新型コロナウイルス 134の受入国で感染確認 難民キャンプ 感染拡大危機 国連UNHCR協会

支援が不足しているなか、感染爆発に備えた感染症検査のキャパシティの拡大など、課題は尽きない

水すらないのに、どうやって?

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から難民を守る力をUNHCRにお貸しください

「ソーシャルディスタンスをとるようにいいますが、どうやって?」と、バングラデシュにある世界最大規模の難民キャンプで避難生活を送るロヒンギャ難民のサイドゥ。86万人が暮らすキャンプは混み合い、十分な医療施設もなく、新型コロナウイルスの感染拡大の危機に直面しています。サイドゥは「十分な数の手洗い場やトイレがありません。必要最低限の水すらないのです」と窮状を訴えます。新型コロナウイルスの感染リスクは、いちばん弱い立場にある人たちを、さらに苦しい立場に追いつめています。今、難民キャンプで感染が拡大したら……。誰もがどうしようもない不安を抱えています。

緊急支援に
ご協力ください
難民キャンプと東京の人口密度 バングラデシュ・コックスバザール県の難民キャンプ 約33,000人 東京23区 15,446人

人であふれた通り、近所や市場でのおしゃべり、夕方のサッカー。難民キャンプでは、そんなささやかな幸せさえ奪われ、遮断された日々の中で、精神疾患を抱える人が急増しています。「人々はウイルスへの感染を恐れ、大切な人を失うのではないかという不安を抱えています。感染拡大の防止策による移動の制限や経済状況の悪化などがさらなるストレスになっています」と、UNHCRメンタルヘルス担当官のピーター・フェンテフォーゲルは言います。身ひとつでシリアからイラクへ逃れてきたファーハドは、コロナ禍で仕事を失い「外出禁止令によって、まさに振出しに戻されたような気分です」と、言います。避難先で、やっと保っていた暮らしと心は、限界が近づいています。

UNHCR 世界各地で 対策急ぐ

人々の命を守り、受け入れ国の医療崩壊も防ぐ感染者の隔離施設や治療施設の建設・準備に着手。シェルター支援のノウハウ、キャンプの特徴と構造を把握しているからこその支援

世界で難民の多くを受け入れているのは、自国にも貧しい人を多く抱える低・中所得国です。UNHCR公衆衛生部長のアン・バートンは「多くの難民は、医療制度がもっとも脆弱な国で暮らしています。集団感染が起きれば、不安定な地元の医療サービスに大変な負担を強いることになり、最悪の事態は避けられない」警鐘を鳴らします。
UNHCRが現地で行う感染の拡大防止対策の鍵は、各国と緊密に連携し、当局の感染症予防・対応策で、政府、関連機関と足並みを揃えた支援を行い、国の医療システム、支援の枠組みの中から難民がこぼれ落ちないようにすることです。これにより、難民の感染者の早期発見、検査、診断、治療につながります。

短時間かつ小人数で建てられる組み立て式シェルターは、隔離施設のほか、医療機器の保管や医療従事者が事前装備をする部屋としても使われている

難民の近くで援助活動を続けてきたUNHCRだからこそできる支援は、感染症対策の現場でも活かされています。UNHCRは、難民支援の現場で使用している組み立て式シェルターを隔離施設として提供。また都市部から離れ、交通インフラや医療環境が整備されていない難民居住地のある地域での感染症対策を拡大しています。感染者が出た場合の隔離施設や治療施設の建設は、その一例です。長年UNHCRが担っている難民の住まい(シェルター)の支援の経験とノウハウ、そして仮設住居が無数に点在するキャンプの特徴の把握が、迅速かつ的確な場所の選定につながっています。しかし、急ピッチで用意している病床も、人口の密集する難民キャンプで急速に感染が拡大した場合は足りず、支援が緊急に必要です。

【動画】新型コロナウイルスのパンデミックから難民を守るUNHCRの活動

緊急支援に協力する

UNHCRの感染症対策の現場から 感染拡大の波を止めるために

難民と一丸となって

避難先で感染症対策の一翼を担う医師のサミュエル、カルメン、ジャーナリスト志望のサイドゥ(左から)

今、世界各地で地元民と難民を守ろうとする難民たちがいます。
現在、感染者の急速な増加がもっとも深刻な地域のひとつ、中南米では、医療関係のバックグラウンドを持つ人たちに広く呼びかけ、逃れてきた人たちも医療現場で対応しています。情勢不安の続くベネズエラからペルーへ逃れたカルメンは、医師として日夜対応にあたっています。「同僚の体調が優れなくなり、何日も病院にいます。子どもに会えていませんが、感染させるかもしれないと思うと、今は病院にいた方がいいとも思います」。ベネズエラからエクアドルへ逃れた医師のサミュエルもまた、孤立したコミュニティで難民と地元の人々を守る活動を行っています。「この場所で、電気がなくなり、水もなくなれば、手洗いや最低限の衛生状態を保つことは、さらに難しくなります」。支援が圧倒的に足りない中で、難民たちは皆、奮闘しています。

