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難民アスリート ヨナス・キンディ選手
困難を乗り越え「東京マラソン2020」を完走
~写真で振り返るヨナス選手の1日~

ヨナス・キンディ選手とコーチ

2020年3月1日(日)に開催された「東京マラソン2020」で、難民アスリートのヨナス・キンディ選手(エチオピア出身)が完走を果たしました。

2016年のリオデジャネイロオリンピックで初めて結成された難民選手団の一員であり、今年の東京オリンピックに向けてもIOC難民選手団候補の一人として避難先のルクセンブルクで練習に励んでいるヨナス選手。尊敬する母国の英雄アベベ・ビキラ選手が走った東京の街を走ることが長年の夢と語っていましたが、ついにこの日、その願いが叶ったのです。

2月25日の来日から、早稲田大学の所沢キャンパスで同大競争部の学生たちと合同練習を行ってきたヨナス選手は「難民であっても、様々な人の支援があれば夢を叶えることができることを知ってほしい」と語りました。

そして迎えたマラソン当日。ヨナス選手は世界各地で故郷を追われた人々を代表して、途中トラブルに見舞われながらも決して諦めず、見事に完走を果たしました。ヨナス選手の出走から完走までの一日を、写真とともにご報告します。

スタート前のウォーミングアップ

ウォーミングアップするヨナス選手天候に恵まれた当日。日本での調整はわずか数日間だったものの、リラックスしながらウォーミングアップを行うヨナス選手。スタートまであと少しです!

浅草・雷門を通過

スタートから約45分、順調に浅草・雷門を過ぎ、スカイツリーを望みながら東京の街を快走するヨナス選手。

例年より少ないながらも、沿道からは応援の声が聞こえてきました。

東京マラソン途中経過の様東京マラソン途中経過の様

富岡八幡宮折り返し

約21キロ地点の富岡八幡宮折り返しから35キロ地点までは、自己ベストを上回るペースでの快走が続きました。沿道からはエチオピア語でがんばれ!を意味する「アイゾアイゾ!」の声援が聞こえ、勇気づけられたと語るヨナス選手。
途中、腹筋が痙攣するトラブルに見舞われましたが、一時的に足をとめ、ストレッチをしながらも決して諦めず走り続ける姿は、完走への強い意志を感じさせました。

東京マラソン折り返しの様子

ついに完走!!フィニッシュ後にコーチ役の職員と肩を組むヨナス選手

リオ大会とほぼ同じ2時間24分34秒で完走を果たしたヨナス選手。

ゴールするヨナス選手

困難に立ち向かいながらも決して諦めないヨナス選手の姿は、日本に住む私たちにも希望と勇気を与えてくれました。

コーチとして付き添っていた職員より:
「ヨナス選手が完走したこと、これはそう簡単なことではありませんでした。35キロ地点を過ぎて、いつ止まっても、歩いてもおかしくなかった。でもあきらめなかったんです。その姿に胸が熱くなり、涙が出てきました。」

国連UNHCR協会 事務局長の星野より:
「昨年ジュネーブで、ヨナス選手から『アベベの走った東京を走りたい』という夢を聞いたことがすべての始まりでした。その後、東京マラソン財団、早稲田大学のご協力をいただきながら準備を進めてきました。今日、トラブルにも負けず完走されたヨナス選手の姿から、大きな感動をもらいました。日本の皆様にも、難民の方々の『生き抜く意志』に寄り添っていただければと思います。」

フィニッシュ後の取材エリアにて

取材されるヨナス選手完走を果たしたヨナス選手は、多くの報道関係者に囲まれました。ヨナス選手は「自分を支えてくれた多くの人にありがとうと伝えたいです。自己ベスト更新はならなかったけれど、来日以来、温かく迎えてくれた日本の皆さんと、そして沿道の声援が走り続ける力を与えてくれました。今日走ることのできなかったランナーの皆さん、そして世界中の難民の子どもたちを思いながら走りました」と語りました。

宿舎で休憩後、都内のエチオピアレストランで慰労会

ヨナス選手の住むルクセンブルクの街にはエチオピアレストランがないため、東京で故郷の味に触れることをとても楽しみにしていたヨナス選手。大会中は終始真剣な表情のヨナス選手でしたが、本格的な料理の数々と店内で流れるエチオピア音楽に、とてもリラックスした笑顔を見せてくれました。音楽に合わせて踊るチャーミングな一面も。

慰労会でのヨナス選手名物料理を「アーン」
おもてなし好きなヨナス選手。エチオピアでは敬愛する相手の口元に料理を運んであげることを「グルシャ」といい、エチオピア流の最大のおもてなしだそうです。来日中ヨナス選手に付き添っていたコーチ役の職員に「グルシャ」をしてくれました。

母国の英雄アベベ・ビキラ選手の写真とともに

アベベ選手の写真を手にするヨナス選手店内に飾ってあったヨナス選手が尊敬する母国の英雄アベベ・ビキラ選手の写真とともに記念撮影。世界各地で故郷を追われた人々の思いを胸に、東京マラソン2020の完走を果たしたことをアベベ選手に報告するかのような、とても誇らしい表情でした。同時に、ヨナス選手の故郷への深い思いが伝わる瞬間でした。

大会当日、困難な状況に陥っても決して諦めず前へと進み続けるヨナス選手の姿に、彼を知る多くの人が深く心を打たれました。来日中、どんな状況でも笑顔を絶やさず、何事にも真摯に取り組むヨナス選手の誠実な人となりに触れることができました。

最後に、日本の皆様へのヨナス選手からのメッセージ動画をご覧ください。

東京マラソン2020で完走を果たしたヨナス選手ですが、今後も東京オリンピックの難民選手団候補としてトレーニングを続けます。ヨナス選手はじめ難民アスリートの今後の活躍にご期待ください。

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