UNHCRの難民支援 2019年、UNHCRの支援対象者は約8650万人となりました UNHCR GLOBAL REPORT 2019より 国連UNHCR協会

紛争や迫害を逃れ、家を追われた人の数は過去最多

UNHCRユーエヌエイチシーアール(国連難民高等弁務官事務所)は、1950年以来、紛争や迫害等により故郷を追われた人々を国際的に保護・支援し、難民問題の解決へ向けた活動を行っています。その対象者は、難民・国内避難民・無国籍者・庇護申請者、そして帰還者等、多岐にわたります。

2019年末時点で故郷を追われた人の数は約7,950万人。これは世界の人口77億人の1%にあたり、全人類の1%が紛争や迫害、そして暴力等により、避難を余儀なくされたことになります。また、避難民の約40%が18歳未満の子どもで、約15万3,300人の子どもたちが親や保護者とはぐれ、1人で避難を強いられています*。そんな中、UNHCRの支援対象者は約8,650万人(86,531,669人)となり、その数は過去10年で2倍以上に増加(2009年の対象者は約3,640万人)過去最高をさらに更新しました。(* Global Trends 2019より)
終わらない紛争と迫害により、こうしている今も避難を強いられる人が絶えないシリアやイエメン、そしてロヒンギャ難民危機、非人道的な暴力行為や気候変動による洪水・干ばつで食糧難、貧困にもあえぐ南スーダンやコンゴ民主共和国、政情不安により家を追われているベネズエラ等の中南米からの大規模な避難は、2019年、世界の難民問題をさらに深刻化させました。
そして、厳しい情勢が今現在も進行する中、一人でも多くの命と尊厳を守るため、すべての人たちを安全に保護するため、UNHCRは現地で保護活動を続けています。

難民支援にご協力ください

難民支援の今 ― 世界で何が起きているのか?

アフリカ:支援対象者3,335万1,734人
暴力と気候変動、食糧難により避難を強いられるチャド湖周辺とサヘル地域

2019年8月、コンゴ島北部の暴力行為から逃れ、学校に避難した避難民の家族

内戦と激しい暴力行為、食糧難と気候変動によりブルキナファソ、マリ、ニジェール、ナイジェリアといったアフリカ南部のサヘル地域や、ブルンジ、カメルーン、中央アフリカ共和国、コンゴ民主共和国といったチャド湖近辺では2019年、難民危機はさらに悪化。また、南スーダンからの難民が220万人を記録する中、世界の注目が集まらないアフリカの危機は常に資金不足にさらされ、困難な状況が続いています。
しかし、避難民の帰還も進んでいます。2019年、ブルンジ難民2万900人、中央アフリカ難民1万2,400人、コンゴ難民1万7,000人等が自発的な帰還を果たしました。また、UNHCRは国連総会で合意された「難民のためのグローバル・コンパクト」に基づき、チャドやウガンダで難民のための教育プログラムや小規模ビジネスを促進しています。

アメリカ(中南米):支援対象者1,565万382人
最も急激に避難民が増加し、世界に警告を鳴らした中南米

ブラジルの難民キャンプにて、ハンモックの上で子どもの世話をするベネズエラ難民の母親

2019年、強制避難が急増し、世界中に難民危機への大きな警報を鳴らしたのが中南米です。数百万もの避難民が押し寄せたことにより受入コミュニティーは危機的状況に陥り、庇護申請のシステムは圧迫され、そして排他主義が湧きあがりました。
政情不安と食糧難によって1日に約5,000人が国境を越えている南米ベネズエラ、国内避難民の数が世界最大の約800万人を記録するコロンビア、犯罪組織の横行と経済危機が続く中米のエルサルバドル、ホンジュラス、グアテマラ、そして圧政により多くの人々が避難を強いられているニカラグア。近隣国であるメキシコやブラジル等は逃れて来る人々を受け入れるため、最善を尽くしていますが、その受入態勢は限界に近づいています。
UNHCRは虹彩認証の新しい技術を積極的に採用し、緊急支援を届けるための難民登録・庇護申請のフローを加速させ、1人でも多くの避難民を保護するため支援活動を拡大させています。

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アジア・太平洋:支援対象者950万5,943人
長期化するアフガン危機、ロヒンギャ無国籍問題

世界最大規模となったバングラデシュのロヒンギャ難民キャンプで孫の世話をする老人

1979年のソ連侵攻以来、約40年間も紛争が絶えないアフガニスタン、激しい暴力行為や迫害により今も約80万人が隣国バングラデシュで避難生活を強いられているロヒンギャ難民危機。このアジアにおける長期的な危機に対して、UNHCRは自発的な帰還や第三国定住といった持続可能な解決をもたらすため、現地で支援活動を行っていますが、帰還事業は進んでおらず、今も多くの人々が避難生活を強いられています。
しかし、その多くが無国籍であるロヒンギャ難民に対する難民登録は進んでおり、2019年、78万4,000人に対して身分証明書が発行されました。また、イランでは身分証のない子どもたちも含め、48万人のアフガン、イラクの子どもたちが小中学校へ通えるようになる等、避難民を社会に包括していくための施策も進んでいます。

