UNHCR、難民の新型コロナ・ワクチン接種における大きな進展を強調するも、不公平が普及の妨げに

公開日 : 2022-03-07

2022年3月2日 ― UNHCRの新しいデータによると、今、世界の大部分の国々が自国の新型コロナ・ワクチン計画に難民を含めています。

書類上では162か国の難民が国の計画に組み込まれ、各国へのワクチン供給も改善されましたが、行政上の障壁、対応能力、物流上の困難等により、多くの難民がまだ1回も接種を受けていないのが現状です。

現在、アジア・太平洋、ヨーロッパ、アフリカ、南北アメリカの68か国で、約830万人分のワクチンが難民や避難民に投与されています。さらに82か国で、難民、避難民、無国籍者にワクチンが投与されたことが確認されていますが、その数はまだ公表されていません。

「当初から提唱してきたワクチンの導入は、このパンデミック対策の重要な柱であり、大きな進展が見られるものの、現実には、ほとんどの難民は発展途上国で受け入れられており、彼らはワクチンの不公平と導入に関わる重大な課題に直面しています」とサリド・マリクUNHCRレジリエンス・解決事業部長は述べました。

「ワクチンの不公平は、最も弱い立場の人々に最大の犠牲を強いています。ワクチンを最も必要とする人々の手に、十分なワクチンが渡らないのです。」

この問題に対処するため、UNHCRは受入国に対して、ワクチンへのアクセスの障壁を乗り越えるための支援を強化するよう提唱しています。 また、より効果的なパンデミックへの備えと対応能力を支えるため、中低所得の難民受入国全体で、国の保健システムを強化するための投資を拡大するよう呼びかけています。

また、UNHCRは難民が直面している接種を妨げる特定の制約や障害に対処するよう各国に要請しています。

UNHCRのデータによると、予防接種が執り行われている地域では、難民のワクチン接種率は国民の摂取率の平均よりも低くなっています。これは主に、難民では解決できない、物流上の困難や行政上の要件が原因です。

予防接種の登録や接種に、身分を証明する書類を要する国々がありますが、多くの場合、難民にはそれがないのです。オンライン登録システムを確立している国々もあり、インターネットにアクセスできない人々やコンピューターに詳しくない人々のワクチン接種を抑止したり妨げたりしています。ワクチンの接種場所が難民の居住地から離れた場所にあったり、ワクチンを求める人を入国管理局に報告することが義務づけられていたりする所もあります。

多くの難民受入国では、ワクチンへのアクセスや摂取を手助けするための大きな進展が、難民自身の手によって、成し遂げられています。アンゴラでは、他の難民がワクチン接種への躊躇を克服し、ワクチン接種後の症状に対処するためのカウンセリングや支援のために、難民が重要な役割を果たしています。

バングラデシュではコミュニティのヘルスワーカーが戸別訪問の啓発キャンペーンを行い、ワクチンに関する心配事について話し合い、ワクチン接種場所にたどり着けない難民の移送を助ける等の活動を行っています。南アフリカでは、UNHCRがチャットボットを試験的に導入し、ワクチンの安全性に関するメッセージを強化すると共に、パートナー団体と協力して、身分証を持っていない人々への展開と照会を強化しています。

UNHCRは、新型コロナウイルス感染症への対応と回復計画において、強制的に避難を強いられた人々と無国籍者の完全な統合とアクセスを確保するよう再度要請します。UNHCRの新型コロナウイルス感染症対応についてのさらなる情報はこちら

原文はこちら(英文)
UNHCR highlights great progress on refugee vaccine inclusion but inequities hamper rollout


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