「私の人生で最も大切な宝、家族を奪われました」非政府武装グループによるモザンビーク襲撃

数千人がモザンビーク北部での非政府武装グループによる襲撃を逃れ、彼らと受け入れコミュニティを援助するための緊急支援を必要としています

公開日 : 2021-04-12

ペンバ(モザンビーク)2021年4月7日 ― スアボさんは台所で家族のための食事を作っている時に、外で子ども達の叫び声を聞きました。彼らは「武装した男達が町に侵入してきた!」と叫んでいました。 彼女は戸惑いました。これまでにも小さな襲撃について時々聞いたことはありましたが、彼女の自宅近くのモザンビーク北部パルマの町の近くで起きたことはなかったからです。彼女は料理を続けました。

1時間後子ども達が帰宅し、今度は爆弾だと叫びました。外を見ると、人々が自宅近くの海岸に向かって丘を駆け下りているのが見えました。

仕事に出ていた夫を見つけられなかったので、スアボさんはすぐに娘に電話して孫と逃げるように言いました。パニックと混乱の中、同じく逃げていた他の村の住人達と合流した3人は、必死でフランスのエネルギー会社「トタル」のスタッフが数名乗っていたフェリーボートに、なんとか飛び乗ることができました。

「武装した男達が人々を撃っているのがボートから見えました。私たちはなんとか逃げられましたが、多くのボートは捕らわれていました」と、スアボさん(40歳)は言いました。

「武装した男達が人々を撃っているのがボートから見えました」

彼らは町の別の場所にあるアマヌラ・ホテルにたどり着き、水も食料もないまま外で一夜を明かしました。しかしホテルも襲撃されたため、茂みの中を3日間逃げ隠れした後にやっとボートでパルマから脱出することができました。

3月24日にこの海岸沿いの町は非政府武装グループに襲撃され、1万1000人以上が避難しました。その後スアボさんのようなモザンビークの避難民は、徒歩や車、ボートを使ってペンバ、ムウェダ、モンテプエズなどの町へと逃れました。

スアボさんとその家族は、1週間後に他の約1100人の避難民と一緒にボートでペンバにたどり着きました。その多くは女性や子どもで、彼らはほぼ何も持たずに疲れ果てた状態で到着しました。また彼らは残虐な襲撃を目撃しため深刻なトラウマを負っている兆候が見られ、残した家族を心配していました。

「彼らはまだ運がいいです。なぜならパルマにはまだ数千人が足止めをくらい、自身が逃れられるかどうかもわからないまま身を隠しています」と、マルガリータ・ロウレイロUNHCRペンバ事務所代表は述べました。

UNHCRは当局とパートナー団体と連携し、最近避難し到着した人々の詳細について審査し、緊急支援を必要とする最も脆弱な人々を特定するための保護評価を行っています。審査を受けた人には離れ離れになった家族と再会できるように、家族のその後を追跡するなど様々な支援を紹介しています。家族とはぐれた人の約80%近くは、女性や子ども達です。パートナー団体の職員は、国内避難民を性暴力や性的搾取の被害から守るための訓練も受けています。

避難している家族の大半は親戚や友人のもとに身を寄せていますが、スアボさんのように親戚がいない人々は政府が開設した移送センターに滞在し、そこで食料やマットレス、毛布などの支援物資を受け取っています。4月6日時点で、約250人の避難民が今も移送センターで生活をしています。

スアボさんはこれからどうなるかわからない、不安定な状態にいます。夫と他の3人の子ども達と離れ離れになってしまったことを悲しみ、不安に思っています。

「紛争がなくなることを祈っています。他の誰かにこんな体験をさせたくないです」

「彼らは私の家や所持品を奪いましたが、最もひどいのは私の人生で最も大切な宝、家族を奪ったことです」と、彼女は言いました。

スアボさんのようにルシアさんもボートで避難し、現在移送センターに滞在しています。環境保護活動家でNGO職員でもある彼女は、将来のことを不安に思い家に帰ることを怖がっています。

「私達は人道支援団体からの支援を必要としています。ここには家族と離れ離れになってしまった女性や子ども達がたくさんいます。」

今回のパルマ襲撃事件の以前には、カボ・デルガド州での暴力行為が激化したことで70万人近くのモザンビーク人が、カボ・デルガド州内の別の場所やニアッサ、ナンプラ州へと避難しました。その多くはホストファミリーのもとで、すでに底を尽きそうなわずかな物資で生活をしています。

この状況はこの地域の医療や、水、シェルターや食料へのアクセス等に深刻な影響を与えています。慢性的な開発の遅れや連続する自然災害、最近の新型コロナウイルスを含む感染症の発生など、すでに脆弱な状態の中でこの悲惨な人道危機が起きたため、状況はさらに深刻化しています。

UNHCRとパートナー団体が何千人もの避難民への支援を拡大し続ける一方で、スアボさんは故郷に平和が戻ることを願っています。

「紛争がなくなることを祈っています。他の誰かにこんな体験をさせたくないです。」

Juliana Ghazi

原文はこちら(英文)
‘They took away my biggest gift in life – my family’


難民を守る。難民を支える。

多くの人々が故郷を追われている中、今ほど人道的な支援が必要とされる時代はありません。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は、この状況に対し、世界各地で救援活動を行っていますが、資金が圧倒的に足りない状況が続いています。皆様からのご寄付によって多くの命が助かります。彼らを支えるため、ぜひ継続的なご支援をお願いいたします。

※当協会は認定NPO法人ですので、ご寄付は税控除(税制上の優遇措置)の対象となります。

X

このウェブサイトではサイトの利便性の向上を目的にクッキーを使用します。詳細はプライバシーポリシーをご覧ください。

サイトを閲覧いただく際には、クッキーの使用に同意いただく必要があります。

同意する