シリア系クルド人14万人近くが多数トルコに避難:人道支援の必要性が増大

公開日 : 2014-09-30

シリア系クルド人14万人近くがトルコに避難:人道支援の必要性が増大

北東シリアの中心部で起きた、クルド人の軍隊とイスラム国の軍隊による戦闘を逃れて、シリアのクルド難民は国境を越えてトルコへと渡ります。
北東シリアの中心部で起きた、クルド人の軍隊とイスラム国の軍隊による戦闘を逃れて、シリアのクルド難民は国境を越えてトルコへと渡ります。

安全な場所を求め、国境を越えるクルド難民

UNHCRは、主に戦闘の恐怖からシリア北部の町や村に逃れる13万8千人以上の難民が、9月19日からトルコ南部に渡ったと発表しました。

 

直近に到着した人々は、まだ開いている2か所の国境地点であるYumurtalikとMurstipinarとAkmanakの東部を通過してきました。

クルド難民のための、トルコ政府の3つの対応

メリッサ・フレミングUNHCR報道官は、次のように語りました。トルコ当局はUNHCRに対して、次の3つのステップにより、2か所の国境地点(以前は9か所)で難民の入国に関して取り組んでいることを伝えました。①人民の保護を維持するためのセキュリティーチェック、②はしかや小さな子どものための小児麻痺ワクチンを含む身体検査、③登録の3つです。

 

移動式登録センターは、コンピューターとバイオメトリック撮影機器を備えたUNHCRが寄付した大型運搬車であり、Yumurtalikの国境とSurukのNamik, Kemal小学校の校庭で登録作業を進めています。

 

登録作業はSuruk地区にあるOnbirnisanの全寮制の学校で政府機関によって執り行われています。またSurukタウンセンターでも登録作業は行われています。この地区では推計5万人の難民を受け入れています。

 

一度登録が済まされると、難民はIDカードを受け取り、トルコの医療機関でヘルスケアサービスを無料で受けられるようになり、さらに地方自治体・NGO・その他援助機関から援助も受けられます。またこのカードは、難民がトルコ政府の一時的な保護を受けられることを証明する重要な書類でもあります。

決して容易ではない、トルコ国境への道

「UNHCR現地スタッフは日々国境を訪れ、難民を受け入れている地域を訪れ、緊急のニーズを見極め、人道支援にたずさわる諸機関との調整を行っています」と、フレミングは語りました。

 

「現地スタッフによれば、新たに到着した難民の多くは女性、子ども、年配者であり、荷物を持って何十キロものほこりっぽく、でこぼこの道を安全な場所を目指して歩き、疲れ切ってやってきたのです。年配者や障がい者の中には身内に運ばれて来る人もいますが、彼らの車椅子はでこぼこな道では使い物になりませんでした」と、彼女は捕捉しました。

 

到着時、難民登録地点に運ばれる前に難民には水が支給されます。トルコ赤新月社は負傷した難民のために医療調査テントを設置し、また290人以上のシリア人が週末の間に救急車でSuruk病院に搬送されました。

求められるのは、さらなる物資支援と安全なキャンプの創設

UNHCRはトルコ政府の要請に応えるため、すでに数万個もの毛布・敷布団・水飲み容器やビニールシートなどの救援物資を提供しました。さらなる援助が進行中です。

 

UNHCRのフレミング報道官は、「20万人のための援助物資を運ぶ飛行機は、ヨルダンのアンマンから9月24日の午後にはトルコに到着するでしょう」と伝えました。アンマンとコペンハーゲンを出発した他の3機に関しては、今週中に届く予定です。

 

多くの難民は親戚や友人のもとに身を寄せている一方、学校や結婚式場、モスク、その他の建物などに避難している難民もいます。トルコ政府は1万人の難民のための2か所の一時滞在センターをUNHCRの協力も得て、MursitpinarにあるSuleymansah公園とSurukにあるOnbirnisanに設置しました。政府はまたUNHCRの協力の下、すでに建設中である2つのキャンプ(Derik・キャンプ、Islahiye・キャンプ)の設置作業を続けています。

 

詳細はこちらから(英文)

 

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