難民の子どもたちの教育の危機「 もう二度と、学校には戻れない…?」

世界の難民キャンプ等では、2020年の春頃から休校に追い込まれている学校が多くあり、中には学校に行けなくなって1年近くになる子どもたちがいます。また新型コロナの影響で親が職を失ったため、学校をやめ働くようになった子どもたちも多くいます。特に女の子は、実に半数近くが二度と学校に戻れない可能性があることが指摘されています。彼らの多くはすでに家や大切な家族、平和な日常を奪われ、「子ども時代」を台なしにされてきました。そして今、「教育」という子どもの未来にとって不可欠なものまで、奪われようとしているのです。

窮地に追い込まれる難民の子どもたち

「学校だけは、続けたいんだ」ギフトさん(14歳)南スーダン難民

父を殺され、母とも連絡が取れないまま、僕は逃れてきた。
避難した先では、授業はフランス語。でも僕は、 絶対にあきらめなかった。
心に決めた夢がある。大学に行って、必ず先生になるんだ。

まだ14歳の彼は、もしこの先教育を続けられなければ、自分が意味のない存在になってしまうのではないかと恐れています。教師になるという夢をかなえるためにも、彼にとって教育を受けない人生は考えられません。

学校に通う日、進学する日を夢見る子どもたち
厳しい現実に苦悩する親や教師たち

「里親になってくれた両親のために」アヤンさん(11歳)・エチオピア難民 「もしも、夢がかなうなら」アブドラさん(13歳)、シリア難民 「地雷、脅迫 ー タリバンから逃れて」パリサさん(16歳・写真右)アフガン難民 「想像してください。8割の人が読み書きできない国を」ジェームズさん(42歳)エチオピアの難民キャンプの教師

「紛争により、最も大きな影響を受けるのが子どもたちです」

UNHCRコンゴ民主共和国ブニア事務所 准プログラム担当官 大竹 更

大竹更UNHCR職員
イトゥーリ州の国内避難民キャンプで子どもたちと

私はコンゴ民主共和国(以下コンゴ民)の北東部、イトゥーリ州ブニアで活動しています。コンゴ民では長年紛争が続き、今私が活動する北東部でも、武装勢力による村の襲撃や住民の殺害、レイプなどが多発しています。
紛争により、最も大きな影響を受けるのが子どもたちです。避難を強いられた子どもの多くは学校に通えなくなってしまいます。特に国境を越えて他国へ避難した場合、教育のカリキュラムや授業での使用言語も母国と異なることが多く、避難先で学校に通うためには大きな壁があります。

今、そうした難民の子どもたちをさらに窮地に追い込んでいるのが、新型コロナウイルス感染症です。コンゴ民でも何度か学校が閉鎖となり、2月後半に再開されましたが、世界では未だに学校が閉鎖したままの地域もあります。また、学校が再開しても、半数以上の女の子は学校へ戻れないことが危惧されています。コロナの影響で貧困に追い詰められた多くの難民の家庭で、女の子を再び学校に通わせるのはむずかしいことが推測されているのです。

今私はコンゴ民の国内避難民支援の最前線にいますが、ここで避難している人々は、日本で生まれ育った私たちには想像もできないような暮らしを強いられています。紛争のために強制的に家を追われ過酷な状況に追い込まれている人々を見て、こう思わずにはいられません。「こんな不公平があっていいのだろうか」と。彼らはたまたまこの国に生まれただけで、何の責任もないのです。

日本の皆さま、どうぞコンゴ民をはじめ世界各地で苦しい状況にある難民と国内避難民のために、戦闘と貧困しか知らず、コロナ禍でさらに追い詰められている子どもたちに、教育というかけがえのない贈り物をいただけないでしょうか。難民の子どもたちにとって、教育はすべてをやり直すための鍵です。基本的な学力と知識を身につけ、職を得て収入を得られるようになり、物乞いや性産業、過酷な肉体労働等に追いやられる危険が減ります。あなたのご寄付は、彼らの住まいの屋根となり、子どもたちの教科書となり、学校を修復し、平和を作る土台へとつながります。

