
2万7000人
2019年に海を渡ってヨーロッパにたどり着いた難民の数
40%
2019年に海を渡ってヨーロッパにたどり着いた難民の女性と子どもの比率
75%
地中海中央ルートからヨーロッパを目指し、人身売買を含む搾取の被害に遭った子どもの比率

ヨーロッパ・地中海危機について
2015年9月に、シリア人の男の子の遺体がトルコの海岸に打ち上げられ、何十万人もの難民が安全を求めヨーロッパを目指す、ヨーロッパ難民危機について報道されるようになりました。シリアやイラク、北アフリカなどの貧困や紛争、迫害から逃れるため、2016年までに約520万人の難民と移民が、危険な海を渡りヨーロッパを目指しました。この危険な旅路で毎年数千人もの人が命を落としているにも関わらず、今でも多くの女性や子ども含む難民達が安全を求め、ヨーロッパを目指し海を渡っています。2018年には、2000人以上の人々が危険な海路で命を落としました。旅路の途中、人身売買を含む暴力や搾取の被害に遭う女性や子どもも少なくありません。ヨーロッパ難民危機は、今も続いているのです。
かろうじてヨーロッパにたどり着いても、難民達の苦難は続きます。2020年9月に、ギリシャのレスボス島のモリア難民受入センターで大規模な火災が発生し、大部分が焼失しました。この火災で多くの難民が家を失い、ホームレスとなりました。UNHCRは人道支援を最優先に、1人でも多くの難民の命を守るため、食料や医薬品、そして避難所を提供できるよう、難民支援活動を行っています。
ヨーロッパ・地中海地域におけるUNHCRの主な援助活動
UNHCRはヨーロッパへの難民の流入に大きく関わるリビアやイタリア等の地域で支援を拡大し、以下のような活動を行っています。
- 保護を必要としている難民や、国内で避難を強いられている人々の保護
- 最も弱い立場に追い込まれている人々の特定、難民登録の仕組みを強化
- 横行している暴力から人々を守るための施設の設置や精神的なサポートの提供
- 難民・国内避難民が必要な医療を受けられるよう支援