れてきた人々の保護

ファティメさん(38歳)は赤ちゃんを連れてスーダンの戦闘を逃れ、チャド国境へたどり着きました。UNHCRの保護を受け、移動が難しくなる雨季を前に130キロ離れた難民キャンプへ移動するところです。ファティメさんは夫と3人の子どもたちと同じ日に避難しましたが、連絡がつかないままです。チャドに逃れてきた人々の9割はこうした女性や子どもで、UNHCRはシェルターや援助物資の提供、水や食料へのアクセス支援など様々な支援を行っています。

アフリカ地域での主な活動

  • 緊急シェルターキットの提供:34,000人(中央アフリカ共和国)
  • 帰還支援(シェルターの再建、交通費の支給など):50,000人(エチオピア)
  • 難民の子どもの保護(親とはぐれた子どもを含む):1,621人(南スーダン)
  • 重度の急性栄養不良の5歳未満児の治療:46,900人(アフリカの角・東部地域)

シリア/教育

「学校で勉強できるようになったよ!」

大好きな科目・英語の本を読むアブドゥルハミードくん(7歳)。彼は家族と避難先からシリア・ホムス県の村へ戻ってきました。家族にとって9年ぶりの故郷です。村で唯一の小学校は破壊され、子どもたちは廃屋で授業を受けていましたが、UNHCRがパートナー団体と連携して小学校を修理し、アブドゥルハミードくんも学校で授業を受けられるようになりました。UNHCRは各地で計32校を修復、学校へ通っていなかった子どもへの学習支援にも力を入れています。

中東地域での主な活動

  • 子どもたちへの補修授業の提供:61,000人以上(シリア)
  • 医療相談や診察:25万人(イラク)
  • 二次/三次医療が必要な人の医療機関への照会:5,500件(イラク)
  • 障がいを持つ子どものリハビリ・理学療法、学習障がいを持つ子どもへのインクルーシブ教育:148人(イエメン)

ウクライナ/緊急支援

ダム決壊により洪水発生。被災者への緊急支援

2023年6月6日、ウクライナ南部ヘルソン州でダムの破壊による大規模な洪水が発生。被害は広範囲に及び、少なくとも80の町や村の家屋や農地が影響を受けました。UNHCRはベッドやマットレス、衛生キット等8万点以上の物資を配布し、6月9日、10日には最も被害の深刻な地域で、国連による合同の物資輸送を行いました。飲料水不足や家屋の損傷などの影響が残り、UNHCRは被災者12,000人以上を現金給付支援に登録し心のケアも行っています。

パナマ/保護

危険なダリエン地峡での保護活動

パナマのダリエン地峡には、ベネズエラやコロンビアなど各地から、暴力や経済的な苦境のため北米を目指し到着する人々が急増し、2023年は40万人を超えています。しかしこのジャングルの荒野は危険なだけでなく、ギャング等による強盗や暴力、性的暴行などが横行し、多くの死傷者を出しています。UNHCRは国境に保護チームを派遣し、保護活動や危険に関する情報提供にあたり、パートナー団体と連携して医療支援や現金給付なども行っています。

ヨーロッパ・中南米での主な活動

  • 避難所や破損した家屋の修理支援:16万4,129人(ウクライナ)
  • ウクライナから逃れた子どもの保護サービス:36万人(ポーランド、モルドバなど7か国)
  • 性暴力の被害者への支援:7,578人(エクアドル)

出典:UNHCR Global Report 2022 ほか

最前線から日本の皆様へのメッセージ

「難民が自らの力と意思で生きていけるように」

UNHCRエチオピア事務所 小坂順一郎

小坂職員と難民
エチオピア・ソマリ州ケブリベイエ市の難民と地域住民の子どもが通う小学・中学校を訪問

日頃より、UNHCRの活動にご理解、ご協力をいただき誠にありがとうございます。
私が活動するエチオピアは、アフリカで最も多くの難民を受け入れている国の1つです。紛争や干ばつ、洪水等に苦しむ南スーダンやソマリア、そして2023年に戦闘が勃発したスーダン等から約95万人が逃れており、その約8割は女性と子どもです。また、エチオピア北部での紛争等により、約438万人が住み慣れた土地を追われ、家族や友人と離れ離れとなって、理不尽な暴力と差別に翻弄されて途方に暮れています。
しかし私はこれまで、そうした中でも希望を失わない難民の人々にも出会ってきました。自分の子ども以外にも孤児を10人も引き受けながら、自立支援を受けて生活を切り開くコンゴ難民の女性。未来を信じ、笑顔で多くの味方を得て東京オリンピックに出場したベネズエラ難民の男性。就労の機会を得て「人生に花が咲いたよう」と語ったロヒンギャ難民の女性。農地を開墾し、誇らしげに作物を携えるスーダン難民の農夫などです。
UNHCRは皆様の支援があってこそ、生命を救うための人道支援から、人間としての尊厳と権利を守る活動、そして未来を築くための援助が可能となります。難民が失ったものを取り戻し、自らの力と意思で生きていけるように、今後とも皆様のお力添えをいただければ幸いです。

※このメッセージは、2023年11月時点の情報に基づいています。

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