ギリシャ イエメン コンゴ民主共和国 世界は、知らない どうぞ今、知ってください。世界に見過ごされている難民危機のことを。国連UNHCR協会

あなたに今知ってほしい、
3つの難民危機

2020年6月UNHCRは、世界で約7,950万人が紛争や迫害で家を追われ、避難を強いられていることを発表しました。実はその膨大な人数の中には、世界でほとんど報道されず知られていない危機「サイレントクライシス」の中で苦しむ難民や国内避難民も多く含まれています。
コンゴ民主共和国、イエメン、ギリシャ・エーゲ海諸島。あなたは、今この3つの国々で深刻な危機が起こっていることを聞いたことはあるでしょうか。激しい戦闘や迫害により家を追われ、命がけで逃れた先でさらに困難に苦しみ追い詰められている人々が、懸命に助けを求めていることをご存じでしょうか。
どうぞ今、この3つの深刻な危機について知ってください。そして、苦しむ難民、国内避難民の声に耳を傾け、そのかけがえのない命を守るために、力をお貸しください。

※ ギリシャ・モリア受入センターの火災につきまして

難民支援にご協力ください

報道されず知られていない3つの危機「サイレントクライシス」

「暴力がエスカレート、約4万5千人が国境へ」コンゴ民主共和国

「苦しく、つらい道のりでした」
キツザ(25歳)/コンゴ民主共和国

コンゴ民主共和国が直面する危機

2020年7月、コンゴからウガンダ国境へ逃れる人々

長年紛争に苦しむコンゴ民主共和国(以下コンゴ)では、武装勢力等による略奪や拷問、性的暴行などの著しい人権侵害が止まず、約450万人が国内で避難を強いられています。今年5月にも武装勢力による暴力行為が激化し、多くの人々が着の身着のままウガンダ国境へ逃れました。新型コロナウイルスの影響で国境を閉鎖していたウガンダ政府ですが、7月に国境を一時的に開き、3日間で3,000人以上がウガンダへ避難しました。
UNHCRは、パートナー機関と連携して被害者のカウンセリングなど心のケア、医療介入、法的支援などを行うとともに、啓発活動を通じ「性的暴力はいかなる場合も許されない」等のメッセージを、女性たちだけでなく、コミュニティのリーダーの男性たちや一般の人々に対して広げています。
また、部族間対立の遠因が、水をはじめとする資源の確保が原因となることを鑑み、対立を激化させないよう、コミュニティ全般にわたる資源増補を目的とした支援にもあたっています。

 450万人 ― 国内で避難する人の数 1,300人以上 ― 戦闘や暴力で亡くなった人の数(2019年10月~2020年6月) 110万人 ― 深刻な栄養不良の子ども(5歳未満)
※WFP(国連世界食糧計画)

「世界最悪の人道危機」の一つ、イエメン

「医者になりたいんです。だから、これ以上学校を休めません」サラー(14歳)/イエメン・ラヒジュ 2017年、家の近くで親友のカリーマと羊の番をしていた時です。地雷が爆発してカリーマは即死し、僕は内臓が飛び出す重症で何度も手術を受けました。左手と左足を失くしたと知った時は打ちのめされました。2018年、避難した僕は義足の提供を受けましたが、これから通う学校までは2時間かかります。

イエメンが直面する危機

イエメン・サナアで破壊された家の前に立つマジュディ(4歳)

アラビア半島の小国イエメンでは、2015年から内戦が続き、激しい戦闘で多くの住居や学校、病院などが破壊され、365万人以上が避難を余儀なくされています。現在約2,000万人が食料不足に直面し、子どもと女性の栄養不良の割合は世界で最も高くなっています。2020年4月には大雨による洪水で多くの住居が水につかり、深刻な被害を受けました。こうした過酷な状況下で新型コロナウイルスが広がりつつあり、世界的にも高い死亡率となっています。
UNHCRはこうした緊急事態に対し、シェルター支援、緊急援助物資の提供、医療支援など様々なサポートを行うとともに、多くの人が新型コロナウイルスの影響で収入を失う中、現金給付支援にも力を入れています。しかし、苦難が続くこの状況に、UNHCRイエメンの代表ジャン・ニコラ・ブースは「イエメンはもう待てません」と訴えます。「UNHCRは命を救う方法を知っています。しかし、資金が不足しているのです」と。

