職員インタビュー 国連UNHCR協会:天沼耕平

公開日 : 2017-06-20

プロフィール

東京学芸大学教育学部卒業後、淑徳中学高等学校において3年間社会科教員として勤務。その後、児童養護施設の指導員や開発系NGOの職員などの経験に加え、熊本県の農業法人において農業にも携わる。

2012年に国連UNHCR協会に入職し、「国連難民支援プロジェクト」関東エリアマネージャーを経て、現在は広報啓発事業 / 難民高等教育プログラム担当。

Q なぜこの仕事を始めたのですか?

最初は、NGOなどで国際協力の仕事がしたいという漠然としたものでした。教員時代、授業で世界の現状を生徒たちに伝えていながら、自分のなかで、世界のことを本当は何もわかっていないのではないかというジレンマが常にありました。一方で、いろいろと情報を集めて勉強をしていくなかで、自分自身が仕事としてアクションを起こしていきたいという気持ちが強くなりました。

教職を去った後もさまざまな職業について経験を積んで、そのなかで自分が為すべきことは何なのかを考える日々が続きました。ある時、当協会のファンドレイザー職と出会い、世界中で過酷な状況にある難民の人々の支援を行うミッションに共感し、ご縁をいただいて入職し、今日に至ります。

Q いろいろな職業に就かれていたようですが、これまでの経験が活きることはありますか?

今は、なにより教員だった時代の経験が活きていると思います。ただ、もちろん教育界も移りかわっていくので、わからないこともたくさんあります。だからこそ、今、活躍されている先生方から学ばせていただきたいです。

もちろん、今まで就いたどの職業にも多くの課題がありました。問題のとらえ方や課題解決の考え方において難民支援にも共通する部分が多く、これからも役立っていくのではないかと思います。

Q 今の仕事のやりがいは何ですか?

学習訪問や出張授業のときに、子どもたちに伝わった手ごたえがあったときですね。草の根的な感覚ではありますが、いつか必ずこの世代が世界をより良くするためのアクションを起こしてくれるという可能性を感じます。

若い世代の方が圧倒的に頭が柔らかいですし、大人がうまくサポートできれば、きっとすごいことを実現してくれるのではないかと思っています。

Q 仕事において心がけていることは何ですか?

至らぬところはありますが、人を極力大事にすることです。現在とこれまでの人のつながりが今の私をつくっていることを日々感じます。今まで就いたあらゆる仕事のつながりはもちろんのこと、学生時代の仲間も忙しいなかで支えてくれるのは、とてもありがたいです。

そもそも人を大事にすれば、難民の問題は生まれなかったはず…。これから出会う子どもたちにもそれはしっかりと伝えていきたいと思います。

Q 先日、エチオピアとレバノンに行かれたそうですが。

エチオピアのガンベラ州にある南スーダン人を受け入れている難民キャンプの現状を見てきました。

そこでは、まさに今、紛争地から逃げてたどり着いた人や、難民キャンプで長い間生活する人々、元気にキャンプ内の学校に通う子ども達など、たくさんの人と出会いました。

また、そこにあるUNHCRのミッションについても学ぶことができました。

レバノンは、隣国シリアの影響で海外からの観光客が激減しているということでしたが、人々も穏やかで静かな時間が流れていました。

ただ、その一方で、交差点で花を売るシリア人の子どもたちや小さい子どもを抱えながら途方に暮れるお母さんの姿をたくさん見たのも事実です。

Q 特に印象に残ったことはありましたか?

選ぶことは難しいですが、強いて挙げるならば、エチオピアの難民キャンプで、自分たちのコミュニティの役に立てるようにと未来のために必死に勉強している子どもたちの姿と、レバノンのベイルートの街角で夜遅くに道を行き交う車に向かって花を売り続ける兄弟と思われる少年たちに出会ったことです。

彼らの心の中を知る術はありませんが、必死に生きている姿が脳裏から消えることはないと思います。

Q これからどのようなことに挑戦していきたいですか?

まずは、日本中の子どもたちが難民の人々の課題を世界全体の課題として、他人事ではなく、自分たちで解決するべき課題としてとらえて、自らアクションを起こす仕組みをつくることです。

もちろん、現場の先生方を中心にさまざまな方との協働が必要となりますが、それをしっかり行うことによって、難民問題の恒久的な解決につながると考えています。

Q 最後にこの記事をご覧になっている方にメッセージを。

難民の人々も、この世界をより良くしていこうと思って日々を力強く生きています。

どのような境遇にあっても、大人でも子どもでも世界を変えるアクションを起こすことはきっとできます。

みなさんの学び舎からできることを一緒に考えていきましょう!

 

※「学校・団体の皆様へ」について詳しくはこちら

 

 

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