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支援の現場から

ウガンダ人難民認証のため数百人が列をなす

職員とボランティア達は、広範囲で行われる全国規模の取り組みに必要なリソースや人員の準備を急いでいます

認証手続きをされるコンゴ民主共和国からの難民

戦争や迫害を逃れてウガンダに避難した100万人以上もの難民がUNHCR史上最も大きな取り組みとなる認証手続きを受けています。

 
オルチンガ難民居住地(ウガンダ)2018年3月22日 ― オルチンガ難民居住地では1日3000人を上限として試験的に数々のテントを出入りして手続きを進めている。

 
開始日の朝、政府関係者が彼らの指紋と眼球の虹彩をスキャンする準備をしていると、何百人もの人々が認証場所に到着します。今回の取り組みは、難民がきちんと登録され、彼らが必要としている保護や支援を受けられるよう確認することを目的としています。

 
UNHCRや世界食糧計画(WFP)の職員以外に、難民コミュニティからのボランティアも手伝っています。2011年にコンゴ民主共和国から逃れたジェニファー・ムタンバは、入り口で難民を迎え入れる準備ができています。

 
「どうぞ、ご案内します」と彼女は微笑みながら言います。

受付テント

ガブリエル・ロウは、UNHCR職員が彼女の周りで机を準備している間に、受付のテント中を大股で歩いています。「テープとはさみはありますか?誰かテープとはさみを持っていますか?」とガブリエルは急ぎながら同僚に呼びかけます。

 
今回の認証手続きに必要なリソース、インフラ、人員の準備は時間との戦いでした。2018年3月22日が初日であり、UNHCR職員や政府関係者64人にとって、この骨の折れる仕事は、始まったばかりです。

 
「閑散としたサッカー場がこのようなところに変わる様は驚きでした」と、時計の針のように確実に進むようにここで全体を確認している、UNHCRフィールド担当官の一人であるガブリエルは言います。

 
昼頃、難民は配給カードと登録用紙を入れたプラスチック製の財布をしっかりと握りしめて、テントの中に入り始めます。UNHCRの 身元認証登録部門を運営するアンドリュー・ホプキンスはカードや登録用紙の受け取りをする職員の一人です。

 
アンドリューは登録用紙のバーコードをスキャンしてケース・ファイルや家族を確認し、さらに、例えば未登録の新生児がいるときや現在は別に住んでいる家族がいるときなど、さらなる解明に法的措置を必要とする問題が存在するとき、それらを記録します。

 
「複数の機関や関係者の協力なしには、このようなシステムや、こういったプロセスを構築することはできません」とUNHCRと20年間仕事をしてきた白髪のカナダ人は話します。彼は、いつものように困難なことに立ち向かう準備はできています。「この仕組みの構築はとても素晴らしいことです。私は大好きです」と彼は言います。

法的手続きエリア

ルワンダ人難民のガラシヤ・ムカンパリルワが認証手続きを進めている

3児の母親である54歳のガラシヤ・ムカンパリルワは、白いプラスチック製の椅子に崩れながら座り、安堵のため息を漏らします。クリスマスの日、彼女は道に沿って歩いていたらオートバイの交通事故に巻き込まれ、現在は使い勝手が悪い木の松葉杖をつきながら生活をしており、いつも疲れています。

 
1つの机では、政府関係者がガラシヤを極めて脆弱な個人(EVI)として登録しています。ルワンダから1995年に逃れた家族とともに、彼女はこの日の認証過程で優先的に対応してもらえます。

 
「私は毎週病院に戻らなくてはいけません。医者からは痛み止め薬を買うように指示されましたが、2万ウガンダシリング(5.50米ドル)かかってしまうので、買うことが出来ません」と彼女は話します。

 
ガラシヤと彼女の夫であるジョセフは、彼女の骨折した足につけたギブスのためだけにオルチンガ難民居住地にある医療センターに通っているわけではありません。ガラシヤもジョセフも2001年にHIVを罹患してから10年以上HIVと戦っています。「熱を何回も出し、体の震えも止まらず、口の中もひどく痛み、頭痛もひどかったので検査をしたら、HIVにかかっていると言われました」と彼女は話します。

