新年のご挨拶(事務局長・川合雅幸)

公開日 : 2023-01-01

新年にあたり一言ご挨拶させていただきます。

日頃より国連の難民援助活動に温かなご支援を賜り、誠にありがとうございます。


2022年は、新型コロナウイルス感染症が収束しない中、ウクライナへの侵攻が世界を揺るがしました。一方で、シリアやイエメン等、世界各地で紛争は長期化し、パキスタンやソマリアなどでは、洪水や干ばつによって多くの人が避難を強いられました。ウクライナ危機の影響もあり、昨年、世界で故郷を追われた人々の数は1億人を超え、第二次世界大戦以降最大の数に達しています。またその約4割が18歳未満の子ども達です。中には何年も、きちんとした教育を受けられないケースもあり、地球上から「誰一人取り残さない」SDGsの目標を真に達成する上で、難民・国内避難民の問題に対して、先進国に住む私達としても、正面から目を向けていく必要があると考えます。


難民・国内避難民が増えていく背景には、紛争や暴力に加え、気候変動など新たな要因もあります。ロシアのウクライナ侵攻のニュースの陰で、シリア、エチオピア、ソマリア、アフガニスタン、バングラデシュなどの報道は限られていますが、依然として各地で深刻な人道危機が続いているのが実情です。紛争で避難を強いられた人々を守るUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)が果たすべき責務は、このように、年々大きなものになっている一方で、UNHCRは現在、大幅な資金不足に直面し、このままでは援助活動を縮小しなければならない場所も出てくるのではないかと懸念されています。


日本では、とりわけウクライナ危機に対して、企業をはじめとする民間組織や個人、自治体等から大きなご支援を寄せていただきました。難民支援では企業のテクノロジーやノウハウ、広報も大きな力となります。昨年11月にグランディ国連難民高等弁務官が日本を訪問した際には、日本でも、ウクライナ危機をきっかけに、故郷を追われた人々との連帯感が高まっていることを強く感じ、民間セクターからのさらなる貢献、社会全体での支援の潜在性に大きな期待を寄せております。これを機会に私共、国連UNHCR協会としては、UNHCR駐日事務所とこれまで以上に密に連携しつつ、日本における難民問題への啓発活動にも、さらに力を入れていきたいと考えております。


現在、日本でも厳しい社会環境が続く中で、多くの方々が世界の難民へ思いを寄せご支援くださったことに、職員一同大変勇気づけられ、また身の引き締まる思いです。世界各地で苦境にある人々に思いをはせ、 変わらぬご支援を寄せてくださいました皆様に、職員を代表して重ねて御礼申し上げます。事務局長として2年目となりましたが、ご支援くださる皆様から日々、多くを学ばせていただいております。皆様からのご支援があってこそ、UNHCRは世界各地で援助を必要としている人々を守り支える活動を展開することができるのです。


当協会は、本年も、日本でのUNHCR公式支援窓口として、引き続き、日本社会と難民や、最前線で援助活動に従事する人々をつなぐとともに、難民および難民支援の国連および関係機関に向ける日本社会からの物心両面の貢献を格段に高めることができるように、職員一同力を尽くして参ります。


新たな年の皆様のご健勝ご多幸をお祈り申し上げますとともに、今後とも変わらぬご支援を心よりお願い申し上げます。


2023年1月

特定非営利活動法人 国連UNHCR協会 事務局長

川合雅幸



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