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学校・団体のご支援

実践例:高等学校の発展的な学習の取り組み(大阪)

近畿大学附属高等学校の英語特化コースの皆さんが、自ら社会におけるつながりを開拓していく発展的な活動のなかで、様々な視点による学びを深め、難民問題に対しても深い関心を寄せ、学習を進めてこられました。

自分たちの学びだけではなく、国連UNHCR協会の出張授業の取り組みも活かしながら、次の世代にもつながり、さらに拡がる活動を目指されています。

この活動について、近畿大学附属高等学校の神野学先生よりご寄稿いただきましたので、ご紹介いたします。

長期的かつ実践的な取り組みにおける学び

(近畿大学附属高等学校 教諭 神野 学)

~近大附属・英語特化コースの取り組み~

近畿大学附属高等学校・英語特化コースでは、「世界に通用する18歳を育成する」ことを目指し、実用的な英語を身につける傍ら、国際社会の課題へと目を向け、プロジェクトベースでの学びに取り組んでいます。

近畿大学附属 難民 UNHCR 学習2年次にはUNIQLO「届けよう・服のチカラproject」へと参加し、難民キャンプへと届けるための古着の子ども服の回収活動に取り組みました。

生徒たちは回収プランを立案し、近隣の小学校や商業施設へと交渉を重ね、自分たちで企画したイベントを通じて約5000枚もの古着を回収する事ができました。

そして、この成果は、UNIQLOから高校部門の優秀校として選出されるに至りました。

このようにして、生徒たちは国際社会の課題へと実践的にアプローチする力を身に付けてきました。

~「Act for 2020」プロジェクト~

3年次の政治・経済の授業では、「Act for 2020」プロジェクトとして、より生徒たちを主体としたプロジェクト学習に取り組みました。

東京オリンピックを迎える2020年に、日本がSDGsで世界をリードする国となるために、自分たちでできる取り組みをしようとするプロジェクトです。

1学期は徹底的に海外メディアのニュースサイトの記事を読み込み、いま、世界で何が問題とされているのかをリサーチしました。

近畿大学附属 難民 UNHCR 学習生徒たちは、北朝鮮の核開発問題や、LGBTの権利、アフリカの貧困など様々な事に関心を抱き、難民問題についても、多くの生徒が関心を持ちました。

そして、2学期に入ると、それらの問題をより広く訴えかけるためのポスター製作に取り組みました。

その上で、生徒たちは、それらの問題を解決するための13のプロジェクトを立案し、その中でもより優れた6つのプロジェクトを、実際に実行段階へと移しました。

~後輩のために講演会を企画する文化を作る~

6つのプロジェクトのうち、1つのグループは、難民問題の解決のためのプロジェクトを企画しました。

難民問題に対する日本国内での理解の低さが問題であると捉えた上で、まずは、自分たちに一番身近な存在である、同じ英語特化のコースの後輩たちに対して、難民について深い理解を持ってもらうプロジェクトを企画しました。

そして、国連UNHCR協会の方による出張講義を企画しました。
講演会の実施にあたっては、生徒たちは、国連UNHCR協会の天沼さんに自らオファーし、企画の主旨を説明する事で、講演会実施の内諾を得ました。

その上で、1,2年生の担任へと交渉に出向き、講演会実施に理解を求めることを行いました。

次に、教頭に交渉し、天沼さんの講演費用を学校予算から出してもらうための説明をしました。

その後、講演会の日時・開催場所を調整し、12/12に講演会の実施が実現しました。

また、この講演会を毎年定例のものとし、3年生が1,2年生のために国連関係機関の方を招いた講演会を実施することが、毎年実施されることを目指し、企画立案を進めました。

~国連UNHCR協会より講師を招いた講演会~

近畿大学附属 難民 UNHCR 学習当日は、1~3年生の生徒・合計約220人が1つの教室に集い、講演会の実施となりました。

生徒たちはまず、20分ほどで3年間の自分たちの取り組みと、SDGsについてのプレゼンを行いました。

その上で、天沼さんから世界の難民の現状について、実際にキャンプを訪れられた話なども交えてお話をいただきました。

その後、生徒たちは、「難民問題の解決のため、自分たちができることは何か」というテーマで、グループに別れてディスカッションを行いました。

その際にも、天沼さんから丁寧なコメントをいただきました。

講演会を通じては、生徒たちは、難民の現状について、まず「知る」ことの重要性について気付かされました。

近畿大学附属 難民 UNHCR 学習その上で、SNSなどを通じて広めることや、募金など自分たちでできる範囲で行動を起こすことの大切さも知りました。

全体で2時間ほどの時間の中で、生徒たちは様々に大きな気付きを得て、より世界の現状を知るために英語を学ぶことの必要性を感じ、また、様々な教科の学習を通じて世界の幅広い知識を得ることの大切さに気付きました。

生徒たちが主体となった活動で、たいへん有意義な時間を設けることができました。

~生徒のコメント(高校3年生…三日月理子)~

私たち3年生英語特化は、ボランティア活動について学び、実際に実施してきました。

2年生のときには、UNIQLOさんとコラボして『服の力プロジェクト』という、難民を対象にリサイクル服を集め、服の支援を行いました。

活動の結果、約5000枚の服が集まり数ある全国の高校の中から優秀校として選ばれ、東京で表彰していただきました。

このプロジェクトの実行は、度重なる交渉やアポを取るところから自分たちで行ったため、プロジェクトの成功とともに大きな達成感を得ることができました。

この活動をきっかけに私たちはボランティアについて興味や関心がさらに湧き、3年生になるとプロジェクトを1から自分たちで考えました。
今の世界の状況はどうなっているのかというところから学び、高校生の私たちにできることは何があるだろうかと考え、企画しました。

さらに、グループ別でLGBTの映画鑑賞会を設け知識をつけたり校内でアフリカの子ども達を対象に募金活動も行いました。

この取り組みを通じて0から1を作ることの大切さと大変さを知り、さらにボランティアをより身近に感じることができました。

また、国連UNHCR協会の天沼さんに、本校で難民支援の講義をしていただいた後、12月22日には校内で募金活動を行いました。

活動を通して、難民問題について考える機会を校内において与えることができたと思います。このような活動を後輩たちが受け継いで欲しいと思います。

おわりに

「世界に通用する18歳を育成する」プロジェクトにおいて育まれた高校生の力が、確実に大人の世界を動かし、学びとともに大きなムーブメントを生み出しました。

また、生徒のみなさんの主体的な活動により、自分たちだけの活動ではなく、次の世代に受け継がれていくものとなり、継続性の高いものとなりました。

今後、東さんをはじめとした3年生の活躍だけでなく、次の世代の動きにも注目していきたいと思います。

 

最後になりましたが、お忙しいなか、難民支援の輪を広げるために本記事作成にご協力いただきました神野先生と三日月理子さんに心より御礼申し上げます。

 

 

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