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イラク人とシリア人避難民約100万人が冬を迎え危機にあると警告

 

イラク北部で、外で嵐が続く中、未完成の建物の中で寒さから身を守ろうと毛布にくるまるイラクの避難民の少年。家族と共にイラクのクルド人地域のこの建物に避難しています。

イラク北部で、外で嵐が続く中、未完成の建物の中で寒さから身を守ろうと毛布にくるまるイラクの避難民の少年。家族と共にイラクのクルド人地域のこの建物に避難しています。

11月11日、UNHCRは、2014年に国内避難民が急増したことと相まって、5845万USドルの資金が不足しており、シリア人とイラク人最大100万人に、冬の到来に対応する適切な支援が提供できないと警告しました。

 

「すでにシリア難民とイラク難民、国内避難民に向けた冬の援助のために1億5400万USドルを支出しましたが、資金不足は冬への準備計画に影響します。また資金不足はUNHCRが、誰を優先するかという非常に難しい選択をしなければならないということを意味します」とUNHCRのメリッサ・フレミング主席報道官はジュネーヴで述べました。

 

「難民居住地の高度、家族構成(子どもの数、女性が世帯主の家庭)、家族の健康問題、新たな到着者、頼ることのできる親族の有無、シェルターの状態などを考慮しています。私たちが優先できない人々についても、状況は非常に深刻だと考えられます。」

 

「すべての人を支援したいですし、全員をもっと支援したいと思います。この2014年、人々が速いスピードで移動し続ける一方で、資金提供はゆっくりとしか来ないのが現実です」とアミン・アワッドUNHCR中東・北アフリカ局長は付け加えました。

 

イラクとシリアで問題がもっとも深刻である一方で、この地域の別の場所でも援助のニーズがあります。多くのシリア難民にとって、故郷から離れて迎える4度目の冬となります。また、2014年に国内避難民となったイラク人190万人にとっては初めての冬です。

 

イラク北部のクルド人地域では、すでにドホーク県に冬が到来しました。12月には、気温はもっとも温暖な場所で5℃、山間部ではマイナス16℃に達します。

 

「しかし、人々を寒さから守るには費用がかさみます。現在、イラクとシリアの新たな国内避難民を中心とした約99万人を対象とするUNHCR計画だけの冬の資金不足額は、総額で少なくとも5845万USドルと推定されます。シリアの国内避難民に対する2740万USドル、イラクの国内避難民のための250万USドルの不足分が含まれています」とフレミング報道官は述べました。

ニーズに支援が追いつかないイラク

イラクでは、ニーズは非常に大きいのですが、資金が新たな避難に追いついていません。国内避難民190万人、難民22万5000人、さらには毎日300から500人に上る、コバニの国境を越えシリアからイラク北部へ到着する人々を前に、UNHCRは、緊急の冬のニーズを満たすための国際社会の能力を懸念しています。

 

約80万人がシェルターの援助を必要としているのと同時に、94万人が基本的な冬の家財道具を持っていません。UNHCRは、関係機関合同の取り組みのもとイラク人避難民60万人に冬の援助を計画していましたが、現在の資金では24万人にしか支援を提供できないと予想しています。

ニーズが拡大するシリア

シリア国内の、新たな避難民や安全確保のために国内で複数回の避難を強いられた避難民のため、冬の支援のニーズが大幅に拡大しました。関係機関合同の取り組みの一部として、UNHCRは保温毛布、冬服、追加のビニールシートを含む援助物資の提供と、現在、避難した数千世帯の住居となっている、集合あるいは家族シェルターの補強に集中的に取り組んでいます。

これらの物資の配給の優先地域は、もっとも寒冷な地域であるアレッポ市内とシリア北部です。UNHCRは140万人に冬の援助を行う計画でしたが、12月中に62万人に支援キットを提供するだけの資金しかありません。

