国連の輸送車が最も弱い立場に置かれたシリア・ルクバンの避難民に支援を届ける

国連は、ルクバンにある間に合わせの仮設居住地にいる人々へ命を守る人道援助を提供するため、シリア赤新月社とともに最大となる人道支援の輸送を実施しました

公開日 : 2019-02-15

6歳のヌールは、ルクバンの仮設居住地で元気よく走り、UNHCRチームに彼女の“学校”を紹介してくれます。暗く、荒れ果ててぬかるんだ部屋が、ルクバンの子どもたちの学校なのです。

2019年2月10日 ― 友達と冷たくぬかるんだ砂漠を走り、冷たい足を守るためにビニールのスリッパしかないのがヌールの日常です。子どもたちは、“教室”のドアで先生を出迎え、彼女たちの持っている1冊の本を共有しながら授業を開始します。子どもたちには、字がほとんど見えません。なぜなら、その部屋は暗すぎるのです。「慣れたよ!」と彼らは言います。現地の国連チームによると、この子どもたちの多くは、1日に1回の食事で過ごさなければならないのです。

ルクバンで学校として使われているとても暗い部屋。子どもたちはほとんど何も見えない

「私が故郷ホムズを逃れた時、持ってきたのは1年生のための本1冊です」と、ボランティアの先生の1人が言います。「私たちには2年生のための本も1冊あります!」と、パルミラから逃れルクバンでボランティアの教師としても働いているアブドル・ファタハ・アルハレドは言います。

避難民4万人以上が、シリア南東部ヨルダン国境のルクバン郊外にある仮設居住地で暮らしています。多くの人々には想像を絶する生活環境の中で、非常に悲惨な状況を強いられています。

「食糧は不足しており、おむつも、病気の娘のための薬も手に入りません」

「娘たちは私とともに、ここで非常に苦しい生活を送っています。食糧は不足しており、おむつも、病気の娘のための薬も手に入りません」と、4年間ルクバンで暮らすホムズから逃れた女性エイダは言います。「私たちは1リットルの水に1,000シリアポンド(2米ドル)払うのです。そして、パンには500シリアポンド(1米ドル)払いますが、その日の食事にはほとんど足りていません。これはダマスカスのパンの価格の5倍です。」

ルクバンの仮設居住地の住人の大多数は、女性と子どもたちです。女性たちは、恐ろしい環境の中で、ほぼ、または全く収入のない状態で孤独に子どもたちの世話をしています。

2019年2月6日、国連とシリア赤新月社の人道支援スタッフ300人以上がルクバンの仮設居住地に到着しました。ルクバンの人々に命を守る人道援助を提供するため、シリア危機の中で実施された最大の人道的な輸送です。

数週間の交渉の末、この派遣団はルクバンに到着しました。この任務は約1週間続く予定です。

「この重要な人道的支援の輸送は、これ以上早く実施することはできなかったでしょう」

「極度に弱い立場に置かれたルクバンの人々へ、この重要な人道的支援の大規模な輸送は、これ以上早く実施することはできなかったでしょう」とサジャード・マリクUNHCRシリア事務所代表兼国連居住人道コーディネーター代行は語ります。

国連とシリア赤新月社の合同輸送車は、食糧、医療・栄養・教育用品、衛生用品、そして毛布、ビニールシート、ソーラーランタン、冬用衣類、寝袋、就寝用マットを含む防寒支援を積んだ118台のトラックで構成されています。

5歳未満の子どもたち約1万人のためのワクチンも輸送され、現地のニーズ調査も行われます。

ルクバン非公式居住地に到着した人道輸送は今回で2回目です。最初の輸送は2018年11月2日に実施されました。

援助を届けるトラック
118台のトラックがルクバンの仮設居住地にいる4万人以上へ命を守る援助を届ける

UNHCR現地保護チームはルクバンの現場で命を守る援助を輸送し、支援を必要としている人々へ確実に援助を届けています。チームは人々のニーズと懸念を聞くため、居住地の人々と面会しています。

ルクバンの仮設居住地での生活では、インフラ、電気、水道システムを含む、まさに基本的な必需品が不足しており、泥とレンガのシェルターでは、冬の間の寒気からほとんど守られていません。

「人々に援助を提供することはできますが、十分ではありません」

「雨が降っています。ルクバンの仮設居住地は寒いです。私たちは最も必要とされる保温性の高い毛布、マット、寝袋を提供しています。子どもたちにはワクチンも接種させます。人々に援助を提供することはできますが、十分ではありません。ここにいる人々は、彼らの問題に対する解決策を求めているのです」と、UNHCRシリア報道官マイサ・カーラフは現地ルクバンから語ります。

UNHCRは、シリアにいる国連組織とともに、故郷または安全かつ尊厳を持って暮らすことを選択できる場所への自発的帰還の促進を通じて、ルクバンの人々を手助けするための安全で自発的な長期的解決を要請し続けています。ルクバンでの人々への人道支援は、安全かつ持続可能、円滑に行われなければなりません。

「この場所から出ることができる安全な方法があれば良いのですが。しかし、一方、この援助が定期的に継続されることを望んでいます。私たちが必死で求めている援助が提供されるのですから」とエイダは語ります。

Shaza Shekfeh

原文はこちら(英文)
UN convoy supports vulnerable, displaced people in Rukban

2019年2月9日 UNHCRシリアによるTwitter投稿
現地ルクバンから報道官マイサ・カーラフのレポート

ツイート:訳
2人の子どものシングルマザーであるマハは、ルクバンに4年間いることをUNHCRシリアのチームに話します。悲惨な状況で暮らし、幼い子どもたちを養えません。人道援助に感謝しつつ、彼女は家族のためにより良い未来を今も望んでいます。

動画:訳
私たちはここ仮設居住地にいます。後ろには、私たちが運んで来た援助を提供している家族がいます。ここでハマの話を聞きます。マハは、ここに4年間いることを話してくれました。生活はとてもとても厳しいです。2人の子どもがいて、これが住んでいる場所です。見てください。彼女は話してくれました。どんなに空腹か、どんなに生活が厳しいか。そして物を買えないか。
この一部屋で暮らすことを想像してみてください。今、私たちは保温性の高い毛布、マット、寝袋を提供しています。また、子どもたちにはワクチン接種もしています。彼女はまだ子どもたちにワクチン接種をしていません。そして、これが、この状況での援助すべてです。しかし、十分ではありません。彼ら全員が、彼らの問題に対する解決策を求めているのです。
マハのテントに来ました。彼女が話してくれたように、ここが彼女の住んでいる場所です。彼女は今、援助を受け取りました。小麦粉、米、就寝用マット、冬用衣類があります。女性の尊厳を守るキットも。彼女は一人で家を守るシングルマザーであり、生活はとても困難です。先ほど私たちに話したように、求めているのは、彼女の問題に対する解決策なのです。


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