栄養失調でやせ細ってしまったソマリ難民のユスフ。エチオピアは多くの避難民を生み出しているだけでなく、周辺国からも多くの人が逃れてくるという混乱の中にある。ユスフは、UNHCRの支援を受けたヘルスセンターで治療を受けて、現在は回復傾向に(* 写真)
2018年、エチオピアでは280万人が、紛争や気候変動による干ばつなどの影響で国内外に避難を強いられていました。この年、新たに避難した人の数は、世界最多を記録し、国内での避難者の数は前年度の2倍に。それにもかかわらず、この事実は大々的に報じられることもなく、あまりにも知られていません。2019年、一時は国内だけで320万人もの人が避難生活を送り、その大部分は女性と子どもです。避難の道のりで家族と生き別れたり、命がけでたどり着いた先でも十分な食料や水さえなかったり。人々は今も、過酷な状況におかれています。「誰一人、置き去りにしない」。その思いで、UNHCRは同国各地で避難民の援助活動に尽力しています。※2019年5月時点
新型コロナウイルスから多くの命を守るために
UNHCRとパートナー団体が行う感染予防策
- 医薬品をはじめ、万が一感染が確認された際に必要となる物資の確保・確認
- 難民キャンプにおけるコロナウイルスの予防措置、衛生対策の徹底
- 感染症対策の正確な知識の普及(咳エチケットや手洗い、密集環境の回避) など

今、ご支援が必要です
衛生環境が十分に整っていないキャンプでは、感染リスクはより高まります。故郷を追われ苦しい立場におかれた人々の命を守るため、支援が緊急に必要です。皆様の温かいご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。
気候変動による避難者が増加。
現状を変えるためのアクションとは

エチオピアをはじめアフリカでは、干ばつだけでなく洪水に見舞われる地域も
現在エチオピア国内で避難生活を送る人々のうち、20%は気候変動の影響により避難していることが明らかになっています。度重なる干ばつで農地が荒廃し、生活に必要な最低限の水やその日の食べ物にも困窮する暮らしを多くの人が送っています。
「農業もできず、食べるものも十分にない状態。農作物を売るなんて、とんでもありませんでした」。ソマリ州に住むイブラヒムも干ばつにあえぐ生活を送っていた一人です。
この状況を変えるために、UNHCRは、イケア・ファンデーション、エチオピア政府と協働し、ソマリ州で暮らす難民と受け入れコミュニティの人々の生活を改善する2万メートルの灌漑用水路を整備。川から流れてきた水が用水路を通り、すべての農地に行き渡るようになり、乾いた土地は肥よくな農地に一変しました。このように、避難民を生み出さないための根本的な仕組みづくりが、緊急に必要とされています。
「今は緑に染まっています。こんな風になるとは信じられなかったでしょう」 エチオピアに避難するソマリア難民のカハ・アブドゥーラ(35歳)

気候変動により繰り返される干ばつと洪水、そして武装勢力による暴力と略奪により多くの人々が飢餓に苦しみ、故郷を追われているソマリア。農業を営むカハ・アブドゥーラもそんな故郷から避難を強いられ、エチオピアに逃れて来た難民の1人です。 そして彼女は、UNHCRとイケア・ファンデーション、エチオピア政府との協働による灌漑用水路のプロジェクトにより、再び農業で生計を立てています。「最初にここに到着した時、この地域が雑草や低木だらけだったのを覚えています。でも、今は緑に染まっています。こんな風になるとは信じられなかったでしょう」と語るカハ。このプロジェクトは難民のみならず地元の受入コミュニティにも恩恵をもたらしています。
気候変動に対する取り組みは、今を生きる私たち、すべての人の課題です。
皆様のご支援をお待ちしています。

皆様のご支援でできること

緊急避難時の給水に役立つ家族用の
水汲み容器85個

安全な水を飲めるようになる
給水フィルター11家族分

安全な水を供給できる小規模な
浄水システム2台
※1ドル=106円換算
- 当協会へのご寄付は、税控除(税制優遇)の対象になります。お送りする領収証は確定申告にご利用いただけます。
- ご支援者の皆様にはメールニュース、活動報告等を送らせていただき、難民支援の「今」、そしてUNHCRの活動を報告させていただきます。
- Webでご寄付いただく際の皆様の個人情報はSSL暗号化通信により守られております。
*皆様のご支援は、UNHCRが最も必要性が高いと判断する援助活動に充当させていただきます。

