国連UNHCR協会は、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の公式支援窓口です。 《寄付は税控除の対象になります。》

  • 0120-540-732(平日10:00-19:00)
  • メニューを開く

支援の現場から/最新ニュース

「もし新型コロナウイルスがロヒンギャ難民キャンプに到来したら、壊滅的となるでしょう」

新型コロナウイルス感染を阻止するためのロックダウン(封鎖)以降、バングラデシュのコックスバザールにある難民居住地における生活はどう変わったか、ロヒンギャ難民のサイドゥ・ホークが語ります

ロヒンギャ難民のサイドゥ・ホーク、バングラデシュのクトゥパロン難民居住地にて

4月9日以降、バングラデシュのコックスバザール地域にいる約86万人のロヒンギャ難民は、新型コロナウイルスの感染を阻止するため、政府の要請により、完全なロックダウン(封鎖)の状態で暮らしています。キャンプの中では生活に必要な活動しか継続が許可されていないのです。

 
コックスバザール(バングラデシュ)2020年4月21日 ― 難民の新型コロナウイルス感染(COVID-19)はまだ確認されていませんが、地元コミュニティでは1件の感染が記録されており、1キロメートル平米に4万人以上が詰め込まれ、バングラデシュ平均の40倍以上の人口密度となっている居住地では、感染が瞬く間に広がるだろうと援助団体は懸念しています。2019年9月以来インターネット禁止令が出されているため、このウイルスについての信頼できる情報を伝達することが難しくなっているのです。

 
サイドゥ・ホークは1996年、家族がミャンマーを逃れた5年後、コックスバザールにあるキャンプのうちの1つで生まれました。彼は今、世界最大の難民居住地であるクトゥパロンで暮らしています。彼はいつか、ジャーナリストになることを夢見ていて、今年初頭にロヒンギャの若者に写真撮影術と映像撮影術を教えるロヒンギャ・フィルム・スクールを、他何人かの難民と共同で設立しました。現在彼らは、どうすれば難民がこのウイルスから自らを守ることができるのか、ロヒンギャの言語でビデオを制作するために自らのスキルを利用しています。

 
ロックダウンが始まって以来、居住地での生活はどう変わったか、このパンデミックについてさらに注意喚起するためどのようなことが必要か、UNHCRはサイドゥ・ホークに聞きました。


新型コロナウイルス以前、通りは人々であふれていました。彼らは家から家へ移動し、市場に集まっていました。夕方には、子どもたちはサッカー場に集まっていました。私たちのモスクは満員でした。

 
しかし、ロックダウンが宣言されて以来、すべてが変わりました。モスクに行く人はまばらです。キャンプにある多くの店や市場は閉鎖され、通りは空っぽです。人々は緊急の時以外、外出しません。

 
ロヒンギャは毎日食糧を買います。将来のための食糧を保管する余裕がないのです。しかし、ロックダウンによって、必需品を買いに市場へ行くことはできませんし、人々は特に野菜や魚といった日々の必要を充たすのに苦心しています。日に日に、さらに困難になっています。

 
ロックダウンが宣言された後、注意喚起のキャンペーンをするために様々な場所へ移動することもできませんでした。道路での乗り物の利用が許可されていないからです。

 
ここ2、3日の間に何人かの難民と話しました。彼らは新型コロナウイルス感染症を恐れています。もしウイルスがキャンプに到来したら、壊滅的となるでしょう。だから彼らは家から出ないのです。それは恐怖からです。

 
新型コロナウイルス感染症によって誰もが困難に直面していることを私たちは知っています。強固な経済があり、高度な治療施設を持つヨーロッパの国々さえも。だからこそ、世界最大かつ最も混雑した難民キャンプにこのウイルスがやって来たら何が起こるか、想像してくれませんか?

「皆が私たちにソーシャル・ディスタンスを守るよう請いますが、どうやって?」

私たちは小さな家に、あまりにもたくさんの人々と共に暮らしています。私の7人家族は8×10フィート(約2.4×3メートル)のシェルターをシェアしています。皆が私たちにソーシャル・ディスタンスを守るよう請いますが、どうやって?私たちにはまったく不可能です。

 
新型コロナウイルスを防ぐため、頻繁に手を洗う必要がありますが、私たちには十分なトイレや洗浄設備がありません。基本的なニーズを充たすための水すらないのです。

 
私たちはこのウイルスから自分たちを守ることができないので、完全に、NGOやバングラデシュ政府に依存しています。国際NGOや地元のNGOは、キャンプでの新型コロナウイルスを防ぐために政府と密接に連携して働いています。

 
彼らは注意を喚起し、戸別訪問キャンペーンを実施しています。ポスターを貼り、ベンガル語とビルマ語のパンフレットを配布しています。拡声器で情報も拡散されました。

 
しかし、すべてのロヒンギャ難民にとって、これは十分ではありません。たくさんの噂がキャンプ内で広がり、正確な情報を得る人が少なすぎるのです。私たちはイマーム(イスラム教の導師)やコミュニティのリーダーと共に働きかけなければなりません。ここの人々は彼らの言葉には耳を傾け尊重するからです。

(動画の設定で字幕をオンにしていただければ、日本語字幕が表示されます)

私たちはNGOと注意喚起のビデオを作っていますが、インターネット禁止令によって私たちのメッセージは人々に届きません。

 
インターネットは戸別訪問キャンペーンのようなものです。人々は家で情報を得ることができますし、何をするべきか、またはするべきではないのか、を理解することができます。

 
しかしこの数か月、私たちは世界から隔離され、ここで暮らす人々は新型コロナウイルスについて十分な情報を得ていません。

 
私たちはキャンプのニュースを記録し、ロヒンギャの言語で新型コロナウイルスの情報ビデオを作っています。それをSNSにアップしようとしていますが、私たちのチームにはインターネットがない、という大きな問題に直面しています。

 
Saidul Hoque

 
原文はこちら(英文)
‘If COVID-19 arrives in the camp, it will be devastating’

新型コロナウイルス緊急支援のお願い

UNHCRは故郷を追われた人々を新型コロナウイルス感染から守るため、現地で保護活動を行っています。どうか温かいご支援をいただけますよう、心よりお願い申し上げます。

※当協会は認定NPO法人ですので、ご寄付は税控除(税制上の優遇措置)の対象となります

一覧ページへ戻る

国連UNHCR協会について
UNHCRを知る
UNHCRを支援する