国連UNHCR協会は、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の公式支援窓口です。 《寄付は税控除の対象になります。》

  • 0120-540-732(平日10:00-19:00)
  • メニューを開く

支援の現場から

言語学習が統合の鍵だと話す若い難民
チェコ政府の移民統合政策は言語教育を土台としています

学校で美術の授業を受けるナタリア・ラミ・アダット(右から2人目)とチェコ人の友達でクラスメートのナタリー・セムブネロヴァ(右)

フラデツ・クラーロヴェー(チェコ共和国)2018年1月30日 ― ティーンエージャーのマイケル・バラカットはアラビア語、チェコ語、英語を混ぜて一生懸命話をします。何語で話すのが好きかと尋ねられると「全部です」と14歳のシリア人少年はにっこり笑って答えます。その笑顔にはもどかしさと熱意が表れています。

 
彼は良いスタートを切りました。3か国語に加え、ドイツ語の勉強もしています。それから、スラスラとヒンディー語で挨拶したかと思えば、フランス語の言い回しを披露します。

 
チェコ語を話せるよう勉強することが上手く統合する鍵だと、最近新しくやって来た移民の多くが言います。

 
「チェコ語を上手に話し、チェコ人と仲良くすると、彼らは助けてくれます」とマイケルは話します。「けれど、アラブ圏出身で、ずっとアラブ人と一緒にいても誰も助けてくれません。チェコ共和国で物事がどうなっているか分からないからです。それならチェコ語の勉強をしっかりした方が良いです。」

 
難民一人一人のニーズに応えるチェコ政府の統合プログラムは言語学習を土台としています。

「チェコ語を学ぶことは必要不可欠です」

「チェコ語を学ぶことは必要不可欠です」とオリビア・ヴコティッチUNHCR中欧事務所(ブダペスト、ハンガリー)の地域統合担当官は述べます。「言葉を話せなければ統合について語れません。不可能です。」

 
難民向け言語教育実施時間を見ると、チェコ政府は寛大だとヴコティッチは言います。中欧諸国には全く行っていない国もあります。

 

フラデツ・クラーロヴェー(チェコ共和国)にある自分の高校でピアノの練習をするシリア難民のマイケル・バラカット

マイケルの家族はクリスチャンで、彼のスクールバスが爆破されかけたことをきっかけにシリアの戦火を逃れました。この経験から、一家は国際的保護を認められました。しかし、戦争が終わったら帰還を命じられるかもしれません。

 
彼の母親はチェコ語をなかなか学べません。当初、彼は初めに滞在した一時収容所で母や他の人々のために楽しんで通訳していました。「でも、今は負担に感じます。僕にもやることがあるので」と言います。母に付き添って政府施設等に行く時間は減っています。

 
彼のクラスメートで同じくシリア出身の難民、ナタリア・ラミ・アダット(14歳)も同じように感じています。2人はチェコの首都プラハから東に115キロメートルにある学術都市、フラデツ・クラーロヴェーで出会いました。ナタリアはよく親戚の通訳に呼ばれていたと話しました。

 
「若者の方が言葉を覚えるのは速いです」と10代の若者たちは流暢なチェコ語で言います。「始めは新しい世界に目を見張る小さな子どもみたいになるけれど、今は母語のように思います」通常、難民の子どもたちは勉強に遅れてしまいますが、夏の補習クラスで追いつけます。

 
優秀な成績を修めたナタリアとマイケルは、2017年7月にUNHCRが表彰した11人のうちの2人です。授賞式はプラハにある教育省で行われました。

「戦争は、大人は一緒に生きていけないと示しています」

チェコ人の友人ナタリア・セムブネロヴァ(12歳)フラデツ・クラーロヴェー(チェコ共和国)を散歩するシリア難民のナタリー・ラミ・アダット(14歳、右)

「難民の学生と学生が、学校とコミュニティから多大な支援を得たのはとても素晴らしいことです」とペトラ・レヴリンコヴァUNHCRチェコ事務所代表は述べました。

 
ナタリアとマイケルの担任であるペトル・リハークは難民が喜ばしい多様性と「新たな視点」を学校にもたらしたと言い、これは世界情勢を語る上で価値あるものであると話します。

 
未来を見据え、マイケルはチェコ市民と助けを必要とする難民をペアにするUNHCR出資のプログラムの下で、彼と活動したいと考えているボランティアがいると知らせを受けました。このボランティアは名門中等学校への入学試験を控えたマイケルの勉強を手助けします。

 
医者になるのが夢のナタリアはチェコ人のクラスメート、ナタリー・セムブネロヴァととても仲良くなりました。シリア人の友達が出来てワクワクするとチェコの女の子は言います。

 
子どもたちが国籍を超えて絆を育むことが地球にとって一番の希望であるとナタリーは信じています。

 
「世界中の戦争に目を向けると、大人が一緒に生きていけないのは明らかだと思います」と彼女は言います。

 
ナタリアは初めて真剣な様子で付け足しました。「上層部の人たちは戦争を続けたがっているけれど、底辺にいる人たちがどんなに難しい人生を送っているか分かっていません。」

シリア難民のナタリア・ラミ・アダット(14歳、右)と友人のナタリー・セムブネロヴァ(12歳)は、フラデツ・クラーロヴェー(チェコ共和国)にあるBohuslav Balbin Episcopalジムナシウムの生徒だ

 
Kitty McKinsey

 
原文はこちら(英文)
Learning language key to integration, say young refugees

難民の教育の機会が失われています

紛争や迫害により、多くの難民の子どもたちが教育をあきらめています。全ての難民の子どもたちが学校へ行けるよう、ご支援ください。

※当協会は認定NPO法人ですので、ご寄付は税控除(税制上の優遇措置)の対象となります

一覧ページへ戻る

国連UNHCR協会について
UNHCRを知る
UNHCRを支援する