コックスバザールで灰からの再出発を図るロヒンギャ難民

2021年にバングラデシュのコックスバザールで発生した火災により、ロヒンギャ難民4万5000人以上がシェルターを失いました。過密状態のキャンプでは建物の間にほとんどスペースがないため、壊滅的な火災のリスクが高まります。

公開日 : 2022-02-01

「火事で目が覚めて、怖くて、何もわからなくて、ショックを受けました。ボランティアが来てくれるまでどうすれば良いか分かりませんでした。」

コックスバザール(バングラデシュ)、2022年1月26日 ― バングラデシュのコックスバザールにある難民キャンプに住む、3人の母親であるロヒンギャ、ノシマ・ファティマさん(30歳)は、2021年10月にシェルターで火災が発生した際に、消火訓練を受けた3人の難民ボランティアに助けられました。消火器、砂、水を使い、彼らは15分足らずで炎を消し去りました。しかし、その時点で被害は拡大していました。

「すべてを失いました。カーテンも服も鍋も、全部です」とノシマさんは嘆きます。子どもたちが火災の時に家にいなかったことを、彼女は感謝していています。「屋根の上、窓の外、どこもかしこも火の海でした。遠くからでも火の海が見えたので、煙を見た子どもたちが駆けつけてくれました。」

過密状態と貧弱なインフラにより、キャンプでは火災が急速に拡大します。昨年、UNHCRは、バングラデシュ当局、国際移住機関(IOM)、その他の支援機関と協力して、数千家族の火災後の生活再建を支援しました。

「子どもたちはその事件を覚えていて、時々ここで寝るのを怖がります」

ノシマさんは、焼け落ちる家を見た息子や娘たちの悲鳴を今でも覚えています。火災から数時間でミャンマーから逃げてきた時に持ってきたわずかな所有物が灰になってしまい、彼女は悲しみに沈みました。唯一の持ち出せたのは、難民キャンプでサービスや食料を得るための命綱である身分証明書でした。

基礎部分は修復可能でしたが、屋根は刷新する必要がありました。新しい防水ビニールシートを張り、壁を修復しました。しかし、修復したにもかかわらず、梁には黒い斑点が残っており、家族は火事の日の悪夢にうなされています。

「子どもたちはその事件を覚えていて、時々ここで寝るのを怖がります」とノシマさんは言います。過密状態のコックスバザールのキャンプでは、移動という選択肢はありません。

シェルターの再建や、毛布、調理用器具、ランプ等の必需品の配布は、2021年に被災した人々を援助するために重要な役割を果たした、ビッグハート財団を含む政府や民間の寛大な寄付者によって可能になっています。

キャンプ全体で、難民ボランティア数百人が火災の予防と対応のために継続的に訓練を受けています。応対時間が短く、被災した家族に迅速かつ効果的にアプローチできるので、彼らの仕事は火災を食い止めるために非常に重要です。

また、UNHCRは2021年、は今後起こりうる悲劇を防ぐために火災対応車を導入しました。2022年1月18日にキャンプの一角で発生した火災では、このうちの1台の車両を使って迅速に消火活動を行い、被害をシェルター27張にとどめ、死亡者発生を阻止しました。破壊されたシェルターは、人道支援団体の支援により再建され、延焼のリスクを減らすため、スペースが許す限り防火帯が導入されます。

火災は難民のメンタルヘルスにも大きな影響を与えています。ほとんどのシェルターは復旧または交換されましたが、キャンプのメンタルヘルス担当者たちはまだなすべき仕事を多く抱えています。ノシマさんのように、ミャンマーから避難を強いられた時にすでに大きな損失を被っている人にとって、火災のトラウマから回復までの道のりはまだ長いのです。

Regina de la Portilla

原文はこちら(英文)
Rebuilding from the ashes in Cox's Bazar


ミャンマー/ロヒンギャ危機

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