記録的な干ばつの中、生き延びようと格闘するエチオピアの家族

UNHCRは、過去40年間で最悪の干ばつの中、水を求めて避難を余儀なくされている数千人の人々へ緊急援助を提供するために、エチオピアのソマリ州にて、地元当局を支援しています

公開日 : 2022-07-19

数日間、自分にも家畜にも水がなかったアルドさんは、トラックが水を運んでくる音を聞き、シェルターから姿を現しました。ここ数十年で最悪の干ばつの中、水を求めて故郷を逃れた国内避難民の家族約500世帯が、エチオピアのソマリ州ケブリベヤにあるその場しのぎのマラガジョー避難サイトで生活しています。

ケブリベヤ(エチオピア)2022年6月28日 ― 「このような干ばつは初めてで、誰もが影響を受けています。私たちはそれを“目に見えないもの”と名付けました」とアルドさんは言いました。

アルドさんはエチオピアのソマリ州東部奥地にあるコレヘ地帯のカブティナグという村から約260キロ歩き、州都ジジガから約53キロのケブリベヤという小さな町にたどり着きました。4児の母である彼女は、村の人々と一緒に旅をしたと言います。

「一緒に避難した人は数え切れません」と彼女は語りました。「ほとんどの村人たちが立ち去りました。」

現在マラガジョー避難サイトに住む多くの人々と同様、アルドさんは家畜のための水と牧草を求めて、危険で疲弊する旅をしたのです。

「随分長い旅でした…牛は大変な目に遭いました」と彼女は付け加えました。「家畜はとても弱っていたので、誰も買ってくれませんでした」と彼女は言いました。

また、マラガジョーに避難する牧畜民のアブドラヒ・ゲディさん(55歳)も、牛、ヤギ、羊を集め、東ソマリ州のカブティナグという村を離れました。しかし、このルートの乾燥した環境は彼の動物たちには過酷すぎたため、彼が今住んでいるジジガのババカダ・エルバハイ国内避難民サイトまでたどり着けたのは、半分以下でした。

「この3頭を除いて、他の牛はすべて死んでしまいました」と、隣にいる痩せ細った家畜を指差して彼は言いました。「かつてはヤギと羊を445頭飼っていましたが、残りは死んでしまったので、今は190頭しかいません」と彼は付け加えました。

2020年後半以降、エチオピアは4年連続で雨季に恵まれず、過去40年間で最も厳しいラニーニャ現象*による干ばつに見舞われています。すでに紛争で避難を強いられた人々を含む国内避難民数百万人を受け入れ、さらに隣国ソマリアからの難民約24万6000人が暮らす8か所のキャンプで新たに到着した約1万6000人を受け入れているエチオピアのソマリ州では、干ばつにより複雑となっている状況がさらに深刻化しています。他にも、アファール、オロミア、南部諸民族州(SNNP)等も干ばつの影響を受けています。
(* 異常気象の原因となり得る、海面水温の変動による地球規模での自然現象)

2021年9月以降、UNHCRは地元コミュニティ、地域の防災管理局、その他のパートナー団体と協力し、各国内避難民サイトや受入コミュニティにおいて、干ばつ被害に遭った7200世帯以上に水、シェルター、暖かい衣類、家庭用品を届けています。

しかし、干ばつが悪化するにつれ、人々のニーズは高まり続けています。

「ここでは、水不足と効果的な水管理が最も切迫した課題となっています」と、UNHCRジジガ事務所フィールド・アソシエイトのアブドラヒ・シェイク・バリーは言及します。「私たちが提供できる支援は、被災者が生き延びるためのニーズを満たすために必要とされるものをはるかに下回っています。私たちは当局やパートナー団体と共に、避難を強いられる人々が水やシェルター、基本的な救援物資を確保できるよう支援を続け、家畜と一緒に故郷に戻ることを選択した人々には輸送手段を提供します。」

アブドラヒ・ゲディさんは食料も水もほぼない長旅にあたって、妻と7人の子どもたちを村に残さざるを得ませんでした。マラガジョー国内避難民サイトに到着してから100日、家族からの連絡はありません。

「彼らや村に残った子どもたち、女性、老人、そして弱い立場に置かれた人たちがどうなったか、分かりません」と彼は言いました。

アブドラヒさんは危険な旅にもかかわらず、ソマリ地域のいくつかの場所で受け入れられている他の多くの国内避難民と同じように、自らが干ばつの影響への対処に苦心しているにもかかわらず、地域社会から寛大な歓迎を受けた、とUNHCRに語りました。

エチオピアでは、UNHCRや他の人道支援パートナー団体がエチオピア政府を支援し、高まるニーズに応えるため、援助の規模を拡大しています。さらに、国連の復興フレームワークの中で、エチオピアの自然災害、特に頻発する干ばつや洪水に対する回復力の構築を支援するための共同の取り組みが行われています。

ソマリ地域では、人道支援パートナー団体が避難を強いられる人々240万人以上に食料を提供し、今も支援を必要としている85万9000人以上に清潔な水を提供するために活動しています。しかし、現存するニーズは可能なリソースを上回り続けています。

UNHCRは、エチオピアにおける干ばつの影響を受けた100万人以上の難民、国内避難民、およびその受入コミュニティに不可欠な援助を届けるため、2200万米ドルを必要としています。これは、ソマリアとケニアを含む干ばつ対応のための資金4260万米ドルの一部です。

Eugene Sibomana

原文はこちら(英文)
Ethiopian families struggle to survive amid record drought


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