レバノン人と難民の気候危機を手助けするため、家々を修繕するUNHCR

レバノンが壊滅的な経済崩壊に苦しむ中、UNHCRは苦境に陥るレバノン人とシリア人の家族が安全かつ尊厳ある生活をする手助けをしています

公開日 : 2021-11-26

サラファンド(レバノン)、2021年11月18日 ― レバノンの地中海沿岸にある古代フェニキアの港シドンとタイアの途中にある小さな町、サラファンドにて、4人の子どものシングルマザーであるアリヤーさんは、文字通り老朽化した彼女の家で、彼女がかつて知っていた安定した生活が身の回りで砕け落ち、無気力さを感じていました。

夫が4年前に他界した後、アリヤーさんは家族で唯一の稼ぎ手となり、彼女が何とかやっていけるだけの小さなブレスレットやネックレスを売っていました。

しかし、必需品の価格は急騰し、食料、燃料、医薬品の不足に繋がっているレバノンの壊滅的な経済危機の中、アリヤーさんはこのささやかなライフラインすら失いました。彼女たちの唯一の収入は一番上の息子アリさんが近所のコーヒーショップで配達員として働いたわずかな賃金のみでしたが、つい最近、彼もまた仕事を失いました。

「私は近所の人々の助けに頼っています。彼らは私に生き延びるための医薬品、食料、そしてお金をくれます」とアリヤーさんは言いました。「息子のアリは家族の唯一の稼ぎ手でしたが、彼一人では十分にやっていけませんでした。」

「私たちが住むこの家は、酷い状態です」

彼女の循環器に関わるある病状によって、最近アリヤーさんは一方の足を切断しました。車いすに制限され、彼女の家での移動は大きく制限されました。修繕する資金もなく、事態の打開は困難で、水漏れや湿気で家は破損し、壁や天井は部分的に崩壊しました。

「食卓に食料を並べるのにも苦闘するくらい厳しい状態ですが、自分の家で安全を感じない時は、さらにつらいです」とアリヤーさんは語りました。「私たちが住むこの家は、水漏れで酷い状態です。この家に快適さを感じさせてくれるものは何もありません。」

世界銀行のランク付けによると、近代における世界最悪の経済危機の1つとなっているレバノンの経済崩壊の結果、レバノンの通貨価値は85%以上下落しました。物価は急騰し、多くの家族にとって、生き延びることは手の届かないことになってしまいました。

レバノンの家族に苦痛と苦難をもたらすと同時に、この危機は、この国で受け入れられている85万人以上の登録されたシリア難民に悲惨な影響を与えています。

この国のシリア難民の2021年脆弱性診断の直近の予備調査によると、現在90%が極度の貧困の中で暮らしており、生き延びるのに必要と考えられる食料、医薬品、その他の生活用品を完全にカバーすることは不可能と報告されています。

これにより、全ての難民世帯の半分に影響している食料難が悪化。また、レバノンにいるシリア人家族の60%が今、危険かつ過密した基準以下の宿泊設備で暮らしています。レバノンの家族が置かれた状況も同様に致命的です。

この事態に対し、UNHCRはこの国にいる最も弱い立場に置かれたレバノン人と難民の家族に、現金給付や生活必需品を含む、命を守る一連の援助を提供しています。また、自治体、コミュニティレベルでの支援も提供しています。

2011年以来、各省庁がレバノン人や難民を含むより多くの人々に公共サービスを届ける手助けをするため、レバノンの機関とインフラに3億900万米ドルが投資されてきました。

これには、多くの難民を受け入れている影響を軽減するために非常に必要とされるインフラや設備をレバノンのコミュニティへ届けるプロジェクトも含まれています。レバノンの機関やコミュニティが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)2020年のベイルート爆発事故により良く対応するための支援も。

対応の一環として、UNHCRはINTERSOS、CONCERN、MEDAIR、セーブ・ザ・チルドレンといったパートナー団体と共に、基準以下の家々を修繕するために尽力しています。この計画では、水漏れを防ぎ、配管/電気システムを修理し、アリヤーさんの家のケースのように、彼女が動きまわり、より自立する手助けとしてアクセシビリティ改善をするよう地主を支援します。

「レバノンにいるレバノン人も難民も、非常に苦しんでいます」

家族が家でより安全かつ心配のない状態にし、雇用を提供するのと同時に、このプロジェクトでは、家主は無料で建物の改善が提供され、その代わりに借家人には1年間の家賃を無料保証します。

「家の修繕の後は、すべてが違います。今、すべてがより良くなっています」と安心したアリヤーさんは言いました。車いすで風呂場のシンクにたどり着けるようになったおかげで、手洗いといった単純な仕事がより簡単になりました。

2020年、2021年、約6万7000世帯のレバノン人、難民家族がUNHCRのシェルター支援の恩恵を受けました。非公式居住地の耐候性シェルター、家を補強するシェルターキットの配給から、立ち退きの危機にある家族への家賃補助といった支援も含まれます。

「最も支援を必要としている人々が安全な家に住めるよう手助けすることは、UNHCRの最優先事項です」と伊藤礼樹UNHCRレバノン代表は述べました。「レバノンにいるレバノン人も難民も、非常に苦しんでいます。この非常に困難な時に、私たちは彼らのそばに寄り添い続けなければなりません。」

Houssam Hariri and Paula Barrachina

原文はこちら(英文)
UNHCR fixes homes to help Lebanese and refugees weather crisis


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