南スーダンの洪水が脆弱なコミュニティに大損害をもたらす

本稿はジュネーブの国連欧州本部(パレ・デ・ナシオン)で行われた記者会見におけるアラファト・ジャマルUNHCR南スーダン代表兼臨時国連常駐・人道調整官による報告の要約です

公開日 : 2021-11-01

2021年10月19日 ― 数十年で最悪の洪水により南スーダンでは70万人以上が被災し、UNHCRは最も弱い立場に置かれた人々が直面する重要なニーズに危機感を募らせています。国内の人道支援チーム、そして南スーダン政府と共にUNHCRは最も被害を受けた人々へ衛生用品、食料、緊急用シェルター、灯りを提供するソーラーランタンを含む、最も早急に必要とされる援助を届けています。

8数週間もの豪雨による容赦ない洪水によって家々は流され、農地は浸水しました。家族や家畜は安全を求めて高台や近隣の町に避難を強いられています。

上ナイル州だけで、UNHCRはマラカルの町にたどり着くために7日間歩いた約1,000人に遭いました。女性、子ども、そして年配の方々が、疲労困憊かつ空腹の状態で到着しました。数日間何も食べていない人もいました。水に囲まれた島で孤立した人、木々の下で避難した人、安全な場所にたどり着けなかった人もいます。女性たちは自分の子どもたちの健康をとても心配しています。水経由で死に至る疾患から発生する感染症のリスクが増大しているのです。

気候非常事態の影響はあらゆる大陸や地域で感じられていますが、アフリカ東部での影響は特に深刻です。すでに苦境に陥っているコミュニティは、予期せぬ洪水、嵐、不安定な雨量、悪化する猛暑と乾燥の状況化における貧苦に直面し、水、食料、生計、土地、そして健全な環境といった基本的ニーズと権利が大きな打撃を受けています。

直近の洪水により、主に南スーダンの4州が被災しています。地域によって、1962年以来初めてこの規模の洪水に出会ったコミュニティもあります。このような厳しい気候の事象を経験し続けているコミュニティもあり、そこでは、人々が対処し生き延びる能力が、3年連続の洪水によって蝕まれています。

南スーダンの雨は今年中続くことが予想されており、人道支援を必要とする人々の数も増加することが予想されます。加えて、洪水と干ばつが同年に発生することもある気候ストレスにより、コミュニティ間の紛争が引き起こされています。複数のコミュニティが縮小していく高台の領域内で避難場所を探し分かち合うことを強いられ、失った収入源を必死に補おうとするためです。リソースを分かち合う受入れた側と避難して来た側のコミュニティ間の対話が引き続き重要となるでしょう。

勇気づけられる事態の進展としては、世界の最貧国の1つである南スーダン政府がすでに洪水対策に1,000万米ドルを割り当てています。地元政府もまた、防壁の建設、洪水の水を汲み出して水路を通じて余剰水を転送するシステムの取り付け等、コミュニティ内の被害の軽減化のために尽力しています。受入コミュニティと避難民自身もまた、驚くべき回復力と寛容性を見せ続けています。

今回の洪水は、人々がすでに紛争、新型コロナ感染症(COVID-19)、飢餓という3つの脅威に直面している時に、打撃を与えました。

この洪水は緊急の人道危機を引き起こしただけではなく、来年にも影響を与えるでしょう。種まきの時期を完全に逃し、畜牛の群れが溺れたのです。人道支援機関と南スーダンの地元政府は最悪の洪水から人々を保護する緊急の試みとして、土嚢を積み、水を吐き出しています。しかし、この国が立ち直るためには、家族と彼らの生計手段が、気候変動の冷酷かつ厳しい影響に適応でする助けになる、より一丸となった努力が必須です。

気候危機が激しくなるにつれ破壊的な洪水が続くことが想定される中、被災したコミュニティを再建し、人々の命と生計を守るための緊急支援をUNHCRは国際社会に訴えています。

原文はこちら(英文)
South Sudan floods wreak havoc on vulnerable communities


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