咳エチケットや手洗い方法、ソーシャルディスタンスなど、馴染みのなかった感染症予防の正しい知識の普及にも難民が取り組んでいます。バングラデシュでは、3000人以上の難民が新型コロナウイルス対策のボランティアとして活動。サイドゥは、ウイルスから自らを守る方法の動画をロヒンギャの言語で制作しています。自分と家族、そして自分たちを快く受け入れてくれた地元の人々を守るために、難民とUNHCRは一丸となって新型コロナウイルスと闘っています。どうか、今、その活動を支えてください。

寄付・募金する

UNHCRは、医療の強化と水と衛生関連の設備・サービスの
拡充に力を入れています。

ドイツ政府とUNHCRが立ち上げた奨学金で進学し看護師になったルワンダ難民のバハティ(中央)。ケニアの病院で新型コロナウイルスの患者のケアをしている

  • 治療・隔離施設の建設、既存の施設への隔離病床の設置
  • 防護服などの医療関連物資、感染症予防に不可欠な物資の調達
  • PCR検査のキャパシティの拡大
  • キャンプの衛生環境の改善(手洗い場の拡充・設置)
  • 感染症の予防、症状の早期発見、症例管理に備えた保健スタッフの訓練 など

最前線の日本人職員から
UNHCRバングラデシュ・ダッカ事務所 主席保護官 中柴春乃

バングラデシュで活動する中柴職員

86万人のロヒンギャ難民が暮らすコックスバザールでは、地元民および難民の中から感染者が続々と報告されています。極度に人口密度の高い難民キャンプでは、三密を避けることは不可能です。UNHCRは治療・隔離施設を建設し、病院に必要な医療機器を備えるなどの対策を行ってきましたが、感染者のさらなる増加が予測されています。やがて私たちが対応できる限界を超え、多くの命が失われるのではないかという最悪の事態が危惧されるなか、職員たちは自らの感染リスクとも向き合いながら、難民のために尽力しています。今できる精一杯の対策ができるよう、どうぞ、皆様のお力をお貸しください。

UNHCRユーエヌエイチシーアール(国連難民高等弁務官事務所)は、難民を守り、保護する国連の機関です。

緒方貞子さん

ルワンダ難民を訪問する緒方元高等弁務官

UNHCRはシリア・イラク・南スーダンなど世界中で家を追われた難民・国内避難民を支援・保護し、水や食料・毛布などの物資の配布や、難民キャンプ等避難場所の提供、保護者を失った子どもの保護や心のケアなど、最前線で援助活動に尽力しています。1991年から10年間、緒方貞子さんが日本人として初めてUNHCRのトップである国連難民高等弁務官を務めました。
この国連の難民支援活動を支えるため、広報・募金活動を行う日本の公式支援窓口が、国連UNHCR協会です。

難民とは?

難民とは、紛争や迫害、人道危機により生命の安全を脅かされ、他国に逃れなければならなかった人々です。また、国内で避難をしている人を「国内避難民」と呼びます。

今すぐ、寄付する

今、難民居住地で感染が拡大すれば、その波を止めることはできません。
一日も早い対策が、どれほど大きな差を生み、多くの命を守るのか。
私たち日本人は、それを身をもって知りました。
難民の感染症対策の現場では、圧倒的に支援が足りません。

皆様のご支援で、UNHCRは世界各地で医療、水と衛生分野のサービスの拡充、難民の保護活動を継続することができ、新型コロナウイルスから難民を守ることができます。感染症の脅威にさらされる命を守る力を、どうか今お貸しください。

皆様の温かいご支援をお待ちしています。
皆様のご支援でできること

  • 11,000円で

    新型コロナ対策セット[3セット]

  • 30,000円で

    感染症検査[3人分]+ 石けん[4家族分]

  • 54,000円で

    手洗いスタンドの設置[1か所]

※1ドル=108円換算

  • 皆様のご寄付は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の救援活動に充当させていただきます。
  • 当協会へのご寄付は、税控除(税制優遇)の対象になります。お送りする領収証は確定申告にご利用いただけます。
  • ご支援者の皆様にはメールニュース、活動報告等を送らせていただき、難民支援の「今」、そしてUNHCRの活動を報告させていただきます。
  • Webでご寄付いただく際の皆様の個人情報はSSL暗号化通信により守られております