UNHCR、バングラデシュにいるすべてのロヒンギャを平等に待遇する道を模索

数十年前に暴力を逃れた少数の人々は難民とされている一方で、最近到着した多くの人々は登録されておらず、必要な援助を受けられません

公開日 : 2017-03-29

ウクヒヤ(バングラデシュ)2017年3月20日 ― 一目見ただけで、モスタファとソヘル*には互いに共通点がたくさんあります。
1992年、モスタファがまだ若かった頃、彼はミャンマーのラカイン州北部から暴行を逃れて、バングラデシュに避難しました。
それから25年後、ソヘルが同じ旅路をたどりました。彼の村で展開された軍事演習での数週間にわたる暴力の後、全身がやけどで腫れ上がった22歳の彼は、2017年初めに安全を求めてナフ川を担がれて渡らなければなりませんでした。
足の傷を指さしながら、ソヘルは言いました。「彼らは無差別に私たちを打ちのめし、野垂れ死ぬがままにしました。一緒にいた5人のうち、3人しか生き残りませんでした。」
彼らは2人とも、バングラデシュに避難しており、以前に避難してきたモスタファは、最近到着したソヘルが傷の治療を受けられるように病院に連れて行きました。ですが、ロヒンギャというバックグラウンドを共有しているにも関わらず、モスタファとソヘルは全く違う待遇を受けました。

「彼らは無差別に私たちを打ちのめし、野垂れ死ぬがままにしました。一緒にいた5人のうち、3人しか生き残りませんでした」

1990年代前半に流入した難民の1人として、モスタファは登録された難民3万3,000人が暮らすバングラデシュ南東のキャンプに住んでいます。このキャンプはUNHCRとパートナー機関がサービスを提供し、政府が運営しています。
彼の家はクトゥパロン・キャンプにあり、彼の妻と3人の子どもたちは食糧支援、医療、教育などの基本的なサービスを受けられます。50代に差し掛かった彼は英語を習得し、キャンプ内の写真家として働いています。
対照的にサヘルは、バングラデシュで一切の法的地位を保証されていない、新たに到着したロヒンギャ7万人以上のうちの1人です。彼らは2016年10月から2017年2月までに行われた軍事演習を逃れてやってきたと考えられています。サヘルは故郷の村からやってきた人たちと住んで目立たないようにしており、幸運な時には特別支援を受け取ります。
第3のカテゴリーは、不法滞在しているロヒンギャ推計20万人から50万人で、2回の流入の間にバングラデシュに到着した人たちです。
「この現状を長く続けることはできません」と久保眞治UNHCRバングラデシュ事務所長は述べました。「彼らがいつやって来たか、どこに住んでいるかに関わらず、彼らは同じニーズを持っており、平等な保護と支援を受けるに値します。」

新たな流入によって、到着者の人数と居住地を緊急に特定する必要が生じています。この情報なしでは、脆弱な難民は支援対象として認識されなかったり、援助を二重に受け取ったりする可能性があります。
「UNHCRは、パートナー機関と共同で到着者の照合をできるだけ早く始めようと呼びかけています」と久保事務所長は述べました。「この取り組みによって、政府と人道支援機関が支援を最も必要としている対象を特定するのが容易になります。その対象は新たな到着者かもしれませんし、早くにやってきた難民かもしれませんし、彼らを受け入れる地元の人々かもしれません。」
UNHCRは国際移住機構(IOM)や世界食糧計画(WFP)といった人道支援機関とコックス・バザール(バングラデシュ)で協働しています。
新たに到着した数千人を受け入れたのは2つの公式な難民キャンプだと考えられており、すでにいる難民とインフラの許容限度を脅かしています。ナヤパラ・キャンプの飲料水の供給は3月の終わりには尽きると想定されており、超過密と劣悪な衛生状況は病気の大流行を招く恐れがあります。
さらに多くの新たな到着者は、既存の仮設居住地や新たに勝手に設けられた場所に住んでいます。
ウクヒヤ州では、バルカリと呼ばれる場所がこの2か月の間にできました。彼らを支援している地方の政治家によれば、今や1600家族を受け入れています。いくつかの田んぼを跨いで、薄いビニールシート・枯れ葉・木の枝・竹でできたもろい仮設のシェルターとトイレが、ごちゃまぜに並んでいます。きちんとした敷地計画がなされなければ、安全や健康面での問題が起きるかもしれません。

「私たちはバングラデシュ国内にいるすべてのロヒンギャが登録され、彼らの権利が十分に尊重されることを望みます」

ミリアム*(65歳)は息子家族と共にバルカリにやってきたばかりです。「私たちは地方の村に2か月以上住んでいましたが、村長にキャンプに行かないと援助は受けられないと言われました」と彼女は息子が土地をきれいにし、シェルターを建てている横で語りました。「私たちには行くところがなく、ここにいるしかないのです。」
バングラデシュ政府は、2つのキャンプの外で生活している登録されていないロヒンギャの人々に関する2016年の人口調査を、新たに到着した人たちに含めるために拡大解釈すると発表しました。
「長い目で見れば、UNHCRはバングラデシュ国内にいるすべてのロヒンギャが登録され、彼らの権利が十分に尊重されることを望みます」と久保事務所長は述べました。「この人たちのプロフィールを知ることが、長期的な解決策を見つける助けになるでしょう。」
トラウマを抱えているにも関わらず、ソヘルにはある確信があります。「私は今他人の家で暮らし、将来に不安を抱えています。もし私たちにミャンマーでの地位が与えられたら、必ず帰ります。」 *個人情報保護のため、名前を変更しています
Vivian Tan
原文はこちら(英文)
UNHCR seeks equal treatment for all Rohingya in Bangladesh

 


暴力行為により隣国バングラデシュに逃れるロヒンギャの人々が急増しています

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