爆発の余波にあるレバノンのベイルートへの支援を急ぐUNHCR
本稿はジュネーブの国連欧州本部(パレ・デ・ナシオン)で行われた記者会見におけるチャーリー・ヤクスリーUNHCR報道官による報告の要約です
公開日 : 2020-08-11
2020年8月7日 ― 8月4日(火)ベイルートを引き裂いた致命的かつ破壊的な爆発の後、UNHCRはレバノンで他の人道支援団体と共に、政府主導の対応を早急に支援しています。
大爆発の影響により、UNHCRは死者、負傷者にベイルートで暮らす難民も含まれていないか懸念しています。強力な大爆発の影響を受けた近隣には難民を受け入れている地域もあり、UNHCRは状況の調査を継続する中、ベイルートにいる難民に死者が出ている、という未確定の一報を受け取りました。UNHCRは悲しみに暮れる家族を特定して支援するため、救急チームや他の人道支援従事者たちと共に、尽力しています。
UNHCRの職員は全員無事が確認されています。
UNHCRの人道支援は3分野に焦点を当てています。シェルター、保健、保護支援です。
この爆発の中で、数十万人の家が完全に、または部分的に破壊されています。シェルターへの需要は甚大です。UNHCRはレバノン国内にあるシェルターキット、ビニールシート、移動型テント、そして毛布やマットレスといったその他の救援物資数十万点を緊急に配給/利用可能としています。
この直近の緊急事態の中、UNHCRは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への保健対応を継続しています。病院のベッドや、医薬品、医療器具、人工呼吸器、患者用ベッドを含むICUの収容能力の拡充といった第1段階は前週に完了しました。第2段階では、飽和状態の病院に焦点を当て、対応を急いでいます。この支援により、現在圧迫されている病院の緊迫状態が緩和され、より多くの患者が迅速に治療されることになります。この追加された収容能力は、支援を必要としているすべての人々が利用できます。
この直近の緊急対応の中で、特に、精神的な保健と社会心理的な支援において、保護はもう1つの重要な介入となります。ベイルートを含む国内のUNHCRの受付センターは、すべての新型コロナウイルス感染症に関連するソーシャル・ディスタンス対応と共に、重要かつ緊急のケースのために解放されており、地域の直通電話と同様、国内のコールセンターも、援助の要請に対応するため、完全に人員手配されています。
この大爆発は、多くのレバノン人や難民をすでに深刻な貧困に陥らせた厳しい経済危機が、新型コロナウイルス感染症によってさらに悪化している時に、発生しました。レバノンに寄り添って結束を示し、寛容に難民を受け入れているレバノンとレバノンの人々に適時かつ有意義な支援を提供するよう、UNHCRは国際社会に要請します。
レバノン、ベイルートの現地の様子
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ベイルート爆発 緊急支援のお願い
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