2月6日早朝、トルコ南東部とシリア北部の広い範囲で、強い地震が発生。その数時間後、先の地震の震源地から約60マイル離れた場所で、2度目の大きな地震が発生しました。さらに、2月20日現地時間20時頃、再度強い地震に襲われ、多くの人々が引き続き危険な状況に置かれました。
トルコとシリアでは数万人の死亡が確認され、多くの人々が家を失いました。住宅や公共インフラ、道路や通信網にも甚大な被害が出ており、復興作業、、そして被災者の生活は困難を極めています。
世界最大の難民受入国であるトルコでこの災害に巻き込まれた人々の中には、紛争から逃れたシリアからの難民と、彼らを寛大に受け入れてきたコミュニティの人々が含まれています。カフラマンマラシュでは1500万人が暮らす11の地域が被害を受けていますが、そのうち170万人は難民で、その多くがシリア危機から逃れた人々です。
また、シリア国内で被災した人々の中には、12年続くシリアの紛争により故郷を追われ、攻撃で破壊された安全性の低い建物や、薄いシェルターやテントで生活している人々もおり、シリア北西部では410万人が人道支援を必要としています。
動画:【トルコ・シリア大地震】シリア被災地の様子
地震によって家屋や地域のインフラが破壊された被災地に、救援物資、避難所が必要です。また、今も復旧作業は続いており、脆弱な環境での生活を強いられている家族を守ることが急務です。
今夜、私たちは、新たな地震がその惨状に恐怖と被害を悪化させている中、トルコとシリアで既に苦難と損失を被っているすべての人々へ想いを馳せます。
UNHCRのチームは被災地で、地震救援活動の参加を継続していきます。
フィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官
2月21日のツイートより
トルコとシリアに駐在するUNHCRチームは、パートナー団体や政府当局と連携して被災地でのニーズを調査し、緊急対応を実施しています。5月4日現在、トルコの被災地へ家庭用テント3万4700張、毛布や寝袋等の寝具18万7800点、生理用44万3800点、調理器具4万1500点等の救援物資を手配し、130万人に救援物資を届けました。
加えて、シリア北西部においては、4月26日現在、7万4500人に保護サービスを提供した他、4万8000点以上の救援物資、3万7000棟以上の緊急シェルターを支給しています。また、3月17~20日にかけて被災地を襲った大雨に対応している他、子どもとその介護者の保護・援助、被災者への心理社会的サポートやカウンセリングも実施しています。
トルコ・シリア両国でさらなる救援物資の手配、被災地でのニーズの調査も進めており、難民と受け入れコミュニティの人々の命と生活を守るための緊急支援を展開しています。
シリアで被災した人の多くは、震災以前から困窮した生活を送っていました。トルコとの国境に近い北西部では、シリアの紛争によりすでに何百万人もの人々が故郷からの避難を強いられています。10年以上続くシリアの危機は、激動する世界情勢の中、忘れ去られた難民危機となりつつあり、シリアや周辺国での援助活動は恒常的に資金不足に陥っています。被災した人々を保護し、支えるため、今すぐご支援ください。
1950年に設立された国連の難民支援機関です。紛争や迫害により故郷を追われた難民・国内避難民を国際的に保護・支援し、水や食料・毛布などの物資の配布や、難民キャンプなどの避難場所の提供、保護者を失った子どもの保護や心のケアなど、最前線で援助活動に尽力しています。1991~2000年の間、緒方貞子さんが第8代国連難民高等弁務官を務めました。
この国連の難民支援活動を支えるため、広報・募金活動を行う日本の公式支援窓口が、国連UNHCR協会です。
通常、自然災害への対応は行っておりませんが、被害の規模が甚大かつ被災国より要請を受けた場合に、緊急支援を行います。
- 皆様のご支援は、この度のトルコ・シリア大地震、そしてトルコ・シリアや周辺国での支援活動に充当させていただきます。
- 当協会へのご寄付は、寄付金控除(税制上の優遇措置)の対象になります。お送りする領収証は確定申告にご利用いただけます。
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