実践例:中学校1年生国語の授業にて

神戸市立原田中学校では国語の授業を通して難民問題を扱いました。 2016年1月に1年生104名に授業を実施した武知先生からのご報告をご紹介します。

公開日 : 2016-04-08

国語の授業の中で世界への考えを深める

学年の目標として掲げられた「世界一の学年に」をもとに、国語科では「世界一世界について見ようとする・考えようとする学年に」という具体的な目標を設けました。その一環として、「世界の子どもや地球のために私たちができること」についてそれぞれの思いを伝える授業内での最終スピーチに向けて、約1か月間生徒は、この授業を通して世界への学びを深めていきました。その中で今回、難民問題を扱いました。

生徒たちは、冬休みの課題考査でパキスタン出身の女性教育について活動しているマララ・ユスフザイさんの文章に出会い、彼女について書かれた著書『私はマララ』や彼女のスピーチなどに触れました。さらに、世界の子どもたちから地球環境にまでさまざまな分野へと学びの幅を広げ、難民問題を扱う時間ではUNHCRの資料を活用しました。

授業最後のスピーチでは一人ひとりの生徒が、「世界の子どもや地球のためにできること」というテーマの元、それぞれの思いをスピーチの中で語りました。一人ひとりが約1か月の学習期間を通して考えたこと、感じた事を言葉で伝えるスピーチはまさに「心で語る」瞬間となりました。

*資料請求に関して詳しくはこちら

*実際に使用されたパネル資料について詳しくはこちら

(パネル資料はパワーポイント型にしたPDFでのご提供も可能です。)

想いを実行」に移した生徒たち…

募金活動開始4

当初の授業計画では、自分たちの想いをスピーチするまでが活動の予定でした。

しかし授業後、生徒の中から自分たちのできることの1つとして募金活動を行いたいという申し出があり、学びの中で築き上げた「思いを実行」へ移すことになりました。

この授業を通して学びを得るだけではなく、そこから、実

行へと移していく楽しさと素晴らしさを実感できたかと思います。様々な形で学びから実行へと発展させていく醍醐味が今後の生徒たちのエネルギー源になることを願います。

 

以上が、武知先生からのご報告です。

私たちにできること…

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遠い国で暮らしている難民を支援をすると聞いただけでは、なかなか難しいことのように見えるかもしれません。しかし、見方を変えると難民支援は身近なものとなります。

神戸市立原田中学校の皆さんは募金活動を校内で行いました。授業の中から自発的に生まれた一つの素晴らしい支援形態です。

その他にも様々な形の支援方法があることをご存知でしょうか?

例えば、6月20日は「世界難民の日」に指定されています。この日は、日本各地で難民に関するイベントが開催されます。そのようなイベントに参加することで、より身近に難民支援を感じられるのではないでしょうか?その他にも、映画を通して難民問題を学ぶ「難民映画祭」やUNHCRがユニクロと協力して行っている、古着を難民に送る活動など…

また、学習面からの学びとして国連UNHCR協会は、学生団体SOARによる出張授業もご紹介しています。“難民”という言葉をキーワードに1日を過ごしてみると、自分が今まで目を向けなっかたところに難民支援への切符が隠れているかもしれません。

*『教職員共済だより2016SUMMER vol.159』についてはこちら

授業科目:国語
実施場所:神戸市立原田中学校
実施対象:中学1年生 104名
募金活動を行った有志(実行委員):14名(1年生)

 

*「いのちの持ち物けんさ」について詳しくはこちら

*学生団体SOARについて詳しくはこちら

*団体・学校の皆様へ詳しくはこちら

 

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