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支援の現場から/最新ニュース

南スーダン建国9年目、平和にこだわり続ける国民

不確かな未来におびえながらも、世界で最も若いこの国の国民は、平和な南スーダンという希望にこだわっています

自身が暮らす南スーダンのジュバにある国内避難民居住地のコミュニティリーダーとして、女性の権利を前進させようと支援するサルワ・アトー(37歳)

すべては、彼女が南スーダンのジュバの国内避難民用のドン・ボスコ居住地にある水ポンプについての話し合いを徐々に治めた時に始まりました。そこでは、炎天下での長い行列によって、ちょっとした言い争いや押し合いがよく発生していたのです。

 
ジュバ(南スーダン)2020年7月9日 ― そして、彼女はアルコール中毒の隣人のために仲裁に入り、性的暴行を受けた女性が医療ケアを受ける手助けをしました。

 
光る瞳と戯言を受け付けない姿勢を持ち、7人の子どもの母親であるサルワ・アトー(37歳)は、頼りになる近所の争い仲介人です。借りた台所用品を巡る口論から家庭内暴力まで、ドン・ボスコで問題があれば、サルワはそれを知り、解決へ働きかけています。

 
「なぜ人々は私に助けを求めに来るのか、分かりません」と彼女は言います。

 
サルワは仕立屋で、公式な教育は受けていません。2014年、内戦で夫と家を失いドン・ボスコに定住する前、彼女は“男性の前で女性は話す権利はない”と教えられていた小さな田舎の村でずっと暮らしていました。

 
しかし今、彼女はコミュニティを世話できることに誇りを持っています。

 
南スーダン独立から9年、流血の内戦開始から7年、紛争の各党派が和平合意に調印して2年、この世界で最も若い国が、国民へ安全かつ安定した未来を確約するためになすべきことは、たくさん残されています。

 
紛争の各党派が新しい合同政府を組閣する一方、和平政策はまだ完全には施行されておらず、数百万人が避難を強いられたままです。約170万人が南スーダン国内で、220万人以上が難民として近隣国に避難しているのです。

 
地域によっては、政府と和平合意に未調印の派閥の間で武力紛争は続いており、資源を巡る競争によって過熱するコミュニティ間の暴力や、容易な武器の利用、法支配の脆弱化が進行しています。

「国家建設においては、すべての人に果たすべき役割があります」

暴力行為の影響は、直近の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによりさらに複雑化し、国のロックダウン(封鎖)対策による移動の制限によって、援助組織が支援を届けることが阻まれています。

 
あらゆることが不確実な中で、サルワのような南スーダン人は国が設立される前も後も、数十年の戦争と避難を乗り越えながら、お互いに支え合い続けています。一歩一歩、毎日の行動を通じて続く平和への道に沿って、南スーダンの人々がどのように相互間の希望を示しているのか、その一例をここで紹介します。

 
「国家建設においては、すべての人に果たすべき役割があります」と、帰還した難民であるアンジェリーナ・ニャジマは言います。

 
アンジェリーナはケニアとエチオピアの難民キャンプで15年間を過ごした後、“南スーダンの希望復活”と呼ばれるNGOを設立、平和構築と女性支援プロジェクトを実施しています。この“希望復活”は雑木林が一面に茂った3つの道路を再開発することによって、ユニティー州にあるリールの女性と少女たちのための安全性を高めています。これらの道は犯罪者が集まる場所となっていたのです。今、このNGOは家族や地域の論争を平和的に解決するための施策をサポートする伝統的な裁判所を建設しています。

 
その他の貢献は、より控えめですが、決して影響力がないわけではありません。ナイル川上流のマラカルにある国連民間人保護(POC)居住地で暮らす国内避難民のアイザック・マボクは、彼の7人の子どもたちのために、復活する力を模範的に示し、一生懸命働くことで、南スーダン人により良い未来を築く手助けをしています。彼は銃弾の傷によって足を失い、その結果農夫として生計を立てられなくても、あきらめることを拒みました。また、彼は職業訓練プログラムを見つけ、新しい技能を習得しました。

「男たちが戦争に行ってしまうと、多くのことが女たちに残されるのです」

「怠けないためには、一生懸命挑戦しなければならないのです」と彼は語ります。「どんな挑戦や困難があっても、自分自身や家族、コミュニティを支え、立ち上がるのです。神を信じて祈り、より良い明日を望みながら。」

 
アデサ・フィアダは南スーダンのヤンビオで、女性たちや少女たちが一緒に技術やリソースを分かち合えるアニタ女性協会で、ボランティアの教師をしています。

 
「コンゴ民主共和国で難民として仕立てのコースを取ったことによって、私は困難な時に目的を与えられ、家族の世話をする助けとなりました」と彼女は言います。「男たちが戦争に行ってしまうと、多くのことが女たちに残されるのです。」

 
アクンドゥル・オネスタが生まれ育ったウガンダの難民キャンプから南スーダンへ帰還して以来ずっと、彼女はUNHCRの現地関連スタッフとして稼いでいるお金を、5人の姪や甥の学費を払うために使っています。こうして「いつか彼らが他の人々を手助けする」ことを望んでいる、と彼女は語ります。

「希望がなければ、私たちには何もありません」

一人ひとりの道筋は、まるで南スーダン全体の道筋のように、困難を伴っています。

 
一人ひとりに疑問を抱くことがありました。ある時“希望復活”の事務所が内戦の中で瓦礫と化し、従業員15人が避難を強いられた後にアンジェリーナが疑問を抱いたように。「私は何をしているのだろうか?私たちは一生懸命がんばっていると時々感じるけれど、ゼロの状態に戻っていくだけではないか。」

 
しかし、彼らは自分たちのコミュニティに留まることを選んだのです。

 
「お互いがいなければ、私たちは無に等しいです」とアンジェリーナは言います。「希望がなければ、私たちには何もありません。」

(動画の設定で字幕をオンにしていただければ、日本語字幕が表示されます)

Elizabeth Marie Stuart

 
原文はこちら(英文)
As South Sudan turns nine, its people remain committed to peace

南スーダン 暴力に引き裂かれる家族と深刻な飢餓

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