ヨーロッパに来るまでの誘拐や拷問について語る生存者たち

地中海でイタリア沿岸警備隊に救助された難民や移民が、強制労働や奴隷制について警告しました

公開日 : 2017-10-13

イタリア沿岸警備隊ダッティーロ号、地中海、2017年9月27日 ― ギニアを出発し、何日も船舶で漂流した末に救助されたマムドゥ・オバは、サハラ以南のアフリカでの貧困や紛争から逃れようとする人たちに対し、ヨーロッパへの陸路や海路は危険であると警告しました。

「リビアには来ないほうがいい。無駄死にするだけです」と彼は救助者に言いました。

北アフリカから50マイル沖で救助された直後、イタリア沿岸警備隊の巡視船ダッティーロ号のデッキに座りながら彼は、誘拐され、3週間もの間飢餓と暴行に苦しんだ末にリビアを離れたと付け加えました。

「いつか、いつか、いつかきっと、彼らに殺されるでしょう」
デッキで休む難民と移民
イタリア沿岸警備隊の巡視船ダッティーロ号のデッキで休む難民と移民

UNHCRによると、マムドゥのような難民や移民およそ10万人が今年の初めから地中海を渡ってイタリアに向かっています。

彼はダッティーロ号に救助された99人もの人々の中に座り、人々がわずか300米ドルで売買されていることを話しました。「もしあそこに残れば、彼らは毎日ひどいことをしてきます。いつか、いつか、いつかきっと、彼らに殺されるでしょう。」

UNHCRは、130万人以上がリビアで人道的支援を非常に必要としていると推測し、移民や難民、脆弱な立場に置かれている人々の拘留を終わらせ、彼らに国際的な保護が与えられるように、国内における規制のない人道的関与を求めています。

マムドゥの虐待に関する証言は、イタリア沿岸警備隊の医者としてボランティアをしているルシア・ギドリンによって証明されています。地中海から救助され、彼女の診断を受けた難民や移民のほとんどが、耐えがたいような肉体的、そして心理的虐待を受けてきた人たちでした。

ギドリンは、ダッティーロの乗船者の中でこのようなケースに出会いました。アイボリアン・アブドゥラ・トゥレは、ギャングに誘拐され、数か月にわたって虐待を受けていたと彼女に語りました。

「彼らは私にお金を渡すよう脅しました。そうでなければ殺す、と。彼らは私の耳元で銃を撃ったのです。パーン!パーン!パーン!今は耳が聞こえません。そしてここに居るのです。」

Vania Turner and Béla Szandelszky

原文はこちら(英文)
Survivors tell of kidnap and torture along route to Europe

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