2021-2022 UNHCRの活動のご報告

あなたのご支援が、世界の難民を支えています

公開日 : 2022-12-30

ご支援者の皆様へ
温かいご支援をありがとうございます

平素よりUNHCRの難民援助活動に温かいご支援を賜り、誠 にありがとうございます。
2022年は、新型コロナウイルス感染症が収束しない中、ウクライナへの侵攻が世界中を揺るがしました。一方で、シリアやイエメンなど各地の紛争は長期化し、パキスタンやソマリアをはじめ多くの国や地域で洪水や干ばつが起こり、多くの人が避難を強いられ、家を追われた人は1億人を突破する事態となりました。
日本でも厳しい社会環境となる中で、多くの方が世界の難民へ思いを寄せご支援くださったことに、職員一同大変勇気づけられ、また身の引き締まる思いです。UNHCRへ思いを託し、お力添えくださったすべての皆様へ、深い感謝とともにご支援の成果の一部をご報告させていただきます。
UNHCRと当協会は、これからも難民や国内避難民の命を守る活動に尽力してまいります。どうぞ今後とも変わらぬご支援を、心よりお願い申し上げます。

特定非営利活動法人 国連UNHCR協会 事務局長
川合 雅幸

あなたのご支援が、世界の難民を支えています

バングラデシュ

難民キャンプで環境にやさしいバッグを製作

バングラデシュのクトゥパロン難民キャンプでUNHCRは、工場でジュート(麻)を材料にバッグなど環境にやさしい製品を作る職業訓練を提供し、生計支援につなげています。3人の子の母でロヒンギャ難民のバヌさん(32歳)は、ミャンマーからの避難時に夫とはぐれ、5年たった今でも生死が分かりません。「私が子どもたちを養わなければいけないのです」と話す彼女は、この仕事で家族を支えるという強い思いを抱いています。

ミャンマー

困窮する国内避難民への緊急現金給付

カウさん(65歳)が家族とミャンマー・カチン州に避難して4年。夫は耳が不自由で、息子(35歳)は精神的な疾患を抱えています。UNHCRは、こうした困難な状況の人々を特定し、現金給付支援を行っています。「私は関節炎で働けず、食料の配給と隣人を頼って暮らすしかありませんでした。現金給付を受けられると聞き、嬉しくて夜も眠れませんでした。家族にとって大きな安心です」。

アフガニスタン

少女たちの中等教育への扉を閉ざさないために

アフガニスタンでは現在、女子は小学校を修了しても中学校へ通えず、中等教育以上を受けるのは困難です。UNHCRはジャララバードの学習センターで、ボランティア教師が女子へ授業を行うプロジェクトを開始し、少女たちが勉強を続けられるよう支援しています。UNHCRは各地で15の学校(2校の女子学校を含む)を建設、道路や病院などの修復を進め、現金給付や自立支援等を続けています。

パキスタン

全土を襲った壊滅的な洪水への緊急支援

隣国アフガニスタンから多くの難民を受け入れているパキスタンでは、記録的な大雨が続き、国土の約3分の1が浸水し、住居や道路、学校、病院等も押し流され3300万人が影響を受けました。UNHCRは緊急シェルターや毛布などを急遽空輸、パキスタン政府に約120万点の物資を提供し、被災した4190人以上に緊急現金給付支援を行うなど、人々の命を守るための支援を続けています。

アジア地域での主な活動

  • 緊急シェルターの提供:47,000人(ミャンマー)
  • 現金給付支援:83万6,000人(アフガニスタン)
  • 無国籍に関する支援:38,000件(ウズベキスタンなど)

シリア

9年ぶりに大地を流れた水―灌漑プロジェクト

長年の戦闘でインフラが破壊されたシリア。2021年は記録的な雨不足で70年で最悪の干ばつとなりました。UNHCRは灌漑システムを修復し、シリア各地で用水路が数年ぶりに開通しました。アレッポに家族と帰還してきたアボさん(63歳・写真奥)は、土地に水をひき、2012年以来となる農業の再開をめざします。この地域で修復された用水路は約20キロ。住民は綿花やごま、小麦などを育てて料を得、生計を立てる支えにもなります。

