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支援の現場から/最新ニュース

シリア難民はいま、どこで助けを必要としているのか

写真:トルコから海を越え、ギリシャに上陸しようとする難民のボート

シリアの紛争に端を発し急増したシリア難民。その数はいまだ増加の一途をたどり、地中海を渡ってヨーロッパにつめかけた難民達の姿は日本でも幾度となくニュースで取り上げられてきました。そのため、シリア難民と聞くと、“危険を逃れてヨーロッパへ移動する人々”というイメージが浮かぶという人もいるのではないでしょうか?ただ、この紛争により平穏な暮らしを失った人たちは、難を逃れてヨーロッパに渡った人たちだけではないのです。

停戦合意後も予断の許さない状況が続いているシリア国内には、住みなれた土地から国内の別の土地への避難を余儀なくされた国内避難民が多くいます。その数は660万人以上にのぼり、昨年ヨーロッパに渡った難民の数100万人よりはるかに多いのです。彼らは紛争下におかれた国内に残っていることから、常に危険にさらされ、極限の暮らしを強いられています。

シリア国内で緊急支援を待ち続ける人は460万人に

写真:シリアから逃れてきた夫婦緊急支援を必要とする国民のうち、紛争地帯の入り組んだ土地に位置し、支援の届きにくいエリアにいる人たちは約460万人にのぼります。このような地域では食糧をはじめとする生活必需品が慢性的に不足しているため、支援が届かなければ、この地に住む人たちの暮らしがより危機的状況に追い込まれることは想像に難くありません。
 
さらに深刻なのは、紛争下で包囲された地域に残り、今いるところから完全に身動きがとれなくなっている40万人近くの人たちの暮らしです。生活に必要な物資はすでに枯渇し、とりわけ食糧に関する状況は深刻です。市場における食料品の価格は、この地に残された人たちが手に入れることが不可能な値段にまで跳ね上がり、彼らは飢餓にさらされながら、支援を待ち続けています。1月にUNHCRは、各支援団体と協力し、シリア国内の支援が滞っていた地域、マダヤ、フォア、カフラヤに食糧をはじめとする各種支援を届けました。ただ、この一度の物資の輸送で、問題が解決したわけではなく、今後も紛争下におかれたこれらの地域に継続的に支援を届けていく必要があります。そこから動くことのできない人たちは、現状支援があって、なんとか生き延びているのです。

今も増え続ける近隣国のシリア難民

写真:移動住宅の戸口に立つ16歳の難民の少女シリア国内の国内避難民のほか、なんとか周辺国に逃れたシリア難民もまた、長期にわたって厳しい暮らしを強いられている人たちです。その主な受入国となっているレバノンやヨルダン、トルコは、困っている隣人を助けようという気概が強く、紛争当初より多くのシリア人を受け入れ、支援をしてきました。ところが、レバノンでは人口の5人に1人が、ヨルダンでは人口の7人に1人が難民と言われるほど多くの難民を受け入れていることからも、受け入れ国単体での難民の庇護と支援を行き渡らせることは現実的に不可能になっています。UNHCRは国際的な難民支援機関であるからこそ、これらの国での支援を補完してきましたが、さらに、停戦合意後も予断の許さない状況が続いているなか、シリア第二の都市アレッポから逃れた難民が現在トルコ国境に押し寄せていることからも、今後も周辺国に逃れる難民が増えると考えられ、困窮する周辺国の難民一人ひとりに支援がより届きにくくなることが予想されます。

写真:レバノンにて未完成の建物で暮らす難民の親子

シリアの紛争が始まってから5年が過ぎようとしているいま、私たちができること。それは、悲惨な出来事の連鎖に慣れることなく、紛争下で、今も逼迫した暮らしを強いられている人たちがいること、そういった人たちが日々一人また一人と増えていることを忘れないこと、そして彼らが、どこでどんな助けを求めているのかを考えることです。遠くの国で起きていることだからこそ、考えること。この想像力こそが難民支援にもっとも必要なものではないでしょうか。

私たちの期待と希望をよそに、シリアの難民は増え続け、助けを必要とする国内避難民と難民を支える資金は、さらに不足しています。一人でも多くの人を救うため、引き続き皆様の温かいご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。UNHCRは、紛争により極限の暮らしを強いられている人たちへの包括的な支援を今後も続けていきます。


紛争・迫害で故郷を追われた難民は、こうしている今も増え続けています。
苦難の旅を強いられる難民に、ご寄付・募金をお願いいたします。

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