 
ガラシヤの一番年上の娘、アンジェリク(23歳)は両親と1歳の息子のディヴィーニに対して責任を感じています。「母と父の世話をするために学校を退学しました。学校に戻りたいとは思いましたが、学費を払う余裕がありません」とアンジェリクは言います。

 
この日に行われた生体認証の手続きを経ることは、難民の人たちも公平に食糧を供給してもらえるということです。ガラシヤはこれがどれだけ重要なことかということを理解しています。

 
「私たちは毎週、薬を手に入れに医療センターに行くのですが、庭で掘るのではなく、栄養豊富な食べ物を摂るようにと言われます。そして会合に参加し、なぜ彼らがデータを収集しているか聞きました。システムを変えていてくれたおかげで私たちはより食糧を手にいれやすくなります」と彼女は言いました。

認証所テント

ロバート・ビヤルハンガUNHCR職員は難民家族の情報の検証を手伝っている

ロバート・ビヤルハンガがUNHCRに入職してから7日間しか経っていません。つい前日も、同僚のウィニー・ムギサと共に行動をしながら仕事のコツを覚えていました。この日、彼は認証所の白いテントの下で自分一人で対応するための知識をすべて備えています。

 
「昨日は、ウィニーに手伝ってもらいながら12人の認証手続きを行い、うまくいきました。UNHCRで働くことはとても楽しみですし、大好きです。今日はたくさん仕事をしたいと思います」と、指紋読み取り機と虹彩スキャナー、ウェブカメラ、ノートパソコンがのっている机に座りながらロバートは話します。

 
ウガンダ国籍のウィニーは2007年にUNHCRに初めて就職し、ロバートのUNHCRでの最初の週に彼をサポートしました。彼女も大きな仕事に取り組む準備ができています。他たくさんの同僚と同じように、彼女は定期的にアルア北部の地元のUNHCR事務所から派遣されて、このような仕事を任されています。

 
私たちは大人数を相手にする仕事に慣れていますが、今日は忙しくなりそうです。認証はとても重要です。標準のシステムが必要です」と彼女は説明します。

 
他の同僚と同じように、ロバートとウィニーは、この日、政府保有のデータベースが更新されているかを、名前や年齢、到着日などの情報が正しいかを確認し、写真を撮り、指紋を記録します。ロバートもウィニーも自信をもっています。そうすると2人の赤ちゃんが泣き始めて、ウィニーが赤ちゃんに笑いかけ、頭をなでながら「あらら!今日は大泣きの日ね!」と話しかけます。

書類処理テント

イノセント・クィゼラ(左)は5か国語を操り、難民のための翻訳ボランティアをしている

イノセント・クィゼラは眩しい日光に目を細めながら、目立つベストを身につけて書類処理を行うテントに入る準備をしています。彼は5ヶ国語を話すことができ、日給1万5000シリング(4米ドル)で難民のために翻訳を担当しています。

 
「私はルワンダ語、フランス語、スワヒリ語、英語、キルンディ語を話せます。UNHCRの研修では、その人が言うことをそのまま正しく伝え、守秘義務を遵守し、忍耐強くいるよう教えられました」と彼は話します。

 
イノセント(27歳)は、言語を簡単に切り替えながらUNHCRや政府関係者と難民との意思疎通を助けています。最終段階の手続きを行う書類処理のテントでは、難民は、新しい供給カードと証明書を渡されます。それによって、必要な保護と支援を受けられるのです。

 
自身も難民であるイノセントは、情報技術をブジュンブラ(ブルンジ)で学んでいました。2012年に交通事故で両親を殺された彼は、逃れざるを得ませんでした。彼の両親は政府的敵対勢力であるとして政府によって殺されたのだと彼は話します。

 
「政府は私も殺そうとしていました。昨年のある日、2人の人物が私のところに来て、彼らと一緒にブルンジに帰国して両親を殺した人たちを殺そうと話を持ちかけてきました。私はそれを拒否して、UNHCRにその人たちのことを通報しました」と彼は話します。

 
「もう二度と帰ることはできません。」イノセントはうつむきながら頭を横に振り、悲しそうに言いました。

 
Kate Bond

 
原文はこちら(英文)
Hundreds line up for start of Ugandan refugee verification

世界から忘れ去られたアフリカの難民支援

「難民」と聞くと、まずシリアのことを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?しかし、実はアフリカ中部に、世界から忘れ去られている深刻な難民危機があるのです。

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