不安と共に生きる~難民の経験から学べる知恵 ③~ 創造力を通して、不安や恐怖、悩みに対処する方法

アレッサンドラ・モレリUNHCRニジェール事務所代表からのメッセージ

公開日 : 2020-06-26

ソーシャルディスタンス(フィジカルディスタンス)を保ちながら、どうやってクリエイティブでいるか?これはコロナウイルスに関する大きな課題の1つです
私は、不安な生活に陥った人々と共に約30年働いています。2004年のインド洋大津波のような自然災害を生き抜いた人もいれば、拷問や脅迫、戦争を体験した人もいます。

こうした体験の全てに共通する課題は、創造力を通じて不安や恐怖、そして悩みに対処することです
アートや音楽、スポーツなどの心理社会的活動は、まさに私たちのDNAの一部に組み込まれています。人々がお互いに仲良くなったり、また自分自身をよりよく知るために役立ちます。創造力を通して、私たちは内なる精神を取り戻すことができるのです。

でも、創造力が現れる時、その形は様々です。マヤ・ガザルはまだ10代だった頃にシリアの紛争から逃れてきました。そのころダマスカスでは、外に出るどころか窓の近くに立つことすらも流れ弾に当たる恐れがあり、非常に危険でした。

しかし、彼女が最も孤独を感じたのは、彼女がイギリスにたどり着いた時でした。

「シリアでは基本的にロックダウンされていることが多かったですが、 私だけに起こっていたことではありませんでした。イギリスに着いた時は独りぼっちでした。本当の孤独を生き抜くことができると学んだのは、その時でした」

そこでマヤがどうしたかというと、創造力を発揮したのです。

「たくさん料理をしました。それが私の対処法でした。気が滅入った時はいつも、”はい、ナス料理とカップ入りケーキの即席レシピよ”という感じでした」

現金給付の順番を待つ国内避難民現金給付の順番を待つ国内避難民(2013年ダマスカス)

マヤが新しい生活を始めようとして絶えず拒絶されていた頃、それを乗り切らせてくれたのは、彼女のアクティブで創造的な対応でした。

「私はいくつもの学校から入学を拒否されました。家にいるのは私ただ一人で、こう考えました。”よし、またごはんを作りましょう”と。私は一人で時間を過ごさなければなりませんでした。希望に満ちた人にならなければなりませんでした。それはとても難しかったですが、自分自身であることと自分で幸せになる方法を見つけました」

全てを取り上げられたように感じる時でも、あなたにはまだ創造力があります。あなたは何に情熱を注いでいますか?ずっとやってみたかったけれど、やる時間がなかったものはなんですか?今がその時かもしれません。得るものはあれど、失うものは何もありません。
あなたと共に、
アレッサンドラ・モレリ
UNHCRニジェール事務所代表

【不安と共に生きる ~難民の経験から学べる知恵 シリーズ】

不安と共に生きる ~難民の経験から学べる知恵 ①~

不安と共に生きる ~難民の経験から学べる知恵 ②~

X

このウェブサイトではサイトの利便性の向上を目的にクッキーを使用します。詳細はプライバシーポリシーをご覧ください。

サイトを閲覧いただく際には、クッキーの使用に同意いただく必要があります。

同意する