UNHCRの難民支援 2018年、UNHCRの支援対象者は約7480万人となりました UNHCR GLOBAL REPORT 2018より 国連UNHCR協会

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は、1950年以来、紛争や迫害などにより故郷を追われた人々を国際的に保護・支援し、難民問題の解決へ向けた活動を行っています。その対象者は、難民・国内避難民・無国籍者・庇護申請者、そして帰還者など、多岐にわたります。

2018年末時点で家を追われた人の数は約7,080万人。これはタイの総人口に匹敵し、1分に25人が紛争や迫害、そして暴力等により、2018年、新たに避難を余儀なくされたことになります。また、難民の約50%が18歳未満の子どもです*。そんな中、UNHCRの支援対象者は約7,480万人(74,791,939人)となりました。(* Global Trends 2018より)
2018年も、UNHCRは様々な困難に立ち向かいました。逃れてもなお、モンスーン豪雨等の気候変動に翻弄されるロヒンギャ難民、大規模な避難を強いられる中米やベネズエラ、紛争が激化し飢餓に苦しむイエメン、避難民が増加の一途を辿るコンゴ民主共和国、中央アフリカ等。世界の難民問題はさらに複雑化し、UNHCRの支援対象者数は過去最高となった前年をさらに上回る形となってしまいましたが、UNHCRは一人でも多くの難民の命と尊厳を守るため、すべての人たちが安心して暮らせる日まで、どんな困難の中でも、支援活動を続けていきます。

難民支援にご協力ください

難民支援の今 ― 世界で何が起きているのか?

アフリカ:支援対象者2,640万人
紛争と気候変動、資金不足に苦しむ国々

武装勢力ボコ・ハラムの暴力行為から逃れるナイジェリア難民

紛争・暴力行為のみならず、自然環境の悪化も要因となり、中央アフリカ、コンゴ民主共和国、ナイジェリア、ソマリア、カメルーン、南スーダン等では国内避難民が急増しているのみならず、難民もこの10年で約3倍に増加しました。しかし、約2,640万人が支援を必要としているアフリカは、世界の難民の約20%を受け入れている寛容的な地でもあります。UNHCRとパートナー団体は、避難民、そしてその受入国も恩恵を受けられる社会経済プログラムを促進していますが、ブルンジやマリ、中央アフリカ等では慢性的な資金不足により、援助計画を停止せざるを得ない、困難な状況が続いています。

アメリカ(中南米):支援対象者1,280万人
激動の難民危機を迎えている中米とベネズエラ

コロンビア国境の町で、食糧配給の列に並ぶベネズエラ難民の少女

2018年、避難を強いられる人々が最も増加し、その状況が複雑化しているのが中南米です。政情不安により医療・教育といったセーフティネットが崩壊し、食糧難により300万人以上 (* 2019年6月現在、400万人を突破)が国外に逃れている南米ベネズエラは、今現在も世界的に大きな注目を集めています。
注目を集めたのはベネズエラだけではありません。政情不安と人道危機によって3万人以上が家を追われているニカラグア、ドラッグ・カルテル等による組織犯罪に苦しむエルサルバドル、ホンジュラス等の国々から避難する人々の姿は“キャラバン”と呼ばれ、ここ日本でも大きく報道されました。
UNHCRは1人でも多くの難民に緊急支援を届けるため、コロンビアやブラジルといった周辺国での保護活動を拡大させています。

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アジア・太平洋:支援対象者950万人
長期化するアフガン危機、ロヒンギャ無国籍問題

「機会が与えられるのなら、様々な側面で国の一員になりたいです。それが尊厳を与えられるということなのです」と語るミャンマーから逃れるロヒンギャ難民の親子

この地域で最も多くの難民を生み出しているのは、アフガニスタンです。約40年にも及ぶ危機により、2018年、27万人が新たに家を追われました。その要因は、国内での政情不安、紛争だけではありません。厳しい干ばつで家を追われた人も多数います。
また、“故郷”と呼べる場所がなく、証明書等もなく生きることを強いられる人が220万人いるこの地域で、90万6,600人が無国籍として生きることを強いられているのが、ロヒンギャです。ミャンマーで暴力行為が勃発した2017年以降も国外に逃れるロヒンギャは絶えず、2018年は1万6,300人が安全を求めて隣国バングラデシュにたどり着きました。帰還への調整も続いていますが、UNHCRはロヒンギャ難民が安全かつ自発的に帰還できることを最優先としています。

