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支援の現場から

シェフとサッカー選手:父と息子はボスニアで希望を見つける

マジドとムハメッドのような難民たちはボスニア・ヘルツェゴビナで彼らの夢をかなえる

マジド(39歳)と14歳のムハメッド(息子)はサラエボの家でサッカーの試合を見る

難民と移民たちは、お腹をすかせ、次の食事を楽しみにしながらボスニアの首都サラエボ近郊の収容施設の外に並んでいます。キッチンから漂ってくるおいしそうな匂いから判断すると、昼食を待っている価値がありそうです。

 
サラエボ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)、2019年4月17日 ― シェフはイラン出身のマジドで、庇護申請者の仲間たちを引き付ける料理を作ることができます。この日、彼はラムカレーを作っています。

 
「料理は私の芸術です。私は、自分が食べたくないものは他の人に出しません」と彼は言います。

 
クロアチアとの国境が閉鎖されたままであるにもかかわらず、中東からボスニアを通り、EU(欧州連合)諸国を目指す移民や庇護申請者の数は、急激に増加しています。

「料理は私の芸術です」

マジドは、一時受入れ施設で仲間の難民や移民たちのために料理する

マジド(39歳)は、10か月前、イランからヨーロッパに向かう途中でサラエボに到着したため、EU諸国を目指す人々の一人だったのでしょう。しかし、彼はヨーロッパに向かう代わりに、1990年代の自国の戦争から回復しつつあるボスニア・ヘルツェゴビナで庇護申請をしました。

 
「私はどこにも行きません。私はここにとどまります。私はボスニアが大好きです」と彼は言います。

 
UNHCRによれば、この国は増加する到着者に対処し、申請を処理するために支援を必要としています。ドリジャン・クラスニックUNHCR広報官は、2018年1月以来、1,600人が庇護希求者登録をしていると述べました。

 
「この国を避難場所ととらえる人々がいることは明白です。彼らが故郷と呼べる場所なのでしょう」と彼は話しました。

 
マジドは、ムハメッド(14歳)のシングルファーザーです。ムハメッドは、学業優秀で、FKサラエボというサッカークラブのユースチームでプレーしています。

 
「一部の人にとってサッカーはただのゲームですが、僕にとっては人生です」と、いつかプロに転向することを夢見るムハメッドは言います。

(動画右下の設定で字幕をオンにしていただければ、日本語字幕が表示されます)

マジドはムハメッドの安全な未来を確保するためにイランを離れました。彼らは、EU諸国に向かっていました。しかし、サラエボに着いたとき、マジドはあるボスニア人に会いました。彼の親切なもてなしを受けたことで、マジドは考え直し、彼と息子の庇護申請を行いました。

 
「私は、彼の暖かさと優しさを感じました。重要なことは人間関係です。」この友情がマジドの思考を形づくりました。もし彼らの申請が受領されれば、彼と息子はサラエボに定住するつもりです。

 
サラエボは、美しい都市です。1992年から1996年の間におよそ1万4,000人が殺された包囲攻撃後、現在ではほとんど修復されています。しかし、マジドには曲がりくねった道や市場、モスク、カトリック正教会があるその古い町を訪れる時間はありません。

 
週末、マジドは滝のそばの人気がある場所で地元住民や観光客のために料理を作ることで、お金を少し稼いでいます。週5日、彼は仲間の移民と難民たちに食べ物を提供するボランティアをしています。

 
「私は、自分がしたことは自分に返ってくると信じています」と彼は話します。彼の寛大さと熱心さは人の目に留まらないわけがありませんでした。

 

ムハメッド(14歳)はFKサラエボというサッカークラブのユースチームでプレーする

通常なら有料であるインターナショナルスクールは、ムハメッドに無料で勉強することを許可しています。

 
最近のある晩、ムハメッドがリビングに座り、ネットでサッカーの試合を見ている間、マジドは夕食を作っていました。

 
ムハメッドは8歳から真剣にプレーし始め、現在は毎日、クラブか家で練習しています。

 
世界的スターであるクリスティアーノ・ロナウドが彼の憧れです。しかし、彼がスポーツで自分のキャリアをのばす機会を得られるかどうかは、ある程度、庇護申請次第です。難民認定なしで、彼は練習し、親善試合でプレーすることはできるものの、9月に始まるナショナルリーグに参加することはできません。

 
「彼が文書を持っていないことは残念です。彼には競争的にプレーすることでのみ得られる勝利の精神を失う危険があります。彼はまだ若いですが、2020年にもっと真剣なリーグが始まります。次のシーズンまでに、認定をうける必要があるでしょう」とタリク・セリク コーチは話します。

 
Helen Womack

 
原文はこちら(英文)
The chef and the footballer: Father and son find hope in Bosnia

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