イエメン

母国への帰還と新たな出発をサポート

「家に代わる場所はありません」と語るソマリア難民のナイマさん。避難先のイエメンでは紛争で経済が悪化、仕事はなく厳しい生活でした。今回、UNHCRの支援でナイマさん一家を含む180人がソマリアへ帰還。難民はカウンセリングを受け、出発までキャンセルも可能で、帰還後も現金給付など支援を受けます。ナイマさんは給付金で料理の仕事を始め、教育費や甲状腺の病気を患う娘の治療に充てる予定です。

中東地域での主な活動

  • 学校へ通っていない若者の職業訓練:274人(レバノン)
  • 緊急シェルターの提供:15,375世帯(イエメン)
  • 二次/三次医療が必要な人の医療機関への照会:5,500件(イラク)
  • 防寒支援のための現金給付と物資の提供:210万人(シリア)

エチオピア

母国への帰還と新たな出発をサポート

気候変動や紛争等の影響で、深刻な干ばつと食料不足にあるエチオピア。急性栄養不良などで子どもの命が脅かされています。UNHCRはWFP等と連携して人々の食料へのアクセスを支援し、栄養センター等で栄養不良の乳幼児の治療、栄養指導などを行っています。写真はボコルマヨ難民キャンプの栄養センターでの栄養ワークショップ。参加者の母親バライさんが、子どもに食事を与えている様子です。

※国連世界食糧計画

アフリカ地域での主な活動

  • 小学校・中学校へ通うための支援:2,191人(チャド)
  • 性暴力の被害者への心のケア:4,600人(コンゴ民主共和国)
  • シェルターの補強:国内避難民の40%(中央アフリカ共和国)

ウクライナ

戦闘と混乱が続く中で命を守る

ウクライナへの侵攻が始まって以降、約650万人が国内で家を追われ、約780万人が欧州へ避難しています(2022年12月現在)。UNHCRは戦闘が続くウクライナで、政府やパートナー団体と連携し、毛布や調理器具など援助物資の提供、避難施設の整備、破壊された家屋や学校の修復を支援しています。また、ポーランドやハンガリーなど近隣国の国境、受入施設等で保護活動にあたり、心のケア、現金給付支援、防寒支援など様々な支援に尽力しています。

ヨーロッパ・中南米での主な活動

  • 保護者の同伴のない子どもの保護:2,666人(ギリシャ)
  • 戦闘地への援助物資の輸送:489回(ウクライナ)
  • 女性・子どもの保護施設の設置:7か国37か所(ウクライナ近隣国)
  • 清潔な水の提供と衛生環境の改善:21,000人(コロンビア)

出典:UNHCR Global Report 2021 ほか

最前線から日本の皆様へのメッセージ

「日本の皆様、ご支援をありがとうございます」

UNHCR ウクライナ・ウジホロド事務所 法務官 石原朋子

石原職員
ウクライナでパートナー団体の職員と共に保護プロジェクトを視察(前列右から2番目)

いつもUNHCRの活動にご理解とご協力をありがとうございます。ウクライナでは今も予断を許さない状況で、戦争により市民の安全が脅かされ、多くの人々が避難を強いられています。UNHCRは厳しい状況の中で現場にとどまり、政府やパートナー団体と緊密に連携しながら、国境や避難施設、そして多くの市民が何か月も攻撃に耐え続けている最前線地帯などで援助活動を続け、法的支援、援助物資の配布、現金給付、破壊された家屋の修復や防寒支援など、約300万人以上を支援してきました。皆様の温かいご支援のおかげで、学校や幼稚園などの避難施設で今も避難を強いられている人々に、厳しい冬を乗り越えるためのより良い住居環境を提供できています。皆様のご支援なしに、こうした活動を続けることはできませんでした。現場のスタッフ一同、深く感謝申し上げます。
最近は、戦争により主要都市でも電気、ガス、水などの生活インフラが停止してしまったことで、ウクライナの人々の今後の行方が更に心配です。2023年も、ウクライナをはじめ世界で家を追われ、最も弱い立場にある人々をUNHCRと一緒に支えてくださいますよう、心よりお願い申し上げます。

※このメッセージの情報は、2022年12月時点のものです。

X

このウェブサイトではサイトの利便性の向上を目的にクッキーを使用します。詳細はプライバシーポリシーをご覧ください。

サイトを閲覧いただく際には、クッキーの使用に同意いただく必要があります。

同意する