レバノンでは国内各地に難民

同時にレバノンでは、UNHCRと事業実施パートナーは難民家族約13万2000世帯(66万人)が、冬の間湿気を防ぎ、暖をとるために何らかの支援を必要としているとしています。レバノン各地の1700自治体に難民が散在しており、支援の提供は大規模な事業です。

 

寒い高地に暮らす、もっとも脆弱な立場にある難民には、優先して支援が与えられています。UNHCRの420万USドルの冬の準備計画は、さまざまな活動と援助物資で構成されています。悪天候に備えて、標準を満たさないシェルターの穴などをふさぐ作業の徹底、保温効果の非常に高い毛布、ストーブ、燃料引換券、燃料やその他難民が暖をとるために必要な物を購入するための現金の提供が含まれています。

 

2014年冬、UNHCRは、標準以下の住居、間に合わせや非公式の居住地に住む約3万7200世帯(18万6000人)に耐候性のキットの提供を計画しています。1000メートル以上の高地にすむ脆弱な3万4000家族には、100USドルの1か月間有効の燃料引換券も提供される予定です。計画では、900メートル以上の土地に暮らす最大1万8000世帯(9万人)にストーブを提供し、最大8万4000世帯(42万人)に毛布も提供することも目指しています。

ヨルダンではキャンプと都市部両方に対応

ヨルダンでは、難民約24万600人を対象とした、UNHCRの1650万USドルの冬への準備の計画に追加で550万USドルが必要になっています。主に、約5万5000人を対象として2015年1月と2月に現金支給を行うためです。計画には4つの主要事業があります。都市部のシリア難民に対する追加の現金支給、キャンプの防寒装備、シリア人以外の人々への経済的支援、そして新たなイラクからの到着者への備えです。

 

アズラックとザータリ難民キャンプについては、アズラックのシェルター6480棟のコンクリート床の用意、ザータリでの断熱性を高めるためのビニールシート1万枚の配給、両キャンプでの保温性の高い毛布5万枚の提供、ガスヒーター4000台と給油の配給が予定されています。

 

都市部では、冬に必要な物を揃えるため、もっとも脆弱なシリア人家族のうち2万7800世帯に対して、1家族につき平均360USドルの現金が支給されています。必要とされる資金1000万USドルの半分しか提供できていません。また、都市部ではすでに月1回の現金支給を受けているシリア人以外のもっとも脆弱な難民家族2200世帯も、冬の準備のため追加で360USドルを受け取る予定です。その多くはイラク人ですが、ソマリア人やスーダン人も含まれています。

エジプトやトルコでも冬に備え支援が必要

エジプトの難民の多くは都市で暮らしています。エジプトでの冬支度は、地元で手に入る商品と合わせて、現金支援に焦点が置かれる予定です。11月初めから、UNHCRは難民たちから、子どもたちのために暖かい服や毛布を購入するための支援を求める電話を受け始めました。登録されたシリア難民の40パーセントにあたる、合わせて約5万6000人がこうした援助を必要としています。

 

資金不足のため、UNHCRはもっとも脆弱な状況にある難民のうち3万8000人にしか支援を提供できないと考えています。これは冬の準備のための援助を必要としている人々の60パーセントでしかありません。6人以上の家族に対する168USドルを上限として、難民はそれぞれ28USドルを受け取る予定です。

 

トルコでは、UNHCR駐トルコ事務所がキャンプ内の難民とキャンプ外で暮らすもっとも脆弱な難民両方に冬支度のための支援を提供しています。UNHCRはトルコにあるキャンプ内で暮らすすべてのシリア難民22万人を支援する予定です。支援には、1人につき保温効果の高い毛布2枚、1家族につきビニールマット3枚、防寒用上着、保温性の高い衣服が含まれています。キャンプ外で暮らす最も脆弱な状況にあるシリア難民約12万人に対しても支援を計画しています。

 

詳細はこちらから(英文)

 

 

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