ウクライナのキーウから来た母親、数日間の旅を経てポーランドで安全を見出す

オルガさんと彼女の子どもたちは、3日間の過酷な車での旅を経て、ここ数日間に近隣諸国へ安全を求めてウクライナを脱出した何十万人もの人々の一部です

公開日 : 2022-02-28

ゾシン国境(ポーランド)、2022年2月27日 ― ポーランドとの国境にあるブグ川にかかる鉄橋では、数千台の車の列が隣国ウクライナまで14キロメートルも続いています。しかし、橋の信号が青に変わり多くの車両が通過する数分ごとに、安全な場所にたどり着こうとする人々の緊張、不安、恐怖の日々が終止符を打っています。

「今日で旅に出て3日目です」とオルガさん(36歳)は言います。通常なら7時間の道のりです。彼女は2月24日に2歳の息子と8歳の娘を連れてウクライナの首都を出発し、近所の人とその娘と共に、27日の夕方、ようやく到着しました。「最初の爆弾が落ちてくると、すぐに逃げました。キーウから出るだけで12時間かかりました。もう36時間もここで待っているのです。」

ポーランドとの国境の町ゾシンに到着すると安心したように見え、オルガさんは、ここ数日の疲れにもかかわらず、旅の途中では温かい食事もトイレも見つかりませんでした、と説明しました。

「最初の爆弾が落ちてくると、すぐに逃げました」

「他の人はもっとひどい目に遭っているはずです。少なくとも私たちは健康です」と、娘のポリーナさんをなでながら彼女は言います。ポリーナさんは厚手のコートに帽子、マフラーを巻いて、氷点下の夜の気温に耐えながら、家から連れてきた“フォクシー”という名のぬいぐるみを抱いています。車の中で3日間もどうやって過ごしたのかと聞くと、オルガさんは簡潔に答えました「選択肢はなかったのです。」

2月24日に軍事攻勢が始まって以来、27日までに、すでに数十万人がウクライナから近隣諸国に避難しました。最も多いのは西側のポーランドで、その他にもハンガリー、モルドバ、ルーマニア等へ流入しています。

難民は受入国の当局によって登録され、シェルターが提供されており、UNHCRとパートナー団体は、各地域の主要な国境地帯で、当局の尽力を支援しています。

ゾシンのポーランド国境警備隊の隊長は、入国を待つ車の長い列を示しながら、「全員の身分証明書を記録しなければなりません」と語ります。車なしで到着した人は、渋滞の列を避けて、より早く入国することができるのです、と彼は付け加えました。

「歩いて来る人も多いです。それなら4時間待てばいいだけです」と隊長は言います。「バスが来て、国境の数キロメートル手前で降ろすこともあます。車で国境まで来て、車を捨てて渡ってくる人もいます。」

彼の後ろには、オレンジ色の大きなテントが建っています。そこでは最近到着した人たちが集まり、温かいお茶やお菓子、果物、サンドイッチ等の提供に感謝しています。テントの中では母親が赤ん坊の着替えをし、近くでは、泣いている子どもたちもいれば、何が起こっているのか理解できないほど幼く、走り回って遊んでいる子どもたちもいます。

「もう安全なのです…」

国境に戻ると、父親がウクライナに引き返す前に、妻子を抱きしめ、別れを告げています。ポーランドに入国した難民のほとんどは女性と子どもです。

食事と温かい飲み物を摂ると、オルガさんは、自分と子どもたちに何が待ち受けているのか分からない、と語ります。

「今夜は国境を越えたところに宿があるから、それから何か探します」と彼女は言います。「もう安全なのですから。」

今、彼女が一番心配しているのは、ウクライナにいる夫の安否です。「彼はキーウに残り、いつも献血をし、逃げられないお年寄りの世話をしています。」今、何が起こってほしいかと聞かれると、彼女は娘を抱きしめてこう言います。「爆弾が止まること。殺戮が止まること。そして、私たちが再び家に戻れること。」

動画:ウクライナ-ポーランド国境からのレポート

Chris Melzer

原文はこちら(英文)
A mother from Kyiv finds safety in Poland after days on the road


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