どうぞ温かいご支援をいただきますよう、心よりお願い申し上げます。

今、危機にある難民の子どもたちへの教育 あなたと、UNHCRができること 教科書や学用品の支給 補習授業、語学などの学習サポート 学校に通うための経済的支援 学校の補修・建設、衛生施設等の整備

コロナ禍による教育への深刻な影響

コロナ禍はUNHCRの慢性的な資金不足に拍車をかけ、世界各地で教育支援を縮小・中断せざるを得ない事態になっています。

ザンビア

教室の修復が中断されています。2020年に予定されていた80の教室のうち、わずか4室しか修復されておらず、子どもたちが授業を再開できない状況です。

エジプト

UNHCRはこれまで、難民に対し年に一度の学費補助を行ってきましたが、2020年8月、イラク難民やシリア難民への教育費補助が20%~40%削減に。生徒は不足分を各自で支払うほかなく、退学のリスクにさらされています。

ルワンダ

すでに20の教室の再建が後倒しされています。1つの教室に100人以上もの生徒がいる過密状態が改善できず、コロナの感染予防の点でも大きな懸念です。

出典:Consequences of underfunding in 2020/UNHCR

新型コロナウイルス感染症への対策

UNHCRから太陽光ラジオと学用品を受け取ったマリの国内避難民の子どもたち。新型コロナウイルスのため学校は休校していますが、家でもこのラジオで授業を聞いて学習しています。
UNHCRは遠隔・オンライン授業のためのIT環境の整備、休校時の教師による家庭訪問等のケアの促進、学校再開に必要な対策(マスクや石けん等の配布、混雑の緩和策など)を進めます。

どうぞ今すぐ、温かいご支援をお願いします。

紛争や迫害、そして新型コロナによる厳しい社会情勢により苦難を強いられる難民の子どもたちはどのような大人になり、どのような社会を築いていくのでしょうか。
1人でも多くの子どもに教育を提供することが、コロナで疲弊した世界を立て直し、難民を生み出す世界をも変えることにつながるのではないでしょうか。ぜひ、子どもたちが学校へ戻れるよう、UNHCRにお力を貸してください。

UNHCR(国連高等難民弁務官事務所)は、 難民の命を守り、保護する機関です。
ルワンダ難民を訪問する緒方元高等弁務官
ルワンダ難民を訪問する緒方元高等弁務官
UNHCRは、シリア・アフガニスタン・南スーダンなど世界中で家を追われた難民・国内避難民を支援・保護し、水や食料毛布などの物資の配布や、難民キャンプなど避難場所の提供、保護者を失った子供の心のケアなど、最前線で援助活動に尽力しています。1991年から10年間、緒方貞子さんが日本人として初めてUNHCRのトップである国連難民高等弁務官を務めました。 
※紛争や迫害などのため命の危険があり、国外へ逃れた人を「難民」、国内で避難している人を「国内避難民」と呼びます。

皆様のご支援でできること - UNHCRは、あなたのご支援を必ず届けます

※1ドル=106円換算

毎月1,500円のご寄付

1年で、文房具や通学バッグ等の学用品 約15人分

毎月3,000円のご寄付

1年で、電気のないテントや夜でも勉強できるソーラーランタン 約9世帯分

毎月5,000円のご寄付

1年で、親を失ったり離ればなれで暮らす子どもへの学費支援(現金給付)約4人

  • 当協会へのご寄付は、税控除(税制優遇)の対象になります。お送りする領収証は確定申告にご利用いただけます。
  • ご支援者の皆様にはメールニュース、活動報告等を送らせていただき、難民支援の「今」、そしてUNHCRの活動を報告させていただきます。
  • Webでご寄付いただく際の皆様の個人情報はSSL暗号化通信により守られております

*皆様のご支援は、UNHCRが最も必要性が高いと判断する援助活動に充当させていただきます。

皆様からのご寄付によって 多くの命が助かります。
水・食糧の供給から住居、医療、教育まで、長期的に難民を 支えるには、毎月のご支援が欠かせません。ぜひ、ご検討ください。
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