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支援の現場から

UNHCRは難民と、どうコミュニケーションをとっているのか
@ザータリ難民キャンプ

設営から4年経った今、一つの街のような様相を呈しているザータリ難民キャンプ

約8万人のシリア難民が住むヨルダンのザータリ難民キャンプ。世界第二の規模のこの巨大キャンプで、UNHCRはどのように難民とコミュニケーションをとりながら、ニーズを的確に把握し、支援をしているのか、気になる方も多いのではないでしょうか。その要となっているのは、同キャンプならではのユニークなコミュニケーションの形です。

誰もが持つガジェットに注目!携帯電話とSIMカード

2012年のキャンプの設営当初、シリア難民の多くはすぐ故郷に帰れるという希望を胸に避難生活に入りました。ところがシリアの紛争が収束する気配はなく、避難生活は次第に長期化していきました。当時難民たちは、おもに難民登録の際に支援の説明を受けていましたが、避難生活が長期化すれば支援のニーズも当然変化します。そのような新たなニーズから生まれた支援情報を、すでにキャンプに住んでいる人たちにいかに漏れなく伝達するか、これが大きな課題として浮かび上がってきたのです。

写真:難民の子どもた撮った携帯電の写真そこでUNHCRが注目したのは、シリア難民が日常的に使用している携帯電話でした。彼らの多くは、故郷に残してきた家族や友人たちと連絡をとるために、携帯を肌身離さず持ち歩き、時間があればチェックをしています。そのため、所持している携帯にSMS(ショートメッセージ)を送れば、新サービスや既存の支援の変更点をはじめ、重要なアップデートを確実に届けることができると考えたのです。
 
それでは、ザータリ難民キャンプに住まう難民一人ひとりの携帯電話の番号をどのように入手したのでしょう。UNHCRは難民キャンプに到着したシリア難民の一人ひとりに、難民登録の際にSIMカード (※)を配布していました(※自前の携帯電話に差し込めば、携帯での通信が可能になるカード)。これらの番号は、個人情報とともに、すでにUNHCRのデータベースに登録されていたため、この施策をすぐに実行に移すことができたのです。

またさらに、ザータリ難民キャンプでは双方向のコミュニケーション手段として、フェイスブックも活用しています。そのほかラインのようなメッセージアプリ「WhatsApp(ワッツアップ)」も、難民自身が主導してUNHCRとコンタクトをとることができる有効なオンラインのコミュニケーションプラットフォームとして使われています。

存在感を失わない、昔からのコミュニケーション方法

写真:難民とUNHCR職員

最先端のメディアが使われている一方で、ザータリ難民キャンプでは、人と人が顔を合わせ、直接言葉を交わす昔ながらのコミュニケーションも大きな役割を果たしています。シリアの人々は、郵送物やショートメッセージで伝えられる情報と同じように、口コミや人を介したコミュニケーションにも大きな信頼をおいています。このことから、UNHCRはキャンプ各地でコミュニティミーティングを定期的に行うようにしています。またさらに、異なる年齢層や性別のグループとミーティングを持ち、それぞれが抱える問題やニーズに耳を傾けたうえで支援を検討し、届けることを大切にしています。

ザータリの日常では、UNHCRやパートナー団体の職員と難民が気さくに言葉を交わす

ハイテクな情報伝達手段が難民ひとり一人に情報を素早く、そして確実に伝えるために用いられている一方で、人と人が実際に会い、直接言葉を交わす機会は、難民とUNHCRの間に信頼を築き、支援のニーズを的確に把握するうえで不可欠な手段となっています。それらは互いに補完しあい、支援を届けるための有効なコミュニケーションプラットフォームとして息づいています。

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