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シリア人ストリートキッズに教育のチャンスを与えるレバノンのベイルートセンター

レバノン人とシリア人の女性2人によってベイルートに設立されたコミュニティーセンターは、難民のストリートチルドレンの生活に変化をもたらしています

ベイルート(レバノン)、2019年6月20日 ― 地中海が見渡せる小さな教室で、シリア難民が携帯用コンピューターで算数を習っています。わずか数か月前、彼らの多くはベイルートのストリートで生計を立てようとしていました。しかし今、彼らには学ぶための安全な場所があり、再び子どもになれるのです。

 
150人以上の難民が、NGOボーダーレスが運営するレバノンの首都の近隣オウザイにあるこのセンターに通っています。都市の郊外の恵まれていない近隣地区にあるこのセンターはリナ・アター・アジャミとランダ・アジャミという2人の女性によって設立されました。

 
「私たちの苗字は同じですが、彼女はレバノン人で、私はシリアのダマスカスから来ました」とリナは説明しました。「私は2012年にベイルートに来て、彼女が子どもたちのためにしてきたあらゆる努力を知りました。だから、私も彼女と一緒に努力しようと決めました。」

 
ベイルートのシリア難民の間に広がる児童労働の問題を無視できず、この2人の女性は、1つの目標の下に集いました。その目標とは、できるだけ多くの子どもたちをストリートから抜け出させ、教育を受けさせることです。

 
「多くの子どもたちが正式な教育や公共の学校への道を閉ざされていることが分かりました」とランダは説明しました。現在、レバノンにいるシリア難民の子どもの半数以上が公式な学校に通えていません。

大切な稼ぎ手として、子どもたちを仕事に送り出さなければならない家族も多くいます

学校の午後のシフトでシリアの生徒たちに与えられた場所は限られていることが多く、多くの子どもたちは数年間も教育機会を失い、追いつくために苦労しています。また、大切な稼ぎ手として、子どもたちを仕事に送り出さなければならない家族も多くいます。

 
今、レバノンは、登録済みのシリア難民93万5,000人以上を受け入れています。人口1人当たりで受け入れている難民が世界で最も集中しているのです。シリア危機が8年を迎え、レバノンにいるシリア難民の3分の2が貧困に陥っており、子どもたちによる収入が両親の命綱となっています。

 
ファハド(10歳)は、母親の支払いを助けるため、ベイルートの八百屋で働き始めました。アレッポ出身のこの少年は、10時間シフトで働いても、1日わずか3米ドルしか得られません。

「僕が物を運べないと、僕を叩いて、運べ、と言うのです」

「僕の雇い主は、僕をよく叩きました」と彼は回想しました。「僕が物を運べないと、僕を叩いて、運べ、と言うのです。」今年の初め頃、ファハドは、この2人の女性によって見つけてもらい、このセンターに登録されました。今、彼は仕事を辞めています。

 
「ここはとても良い所です。僕は友達と学習し、勉強し、そして笑います」とファハドは言いました。毎日、朝8時から正午まで、彼はアラビア語、英語、算数を習います。また、このセンターでは、アートセラピーと社会心理的なサポートも提供しています。

(動画右下の設定で字幕をオンにしていただければ、日本語字幕が表示されます)

このセンター自体が最終目的ではなく、正式な教育への橋渡しとなることを目指しています。

 
「私たちのしていることは、子どもたちをここに連れて来て、彼らに基本的な教育を受けさせ、彼らの本来の教育レベルに追いつけるように努めることです。そして最終的に、彼らを正式な学校に送り出します」とリナは説明しました。彼女たちの努力の結果、過去2年で90人以上の子どもたちを公共の学校に登録させることができました。」

 
多くの子どもたちが労働を止めた一方、今も選択肢がない子どもたちがいます。アリ(13歳)は、午前中にセンターにやって来ます。その後、夜10時まで美容室で働くのです。

 
「学校は仕事より重要です。でも、働いて両親を助ける以外の選択肢がないのです」とアリは言いました。リナとランダは、子どもたちの家族、そして雇い主と交渉しようとしますが、結果はいろいろです。「子どもたちをとても熱心にこのセンターへ通わせたい両親もいますが、この場所を真剣に取り合わない両親もいます」とランダは語りました。

 
このセンターは、過去2年間、民間からの寄付のおかげで経営されていますが、資金が不足しつつあります。

 
「毎月が挑戦です。私たちはかろうじて出費を賄っていますが、かつて何度も、もう閉鎖することになるんだと私たちは思い、親たちはすごく動揺しました」とランダは言いました。

 
彼女と相棒は、少なくとも1年間、このセンターを維持して最悪のシナリオを防げる持続可能な資金を探しています。「この子どもたちは、どこにも行くところはないのです。もし閉鎖したら、彼らはストリートに戻らなければならない危機にさらされています。」

 
Dalal Mawad

 
原文はこちら(英文)
Beirut center gives Syrian street kids a chance at education

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