 2,400万人 ― 支援を必要としている人の数 約50% ― 機能していない医療施設の割合 100万人以上 ― コレラの推定感染者

終わらない悲劇 ― ギリシャ(地中海ルート)

「この状況は、受け入れられません」サルダル/ギリシャ・レスボス島 モリア受入センター 私は医師です。故郷のアフガニスタンでは、仕事も家もあり、すべてがありました。ここに逃れてきて1か月ですが、混み合ってひどい状況です。2200人の定員の場所に、1万8000人も避難しているのです。食べ物や水の配布に一日並びます。トイレも遠い上に約100人に一つしかなく、何時間も待たされるのです。医療も受けられず、この状況はとても受け入れられません。

ギリシャ レスボス島 難民キャンプ モリア受入センターでの火災につきまして

火災で家を失い、路上で避難生活を送る家族

2020年9月9日未明、ギリシャのモリア受入センターで大規模な火災が発生し、大部分が焼失しました。死傷者は今のところ報告されていませんが、約12,000人の難民などが住まいと持ち物を失い、至急の支援が必要です。
UNHCRは難民の移送、テントや毛布、寝袋などの緊急援助物資の配布、 保護者の同伴のない子どもの保護などの支援を開始しています(9月10日現在の情報)。

ギリシャと地中海沿岸地域が直面する危機

トルコからゴムボートでギリシャ・レスボス島へ避難してきたシリア難民の親子

2015年にトルコの海岸で遺体で見つかった、シリア難民の男の子アイラン・クルディくん(当時3歳)を覚えていらっしゃるでしょうか。こうした悲劇は、決して今も終わっていません。中東やアフリカから紛争や貧困を逃れようと、地中海を命がけで渡る人々が今日も絶えないのです。また、保護者と離ればなれになったり、単独で避難の旅をする中で、暴力や人身売買の被害に遭う子どもも少なくありません。
到着してからも過酷な生活が待ち受けています。エーゲ海沿岸のギリシャ・レスボス島の受け入れ施設には、定員をはるかに超える人々が避難しています。
新たに到着した人々へのテントや毛布、寝袋、ソーラーランタン等の物資の配布も急務であり、新型コロナウイルス対策の手洗い場や洗濯用のスペース、トイレ等の衛生施設の修理や増設等に対応するために、さらなる資金が必要です。 

 28,255人 ― 海路で欧州へ避難した人(2020年1月~7月)※イタリア、ギリシャ、スペイン、キプロス、マルタ 1,319人 ― 航海中の死者・行方不明者(2019年) 15% ― ギリシャへ到着した人のうち、保護者の同伴のない子ども(18歳未満)の割合

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「『 子どもだけは生きてほしい 』と姿を消した難民の女性もいます」

UNHCRジュネーブ本部 上席緊急コーディネーター 白戸純

白戸職員の写真

シリアの国内避難民のキャンプで

UNHCRの在ジュネーブ総局のひとつ、緊急対応局DESS : Division of Emergency, Security and Supply)の白戸純と申します。緊急事態への即応準備と対応は、UNHCRの緊急課題の一つで専門分野でもあり、その前身は1991年、緒方貞子元国連難民高等弁務官のもと、湾岸戦争による難民危機をきっかけに創設されました。
 