ヨーロッパ:支援対象者1,100万人
今も続く地中海危機、そして東欧ウクライナ

2019年1月、スペイン沖に流れ着いた遭難船。今も、暴力や迫害から逃れるため、危険な旅を強いられている人がいます

迫害や差別、排外主義が広がるこの地域で、最も多くの難民を受け入れているのがトルコです。シリア難民360万人を含む640万人の難民を受け入れているトルコは、前年に引き続き、世界最大の難民受入国となりました。
また、今も爆撃と地雷に苦しむ東欧ウクライナには、150万人の避難民がいます。
そして、2015年に大きく報じられた地中海危機。今も危険な航海を強いられる人は後を絶たず、2018年、推定2,275人の難民・移民等が命を奪われました。地中海を渡る人の数は減少していますが、地中海中部での死亡率は急激に上昇しており、1日に6人が犠牲になりました。
UNHCRは現地での援助活動を続けるとともに、周辺各国へ難民支援への理解を促すよう働きかけており、約20か国のEU加盟国が5万人を再定住させることを誓約しています。

中東・北アフリカ:支援対象者1,500万人
シリア、イラク、イエメンの人道危機、軍事衝突が続くリビア

2019年3月、廃墟と化したシリア・ホムズに帰還した家族

第二次世界大戦よりも長く続く紛争に今現在も苦しむシリア、約94万5,000人の国内避難民・帰還民が基本的なサービスを受けられない状態のイラク、そして紛争と飢餓に直面するイエメン。この3国の状況は、今や世界的な人道危機と呼ばれるようになりましたが、長期化により人々の関心は薄れ、忘れられた危機となりつつあることが懸念されています。
そして、度重なる軍事衝突により5,000家族が家を追われているリビアとその周辺国では、人身売買や密航業者による虐待の危険にさらされています。UNHCRはリビアで拘束された人々の救助活動を早急に開始しています。

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UNHCRは難民支援の最前線で援助活動を続けています

2018年にUNHCRが供給した主な緊急支援物資

紛争と飢餓により人道危機が叫ばれるイエメンにて、救援物資を受け取る少年

テント:2万6,908張
毛布:521万833枚
水汲み容器:92万1,398個
蚊帳:62万5,440張
ビニールシート:157万3,563枚
バケツ:46万5,866個
ソーラーランタン:55万2,901個
調理器具セット:90万6,764家族分
就寝用マット:264万9,146枚
* 日本を含む全世界からの寄付金による支援の一例です

紛争や迫害などの緊急時において、UNHCRは逃れてきた人々の命を守るための援助活動を行い、テント、毛布、水、食糧、医薬品、生活用品などの援助物資を提供。また、十数年に及ぶこともある避難生活の間、学校に行けなくなってしまった子どもや、家族を失い社会的・経済的弱者となった女性、故郷に戻れず生計を立てられなくなった人々のために教育支援・女性支援・自立支援を実施しています。

皆様からのご支援が、難民の未来を支える大きな力となっています

世界各国より届いた、民間の皆様からのご寄付

難民の命と尊厳を守るため、すべての人たちが安心して暮らせる日まで

難民とは、紛争や迫害、人道危機により生命の安全を脅かされ、他国に逃れなければならなかった人々です。
また、難民の約50%が18歳未満の子どもです。

2019年3月、暴力行為から逃れ、難民居住地へ移動する南スーダン難民

厳しい状況が続く中、UNHCRは、2018年12月に国連総会で合意された、世界が一体となって難民保護を促進していくための国際的な取り決め「難民のためのグローバル・コンパクト」に基づき、総括的な解決策を目指す援助活動を継続しています。
紛争や迫害によって故郷を追われる人々がいる限り、いつ、どこであっても、命を守り、尊厳と希望を取り戻すため、UNHCRは活動を続けます。避難生活が十数年以上に及ぶこともある中、皆様からの安定したご支援・ご寄付があることで、UNHCRは支援計画の展望を描くことができます。
世界の難民をご支援いただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

皆様のご支援でできること

  • 毎月3,000円

    調理器具セット18家族分

  • 毎月4,500円

    医薬品48人分

  • 毎月12,000円

    テント2張

※1ドル=113円換算

  • 当協会へのご寄付は、税控除(税制優遇)の対象になります。お送りする領収証は確定申告にご利用いただけます。
  • ご支援者の皆様にはメールニュース、活動報告等を送らせていただき、難民支援の「今」、そしてUNHCRの活動を報告させていただきます。
  • Webでご寄付いただく際の皆様の個人情報はSSL暗号化通信により守られております

*皆様のご支援は、UNHCRが最も必要性が高いと判断する援助活動に充当させていただきます。