限られたリソースにもかかわらず続くウガンダにおける難民への寛容

ウガンダは、避難を余儀なくされた人々を保護するための門戸開放政策と、教育、保健、水、衛生といった分野にわたる公共サービスへの難民の統合を継続しています

公開日 : 2023-07-24

2023年7月6日 ― 早朝、10人の子どもの母親であるニクゼ・レイチェルさんは、ウガンダ南西部ナキヴァレ難民居住地にある自宅の外に座り、ナキヴァレ湖に続く緑豊かな渓谷を見つめます。

「重い水汲み容器を担いで急斜面を登ると、体が痛くなります」と、家族に水を汲むために湖から下り坂を歩かなければならなかった時のことを彼女は回想します。「毎日数リットルしか汲めず、水は不衛生でした。」

レイチェルさんと2人の子どもたちは2006年、コンゴ民主共和国ブナガナの故郷からウガンダに逃れ、ナキヴァレ居住地に定住しました。彼女は安全な地への1週間の旅で直面した困難を記憶しています。

「道中、私たちは絶え間ない攻撃に直面しました。でも引き返せませんでした。故郷はもっとひどい状況だと分かっていたからです。」

急増する難民、深刻化する水不足

レイチェルさんと家族はウガンダで援助を受け、ナキヴァレ難民居住地に土地を割り当てられました。しかし、主にコンゴ民主共和国や南スーダンからの難民や庇護希望者が増え続けて人口が急増しているため、彼女たちに割り当てられた土地は縮小し、すでに枯渇してきている水等の天然資源が圧迫されているのです。

深刻化する水不足に対応するため、UNHCRとドイツ連邦経済協力開発省(BMZ)は2008年にミシエラ地表水処理プラントを設立しました。このプラントでは、ナキヴァレ湖から汲み上げて処理された水を難民と周辺の受け入れコミュニティに配給しています。

難民と受け入れコミュニティに十分な水を供給するために尽力しているにもかかわらず、難民の人口が増加し、給水施設の能力が限界に達しています。現在、難民に提供されている水は、推奨されている20リットルに対し、1人1日平均13リットルであり、難民はその差を埋めるために代替の水源に頼らざるを得ません。そのほとんどは、安全ではない水源なのです。

限られた水資源を地域で守る

「水は、私たちの最大の課題の1つです」とレイチェルさんは言います。「洗濯、入浴、料理のために、1日に水汲み容器4~5個分の水しか家族には配られません。」

レイチェルさんは村の給水委員長で、各家庭が貴重な水を利用できるようにする責任を担っています。

「給水委員会のメンバーとして、給水スタンドの秩序が保たれ、全員に平等に水が行き渡るようにします」とレイチェルさんは語ります。レイチェルさんは他の委員と共に、いかなる水漏れも通報され、適切な処置がとられるようにしています。

「この水道の蛇口は人々を結びつけました。なぜなら、人々は水を汲む場所で出会うからです。私たちは水道の蛇口で話をし、笑い、友だちになります」とレイチェルさんは言います。

活動運営に役立てるため、給水委員会は毎月全世帯から1000ウガンダ・シリング(0.27米ドル)を徴収しています。

水へのアクセスに必要な水汲み容器

ナキヴァレ難民居住地のルボンド村には、1月以来、2児の母であるニィラヴメラ・ジャニーンさんのような難民が新たに約2万人定住しています。ジャニーンさんは、水へのアクセスにおいてさらなる困難に直面しています。

「水が必要な時は、隣人から水汲み容器を借りなければならなりません。そして、それを返さなければならないので、洗濯物を早く洗わなければならならないのです」とジャニーンさんは言います。

レイチェルさんは忙しい日常から離れ、自分のコミュニティ、特に新しく到着した難民に、水の効率的な利用について教えることに時間を捧げています。

「今ある水に価値を見出し、節約して使わなければ、ニーズを満たすことはできません。」

動画:ウガンダの難民を守る水資源

ウガンダの人々を援助するプロジェクト

3月、EU高官代表団とUNHCRはナキヴァレ難民居住地を訪れ、難民や難民と共に暮らすウガンダの人々を援助するための現在進行中および将来のプロジェクトを査定しました。

共同訪問の際、欧州委員会国際パートナーシップ総局(DG INTPA)のミリアム・フェラン副総局長は、UNHCRとのパートナーシップの下、ウガンダの難民への対応を援助するため、1500万ユーロの追加資金拠出を発表しました。

「EUはウガンダの先進的な難民受け入れモデルを高く評価しています」とフェラン副総局長は述べました。「私たちは現在、UNHCRとのパートナーシップの下、人道支援と開発支援の差を埋めることを目的としたこの追加資金を通じて、ウガンダの国家的な難民への対応のための援助を強化しています。」

ウガンダは、2023年12月ジュネーブで開催されるグローバル難民フォーラムの共同議長国です。難民と受け入れコミュニティの差し迫ったニーズに対処するための具体的な解決策を議論するために、世界の指導者と利害関係者が一堂に会します。

人道支援から開発支援へ ― グローバル難民フォーラム

EU、UNHCR、ウガンダ政府間の新たな資金提供パートナーシップは、グローバル難民フォーラムが推進しようとしている人道支援から開発支援へのサポートの一例となっています。ウガンダに対するEUの追加資金は、保健、エネルギー、環境、水、衛生、生活におけるサービスの強化および支援に充てられます。

「EUからのこの資金は、難民受け入れ地域を援助するために不可欠であり、これまで以上に必要とされています」とラウル・マゾゥUNHCR高等弁務官補(オペレーション担当)は語りました。「リソースが限られているにも関わらず、ウガンダは難民に対して非常に寛大です。私たちは、難民とその地元コミュニティの福祉と尊厳を保証し、援助を強化するために、開発機関を含め国際的な連帯の強化を訴え続けます。」

ナキヴァレ難民居住地は1958年に設立され、現在はコンゴ民主共和国と南スーダンからの難民を中心に、10年前の約3倍にあたる16万人以上が暮らしています。ウガンダはアフリカで最も多くの難民を受け入れており、その数は150万人を超えます。

Samuel Otieno

原文はこちら(英文)
Uganda's generosity to refugees continues despite limited resources

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