ヨーロッパ:支援対象者1,208万5,455人
今も続く地中海危機に対応するヨーロッパ諸国

海での避難の旅を強いられる人々が流れ着くイタリア・ランペドゥーサ島に建てられた難民の墓

2015年、世界的を浸透させた地中海難民危機。海を渡る人の数は年々減少しており、ここ日本では大きく報じられることはなくなりましたが、今現在もシリアやリビア等の危機を逃れ、危険な海の旅を強いられている難民は絶えず、2019年、約12万3,663人が地中海を渡り、推定1,319人の命を奪われました。また、地中海に面するギリシャの島々やキプロス、マルタ、スペイン等では難民キャンプが過密化し、多くの難民が衛生環境の劣悪な環境の下で避難生活を強いられています。
しかし、ヨーロッパ諸国はこの危機に対応すべく、難民に対する保健システムや労働市場、教育へのアクセスを整備。そしてシリアの隣国トルコは、2019年も最大の難民受入国として難民360万人を受け入れている等、人道支援を進めています。

中東・北アフリカ:支援対象者1,593万8,155人
政治的解決が見えないシリア、イエメン、そしてリビア

2019年3月、空爆で破壊されたシリア・ホムズの様子

第二次世界大戦より長く続くシリア紛争、終わらない戦闘と食糧難、そして度重なる洪水により2,000万人以上が人道支援を必要としている最貧国イエメン、復興に努めながらも140万人が国内で避難を強いられているイラク、そして2019年4月、新たな戦闘のぼっ発により15万人が避難を強いられたリビア。これらの地域の長期化する危機は政治的解決策が見出せず、今も国内の対立により1,500万人以上が支援を必要としています。
UNHCRは緊急用テントや救援物資の配布といった緊急保護活動のみならず、家計を助けるための現金給付や子どもたちのための教育支援を実施し、困難な中でも、避難民の未来を守るための活動を継続しています。

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UNHCRは難民支援の最前線で援助活動を続けています

2019年にUNHCRが供給した主な緊急支援物資

紛争と飢餓により人道危機が叫ばれるイエメンにて配布されたUNHCRの救援物資

家庭用テント:8万3,911張
毛布:332万8,951枚
給水容器:61万8,243個
蚊帳:88万8,268張
ビニールシート:193万2,046枚
バケツ:31万7,332個
ソーラーランタン:58万739個
調理器具セット:75万5,689家族分
就寝用マット:234万4,430枚
* 日本を含む全世界からの寄付金による支援の一例です

紛争や迫害等の緊急時において、UNHCRは逃れてきた人々の命を守るための援助活動を行い、テント、毛布、水、食糧、医薬品、生活用品等の援助物資を提供。また、十数年に及ぶこともある避難生活の間、学校に行けなくなってしまった子どもたちのための教育支援、家族を失い社会的・経済的弱者となった女性、故郷に戻れず生計を立てられなくなった人々のための女性支援・自立支援を実施しています。

皆様からのご支援が、難民の未来を支える大きな力となっています

世界各国より届いた、民間の皆様からのご寄付

難民の命と尊厳を守るため、すべての人たちが安心して暮らせる日まで

難民とは、紛争や迫害、人道危機により生命の安全を脅かされ、他国に逃れなければならなかった人々です。
また、避難民の約40%が18歳未満の子どもです。

スーダンにて、UNHCR職員の帽子を拝借する南スーダン難民の子ども

「何年にもわたって、ここまで激動の時代に直面するとは誰もが予測していませんでした。故郷に戻る機会もなく、自身で未来を築ける希望もない。そんな故郷を追われているすべての人に対して、私たちは根本的に新しい、より寛容な姿勢を持つことが求められています。」2020年6月20日の世界難民の日に際し、長期化する難民問題に関して、フィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官はこのように語りました。
紛争や迫害によって故郷を追われる人々がいる限り、いつ、どこであっても、命を守り、尊厳と希望を取り戻すため、UNHCRは活動を続けます。避難生活が十数年以上に及ぶこともある中、皆様からの安定したご支援・ご寄付があることで、UNHCRは支援計画の展望を描くことができます。
世界の難民をご支援いただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

皆様のご支援でできること

  • 毎月1,500円

    調理器具セット10家族分

  • 毎月3,000円

    医療支援15人分

  • 毎月5,000円

    テント1張

※1ドル=108円換算

  • 当協会へのご寄付は、税控除(税制優遇)の対象になります。お送りする領収証は確定申告にご利用いただけます。
  • ご支援者の皆様にはメールニュース、活動報告等を送らせていただき、難民支援の「今」、そしてUNHCRの活動を報告させていただきます。
  • Webでご寄付いただく際の皆様の個人情報はSSL暗号化通信により守られております

*皆様のご支援は、UNHCRが最も必要性が高いと判断する援助活動に充当させていただきます。