ここで、私の心に今も残っている、ある親子のことをお話ししたいと思います。2014年末、私がシリア勤務中に国内避難民キャンプを訪問した時のことです。あるボランティアの女性から「キャンプに教育施設を作ってほしい」と相談を受けたのですが、実は彼女は、母親が失踪した幼児2人の世話をしていると知りました。失踪した女性は夫を紛争で失い頼りにできる人もなく、一人で子ども2人を連れキャンプで暮らしていたそうです。しかし支援だけでは子どもを養えず、キャンプ内で男性の保護がない女性をターゲットにした売春あっせん業者に身を任せ、その結果、コミュニティから疎外されるようになってしまったのです。ある日彼女は、「子どもだけは生きてほしい。私という罪深い人間の手を離れれば、この子たちを助けてくれる人もいるでしょう」と、2人の子どもをボランティアの女性に託して姿を消したそうです。
 
人道支援の現場で使われる言葉に、「サバイバルセックス」というものがあります。生きる為に必要な食料やサービスを得る為に、自らの意思に反し、また健康等を害するとわかっていながら、性行為を提供することです。ウガンダでも「食料を手に入れる為に、自分の体を売ることができる私は、恵まれていると思いました」と語るコンゴ出身の難民女性と会ったことがあります。
 
これまでお伝えした3つの危機をはじめ、多くの緊急事態への対応に追われるUNHCRは、現在深刻な資金不足にあることもお伝えしなければなりません。2020年末までにUNHCRが難民支援のために必要としている資金のうち、7月現在で39.6%しか集まっていないのです
 
資金不足の影響を受けるのは、最も弱い立場にあり、声をあげることすらできない人々です。貧困に追い詰められ、売春して生き延び、子どもを育てている難民すらいます。彼らは他に生きる術がないのです。皆様、今回お伝えした現場の状況をはじめ、世界の片隅で苦しむ人びとの命と尊厳を守るために、どうか皆様のお力をお貸しいただけないでしょうか。UNHCRとともに、世界各地の人道支援を必要とする人びとをサポートくださいますよう、心よりお願い申し上げます。

UNHCRユーエヌエイチシーアール(国連難民高等弁務官事務所)は、難民を守り、保護する国連の機関です。

緒方貞子さん

ルワンダ難民を訪問する緒方元高等弁務官

UNHCRはシリア・イラク・南スーダンなど世界中で家を追われた難民・国内避難民を支援・保護し、水や食料・毛布などの物資の配布や、難民キャンプ等避難場所の提供、保護者を失った子どもの保護や心のケアなど、最前線で援助活動に尽力しています。1991年から10年間、緒方貞子さんが日本人として初めてUNHCRのトップである国連難民高等弁務官を務めました。
この国連の難民支援活動を支えるため、広報・募金活動を行う日本の公式支援窓口が、国連UNHCR協会です。

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あなたのご支援でできること いつも温かいご協力をありがとうございます。皆様のご支援で、UNHCR は以下のような支援を難民のもとへ届けることができます。あなたのご寄付が、難民の命を守り過酷な避難生活を支える何よりの力です。 新型コロナウイルス予防・対策 教育支援 緊急援助物資の提供 現金給付支援 性的暴力の予防、被害者支援 シェルター支援

紛争や迫害で家を追われ、心身に深い傷を抱えながらも懸命に生きる人々が多くいます。
世界的なコロナ禍でも彼らの命を守り、新たな一歩を踏み出す支援ができるように、どうぞ温かいご支援をいただきますよう、心よりお願い申し上げます。

命を救い、笑顔を守るために。
UNHCRは、あなたのご支援を必ず届けます。

  • 毎月2,000円を1年で

    ソーラーランタン7家族分

  • 毎月3,000円を1年で

    医療支援15人分

  • 毎月5,000円を1年で

    テント1張

※1ドル=108円換算

  • 当協会へのご寄付は、税控除(税制優遇)の対象になります。お送りする領収証は確定申告にご利用いただけます。
  • ご支援者の皆様にはメールニュース、活動報告等を送らせていただき、難民支援の「今」、そしてUNHCRの活動を報告させていただきます。
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*皆様のご支援は、UNHCRが最も必要性が高いと判断する援助活動に充当させていただきます。