避難を余儀なくされたコロンビアの人々のための解決策が平和への鍵

フィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官は、50年に及ぶ紛争で家を追われた700万人のコロンビア人のための解決策を見つけることが、和解と統合の取り組みの鍵であると述べた。

公開日 : 2016-07-15

和平プロセスが続く中での訪問
ボゴタ、コロンビア――国連難民高等弁務官として初めてのコロンビアへの訪問で、フィリッポ・グランディ高等弁務官は、国内避難民となった数百万人ものコロンビア人のための恒久的な解決策を見つけることが、中南米で最も長く続く紛争を終わらせる鍵であると述べました。
 
この訪問は、コロンビア政府とコロンビア革命軍(FARC)との和平プロセスが続く希望に満ちた時期に実現しました。和平プロセスは、700万人もの人々が国内で家を追われ、世界でも最大規模の避難民が発生する状況をもたらした50年に及ぶ武力紛争を終わらせることを目指しています。

和平プロセスの進展と前途多難な先行き
コロンビア当局との会談後、グランディ高等弁務官は、再統合に向けた政府の努力を歓迎しました。「避難民を含む紛争の被害者の保護や賠償金の支払に向けた法整備が行われたことや、これらの結果を導き出す制度へのコミットメントに感銘を受けています。これらは世界のお手本です」と述べました。
 
また、グランディ高等弁務官は、これらの法律がすべての人にとって現実のものとなり得るまでには、この国の前途にとてつもない困難が待ち受けていることにも言及しました。すべての被害者や避難民が、人権を享受し、雇用や基本的なサービスにアクセスできる安全な場所に落ち着き、自らのコミュニティの社会的骨組みを再構築できるようになるには、まだやるべきことはたくさんあります。

「UNHCRは今後もこの歴史的なプロセスとともに歩み、平和の永続的な実現に向けたコロンビアの取り組みを支援します」


「こうした取り組みのリーダーシップは国の責任ですが、UNHCRは今後もこの歴史的なプロセスとともに歩み、平和の永続的な実現に向けたコロンビアの取り組みを支援します」とグランディ高等弁務官は述べました。

現地社会への統合の重要性と難しさ
グランディ高等弁務官は、国内避難民の非公式な居住地の合法化などの都市部における現地社会への統合は、これらの取り組みの重要な側面でなければならないと強調しました。
 
コロンビアでの戦闘は1960年代半ばに始まり、以降、コロンビア政府、FARCなどの左翼ゲリラ、民兵組織、犯罪組織が関与する複雑な争いに発展しました。暴力によって、50年間にわたり少なくとも22万人が犠牲になりました。
 
コロンビア北東部のベネズエラとの国境に近いククタのはずれにある、最近合法化されたラス・デリシアス(Las Delicias) とマヌエラ・ベルトラン( Manuela Beltran)近郊を訪れた際、避難民たちはグランディ高等弁務官に、非合法な居住地に暮らして10年がたち、今では水や電気、その他の基本的なサービスを利用できるようになり、感謝していると伝えました。
 
UNHCRは、国連開発計画(UNDP)と共同で行う移行期解決イニシアティブを通じて、ククタを含む17の都市及び農村地域に暮らすおよそ3万9000人への支援を行い、解決策を見つけることや、住居、土地、生計手段の確保といった彼らの基本的権利の享受に向けて歩みを進めてきました。
 
住み慣れた家から逃れてきた家族の大半は、現在、首都ボゴタを含むコロンビア有数の大都市の市街地のはずれで暮らしています。6月25日にグランディ高等弁務官が訪れた、首都に近いソアチャ市の避難民たちは、その一帯が国中から常に人々が押し寄せる中で非公式な形で無計画に拡大したため、自分たちの土地として認めてもらうことは難しいことを理解していました。

「私たちが求めているのは、今より少しよい暮らしをすること、仕事と生活できる土地を少し持つことだけです。」



「私の家族はこの22年間で4回、家を追われました。国中を歩き回り、私や私の家族に対するあらゆる種類の暴力や残虐行為を経験してきました。私たちが求めているのは、今より少しよい暮らしをすること、仕事と生活できる土地を少し持つことだけです」と、2週間前に妻と幼い娘とともにソアチャにたどり着いた若い男性は話しました。

和平合意は平和へのスタートライン
紛争で避難を余儀なくされた別の男性は、グランディ高等弁務官に治安上の不安が続いていることを話しました。「ここに到着して以降、特に子どもたちに対して、徴兵や恐喝など、権利の侵害が数多く発生しています。私たちは、和平プロセスが唯一の解決策だと信じています。平和が訪れてようやく、私たちはゆっくり休むことができるのです。」
 
「和平合意は歴史的な瞬間となり、避難民と被害者双方の解決策を見つける重要な機会になるでしょう。しかし、この合意は、平和構築プロセスの終わりではなく、始まりと考えなければなりません」とグランディ高等弁務官は述べました。
 
そして、こう付け加えました。「この国やこの国の人々、そしてこの地域全体にとって極めて重要な局面を迎えています。世界は、コロンビアがこの歴史的なプロセスの助けを借りて恒久的平和を構築することを支援し続けなければなりません。」
 
Francesca Fontanini
 
詳細はこちら(英文)

Solutions for Colombia’s displaced key to peace, UNHCR chief


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