新年のご挨拶(事務局長・川合雅幸)

公開日 : 2022-01-01

新年にあたり一言ご挨拶させていただきます。

日頃よりUNHCRの難民援助活動に温かなご支援を賜り、誠にありがとうございます。

2020年以来の世界的なパンデミックは昨年も収束には至らずに、各国が感染症対策と社会経済的な影響への対応に追われる一年となりました。さらに、ミャンマーでは2月にミャンマー国軍によるクーデター、アフガニスタンでは8月に、2001年に政権を追われたタリバンが首都カブールを制圧し、両国ともに緊迫した情勢が続いています。世界各地で長期化する避難状況とあいまって、UNHCRの支援対象者は9000万人を超えました。

UNHCRは、パートナー組織と緊密に連携しつつ、難民・国内避難民をふくむ最も脆弱な立場にいる人々への支援に取り組んでまいりました。特にコロナ禍という特殊な状況において、難民当事者がコミュニティワーカーとなって、お互いを支えていくことができるような支援に力を入れています。 例えば、パキスタンに住むアフガン難民の両親から生まれた産婦人科医のサリーマ・レイマン医師が、2021年UNHCRナンセン難民賞アジア地域賞を受賞しました。同じく故郷を追われた少女たちの教育の推進、パキスタンでの新型コロナウイルス対応への貢献が評価されたのです。献身的な治療を続けるとともに、その存在が女性や少女のロールモデルになっています。

困難な日々が続いておりますが、世界各地で苦境にある人々に思いをはせ、 変わらぬご支援を寄せてくださいました皆様に、職員を代表して重ねて御礼申し上げます。昨年7月に事務局長職を引き継いで以来、ご支援くださる皆様から私は多くを学ばせていただいております。皆様からのご支援があってこそ、UNHCRは世界各地で援助を必要としている人々を守り支える活動を展開することができるのです。

 

国連UNHCR協会は本年も、当協会のミッションステートメントに基づき、UNHCR公式支援団体として、日本社会と難民や最前線で援助活動に従事する人々をつなぐとともに、難民および難民支援の国連および関係機関に向ける日本社会からの物心両面の貢献を、格段に高めることができるように、職員一同力を尽くして参ります。

新たな年の皆様のご健勝ご多幸をお祈り申し上げますとともに、今後とも変わらぬご支援を心よりお願い申し上げます。

 

2022年1月
特定非営利活動法人 国連UNHCR協会 事務局長
川合雅幸

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