最も弱い立場にあるベネズエラの子どもたちを守ることを目指して
コロンビアに到達したベネズエラの子どもたちは、しばしば暴行を受けやすく低体重であることが多い
公開日 : 2018-11-29
リオアチャ(コロンビア)2018年11月20日 ― 学校へ行く代わりに、毎日彼女の両親が自家製のライスプディングとケーキを街頭で売りに行くあいだ、カトリーナは、彼らがベネズエラのマラカイボ近くの故郷から到着してから8か月間、寝床としていた砂場のある場所で、弟のデビッド* と家族の少ない所持品を見守っていました。
彼女の母パオラ*が長い仕事の1日から戻った8月のある日、彼女はカトリーナが抑えきれずに泣いているのを発見しました。
「娘は何が起こったか私に話しましたが、私たちは強制送還されることを恐れて報告しませんでした」とパオラは言いました。同じ理由で、彼らは法的に権利があるにもかかわらず、地元の学校に子どもを入学させることを避けていました。
現在までに約300万人の難民と移民がベネズエラを離れました。そこでは複雑な人権と政治環境が混在した深刻な経済的苦境や不足など多面的な課題があります。
「子どもたちのために最も恒久的な解決策は…受け入れ側コミュニティへの融合でしょう」
このプログラムの重要な部分は、UNHCRが開発した「私の旅、新しい場所」と呼ばれる、カラフルなワークブックで、絵、ステッカー、書く練習を通して、子どもたちが家を出たときの様子や現在の生活状況を説明できるように導くことです。
子どもたちの状況がどれほど困難であるかは、11歳のアンダーソン・アリーナの顔、腕、手にある数百もの虫刺されから明らかです。「全身がかゆいです!」と彼は不平を言い、激しく掻きむしりながら、ワークブックの色を塗ろうとしました。 「彼の家族は明らかにノミが蔓延している部屋に住んでいます」と言って、ロドリゲスは、センターのボランティアにかゆみを和らげるクリームを与えるように頼みました。
「ほぼ全員が、年齢の割に体重が4~5キロ軽く、身長は平均よりも低いのです」

このセンターでは、医師と歯科医師の無料検診も提供し、家庭での基礎食品の不足から、しばしばおこる栄養失調の症例を発見します。 「若者の多くは、これまで牛乳や牛肉を食べたことがありませんでした」とロドリゲスは言いました。
「彼らが到着すると、初めに我々は体重と身長を測定します」と彼女は言いました。 「ほとんど全員が年齢より4~5キロ体重が軽く、平均より身長が低いのです。」バランスの取れた朝食と昼食をセンターで食べることで、多くの子どもがそこにいる間に1キロまたは2キロ体重を増やすことができます。
「国境なきハート」は、コロンビアに滞在する予定である家庭の子どもたちが地元の学校制度について行けるよう支援することも目指しています。最近出された政府の指針のおかげで、すべての子どもたちが「国籍や移住状況に関係なく」学校制度を利用する権利があります。
しかし、ベネズエラの子どもたちがコロンビアで教育を受ける上での障害は残っている、とメルクスは述べました。多くの学校区では、子どもの入学から3か月以内に法的な身分を取得する必要があります。また、子どもの学校レベルを証明する公式文書という不可能でないにしても非常に入手することが難しい書類を要求することもあります。
「学校へのアクセスを確保することは、子どもたちが保護され、元気に育つための最善の方法です。」とメルクスは述べました。
* 難民の名前は保護のために変更しています。
Sibylla Brodzinsky
原文はこちら(英文)
Striving to protect vulnerable Venezuelan children
南米ベネズエラ緊急事態
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