開催報告:「コロナ禍に考える:スポーツのチカラと難民アスリート」
公開日 : 2021-03-09
2021 年 2 月 23 日(火祝)、オンラインセミナー「コロナ禍に考える:スポーツのチカラと難民アスリート」が、国連 UNHCR 協会・UNHCR 駐日事務所・上智大学・上智大学ソフィア会の共催で行われました。
本セミナーは、アスリート、学生、ジャーナリスト、UNHCR職員とさまざまな立場から難民支援にかかわるパネリストによるディスカッション形式をとり、スポーツに希望を見出し、トレーニングに励む難民アスリートを紹介するとともに、難民支援の現場でスポーツが果たす役割について、そして日本から一人ひとりになにができるのかを話し合いました。
開会の挨拶で上智大学の曄道佳明学長は「コロナ禍において、助け合い、共生社会の在り方を見直されてきている。難民の方々のおかれている環境を考えると、より大きな力、支援が必要であると感じる」とし、その一つとして、スポーツのチカラが挙げられるのではないかと話しました。
セミナー第一部では、UNHCR 駐日事務所のディアナ・ビティティ職員が「スポーツと難民保護」をテーマに基調講演を行いました。難民支援の現場ではスポーツが難民保護や受け入れコミュニティとの関係構築のために重要な役割を果たしていることについて説明がありました。また、2016 年のリオ五輪で初めて結成された「難民選手団」にふれ、難民アスリートの活躍が全世界の難民の希望にもなっていることについても話しました。
本セミナーは、アスリート、学生、ジャーナリスト、UNHCR職員とさまざまな立場から難民支援にかかわるパネリストによるディスカッション形式をとり、スポーツに希望を見出し、トレーニングに励む難民アスリートを紹介するとともに、難民支援の現場でスポーツが果たす役割について、そして日本から一人ひとりになにができるのかを話し合いました。
開会の挨拶で上智大学の曄道佳明学長は「コロナ禍において、助け合い、共生社会の在り方を見直されてきている。難民の方々のおかれている環境を考えると、より大きな力、支援が必要であると感じる」とし、その一つとして、スポーツのチカラが挙げられるのではないかと話しました。
セミナー第一部では、UNHCR 駐日事務所のディアナ・ビティティ職員が「スポーツと難民保護」をテーマに基調講演を行いました。難民支援の現場ではスポーツが難民保護や受け入れコミュニティとの関係構築のために重要な役割を果たしていることについて説明がありました。また、2016 年のリオ五輪で初めて結成された「難民選手団」にふれ、難民アスリートの活躍が全世界の難民の希望にもなっていることについても話しました。
続く第二部では、国連 UNHCR 協会報道ディレクターの長野智子をモデレーターに迎え、日本の長距離界、マラソンブームを牽引してきた元オリンピック・マラソン選手であり国連難民サポーターでもある瀬古利彦さん、上智大学外国語学部 4 年の藤井里奈さん、UNHCRビティティ職員が参加し、パネルディスカッションが行われました。
瀬古さんはマラソン選手としての自身の経験を通じて、スポーツとは「最後まであきらめないことが大切。自分との闘いを乗り越えるためには練習しかない」と感じた、それが結果につながってきたと話しました。また、タンザニアの難民キャンプで「EKIDEN for PEACE」を開催した時には、「過酷な状況にある難民の人たちに、最初はなぜ走るのかと聞かれた。でも走ったらとても気持ち良かった、またやりたいと言ってもらえた」と振り返り、難民でも誰でも、みんなが一緒に取り組めるのがスポーツだと強調しました。
ドイツ留学時代、初めて難民について身近に感じたという藤井さんは、ドイツでは難民を助けるというよりも、一緒に生きていくために一緒にがんばっていく、“win-win”の取り組みが浸透していたことが印象に残っていると話しました。その中で「スポーツは言葉が通じない環境でも、コミュニケーションをとる一つの大切な手段になっていると思う」と話し、日本でも難民について関心をもっと持ってもらいたい、同世代の若者たちにも自分だからできる得意なことを生かしたボランティアなどに取り組んでほしいと訴えました。
報道ディレクターの長野は、ケニアやヨルダンの難民キャンプを訪れた経験から、スポーツは相手と闘ったり傷付けたりするための手段でなく、相手へのリスペクトなどを学ぶための手段であると強く感じたと発言しました。
UNHCRビティティ職員は、難民の半分以上が 18 歳未満であることから、「若者に対するスポーツの取り組みは重要であり、スポーツが原動力となり自信や生き抜くチカラにつながっている。すべての人が平等にスポーツにアクセスできる環境が大切」と訴えました。
最後に、上智大学ソフィア会の鳥居正男会長から「今日のイベントを通じて、私たちにできることを考えていきたい。日本から支援の輪が広がっていくことを願っている」とメッセージがおくられました。
当日セミナー中のチャットや閉会後のアンケートにも多数の質問・コメントが寄せられ、参加者の関心の高さがうかがわれるイベントとなりました。
本セミナーのアーカイブ動画はこちらからご覧いただけます
瀬古さんはマラソン選手としての自身の経験を通じて、スポーツとは「最後まであきらめないことが大切。自分との闘いを乗り越えるためには練習しかない」と感じた、それが結果につながってきたと話しました。また、タンザニアの難民キャンプで「EKIDEN for PEACE」を開催した時には、「過酷な状況にある難民の人たちに、最初はなぜ走るのかと聞かれた。でも走ったらとても気持ち良かった、またやりたいと言ってもらえた」と振り返り、難民でも誰でも、みんなが一緒に取り組めるのがスポーツだと強調しました。
ドイツ留学時代、初めて難民について身近に感じたという藤井さんは、ドイツでは難民を助けるというよりも、一緒に生きていくために一緒にがんばっていく、“win-win”の取り組みが浸透していたことが印象に残っていると話しました。その中で「スポーツは言葉が通じない環境でも、コミュニケーションをとる一つの大切な手段になっていると思う」と話し、日本でも難民について関心をもっと持ってもらいたい、同世代の若者たちにも自分だからできる得意なことを生かしたボランティアなどに取り組んでほしいと訴えました。
報道ディレクターの長野は、ケニアやヨルダンの難民キャンプを訪れた経験から、スポーツは相手と闘ったり傷付けたりするための手段でなく、相手へのリスペクトなどを学ぶための手段であると強く感じたと発言しました。
UNHCRビティティ職員は、難民の半分以上が 18 歳未満であることから、「若者に対するスポーツの取り組みは重要であり、スポーツが原動力となり自信や生き抜くチカラにつながっている。すべての人が平等にスポーツにアクセスできる環境が大切」と訴えました。
最後に、上智大学ソフィア会の鳥居正男会長から「今日のイベントを通じて、私たちにできることを考えていきたい。日本から支援の輪が広がっていくことを願っている」とメッセージがおくられました。
当日セミナー中のチャットや閉会後のアンケートにも多数の質問・コメントが寄せられ、参加者の関心の高さがうかがわれるイベントとなりました。
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