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スタンディングオベーション!
難民選手団を温かく包んだ大歓声 ―リオ五輪開会式―

その温かく心のこもった歓迎は、スタジアムを一つにするかのようでした。
Olympic Refugee Team(オリンピック難民選手団)!」アナウンスを待ちきれないかのように、あちこちからあがった歓声。オリンピック旗を掲げたローズ・ナティケ・ロコニエン選手(南スーダン出身)を先頭に、10人の難民選手団がスタジアムに入場すると、さらに大きな歓声と拍手が会場中に巻き起こりました。

旗手のローズ選手を先頭に入場行進する難民選手団

開会式に出席したフィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官は話します。「難民選手団の入場を待ちながら、私はとても緊張していました。期待とともに、この巨大なスタジアムの大観衆が、難民の選手たちを一体どんなふうに迎えるのだろう、という思いだったのです。しかし、失望することはありませんでした。選手団の入場がアナウンスされると、皆立ち上がって拍手を送ったのです。それは単にブラジル一か国だけでなく、世界中が連帯する力強さを物語っていました」。

地元ブラジル選手団への声援の次に大きい、力強く温かいスタンディングオベーション。それは難民選手団だけではなく、世界の約6500万人の難民・避難民へのメッセージのようでした。
まだ興奮が冷めやらない様子のグランディ高等弁務官は続けます。「あるメディアがこう記しました。『彼らはもうすでに勝利している』」と。それはまさに真実です。その言葉を口にするだけで胸が熱くなります」。

また、IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長は、開会式のスピーチの中でこう語りかけました。
「私たちの住む世界では利己主義が幅をきかせ、一部の人々が他者より優れていると主張しています。しかしオリンピックが示す答えは次のとおりです。オリンピックの連帯の精神に基づき、私たちは最大の敬意と共に、難民五輪選手団を歓迎します」。
バッハ会長がそう言った瞬間、スタジアムには大きな拍手と大歓声が沸き起こりました。その後しばらく拍手が鳴りやまず、会長は次の言葉をすぐに続けられないほどでした。

「親愛なる難民選手団の皆さん。皆さんは、世界中の何百万人という難民に希望のメッセージを送っています。暴力や飢餓、または単に他者とは違うという理由で故郷を離れざるを得ませんでしたが、優れた才能と精神によって、今社会に偉大な貢献をしています。オリンピックの世界では、私たちは人々の多様性を受け入れるだけではありません。私たちの“多様性を認めるという連帯”をより豊かにしてくれる存在として、皆さんを歓迎します」。
バッハ会長の言葉は、難民問題への対応に揺れる国際社会に対しても、強いメッセージとなりました。

難民選手団のもとには、アメリカのオバマ大統領やローマ法王など、世界中のリーダーからも共感と励ましのメッセージが届いています。今や世界中で、難民選手団に大きな関心が集まっています。

そして、感動的な開会式の余韻にひたる間もなく、各選手の競技が次々と始まりました。一人ひとりの選手に温かい声援が注がれ、熱戦を繰り広げています。

水泳100メートルバタフライ/自由形に出場したユスラ・マルディニ選手(シリア出身 ※左から3番目)。予選通過はならなかったが、「自分を誇りに思いますし、とても幸せです。私は水泳を続けます。そして難民をサポートし続けます」と語った。

水泳100メートルバタフライ/自由形に出場したラミ・アニス選手(シリア出身)。「今回は残念ながら紛争のため、シリア代表としての参加は叶いませんでした。2020年の東京オリンピックまでには、平和が戻ったシリアへの帰国が実現し、母国の国旗のもとで出場できることを願っています。故郷より素晴らしいものはありません」。

歴史的な一勝をあげ、大歓声をあびる柔道のポポル・ミセンガ選手(コンゴ民主共和国出身)。勝ち進むことはできなかったが、大いに会場を沸かせた。「会場に入った時、自分には応援はないだろうと思っていましたが、ブラジル全体が応援してくれました。とても胸が熱くなり、勝たなくてはと思ったのです」。

「やった!勝った!」ポポル選手の勝利に歓喜する、コンゴ民主共和国からの難民。ブラジルに暮らすコンゴ難民が集まり、UNHCRのパートナー団体の事務所で試合を観戦した。

避難先のケニア・カクマ難民キャンプで、息子のパウロ・アモトゥン・ロコロ選手(南スーダン出身)を見守る母・メアリーさん

いよいよ難民選手団の競技も、8月21日(日)夜(日本時間)、ヨナス・キンド選手(エチオピア出身)の男子マラソンを残すのみとなりました。ヨナス選手は避難先のルクセンブルクで、タクシーの運転手として働きながら懸命に練習を続けてきました。
ぜひ一緒に応援しましょう!

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