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助っ人講師養成講座

国連UNHCR協会 助っ人会員 奥田和彦さん

「難民問題一年生の思い」

難民条約に加盟して20数年を経過している日本、UNHCRへの資金拠出額が世界第2位の日本、インドシナ難民11,000人以上の定住を果たした日本—。このような事実は、日本が難民問題の先進国の立派な一員である事を物語ったているかに写ります。しかし、昨年ヨーロッパから帰国して、初めて難民問題に関心を持つようになった小生の目には、日本でのこの問題の取り組みが後進国のように思えてならないのです。

難民申請者(アフリカの大学終了者)の方の大学院受験に係わって、東京のある大学の入試担や教員の方と難民の受け入れについて話し合った事があります。(これらの方々は比較的よく知っていたのですが・・)一般留学生の場合と違って、語学が出来ても、大学入学がかなり難しい状況にあることを思い知らされました。また、東京の代々木公園で中学生と一緒に難民支援への募金活動をしていた時の事です。通行人の方から傍らに寝ていた浮浪者の方を指して、「これ等の方が重要だ」と、怒鳴られた事があります。更に、ある難民の強制収容に関して、入管当局や弁護士の方と話し合う機会がありましたが、その応対の形式主義に憤りさえ感じた事があります。

他方、小生は、ある写真展での難民支援への募金活動で、1万円札をさりげなく募金箱に入れて下さった方を目撃しています。また、東京や地元の国際フエスティバルで、熱っぽく難民問題を語ってくれる若者に時々出会います。そして最近、ボーイスカウトやガールスカウトの活動で難民問題に関連しているものがある事を知りました。更に、NPOの方々の日常生活に接していますと、その献身的な努力に頭が下がる思いをする事が度々です。

小生は永住を志して渡欧し、家内の体調から止得ず帰国して、一年を経過しました。帰国時、ライフワークとして取り組む事を決意させたのは難民問題でした。その動機は—、年度によって難民出身者がいなかった場合もありましたが—教えていた白人クラスにみられた難民出身者の生活態度です。彼らに共通して感じた事は、白人に伍して、懸命に、謙虚に、逞しく、生きようとしている生き様でした。40数年間、市場経済を追求し、欧米志向一辺倒であった小生にとって、この事はハッと、立ち止まって考えさせられるものを含んでいました。帰国後、小生の目には、グローバル化した現代で、市場経済の負の遺産ともいえる難民問題は21世紀的重要課題に写りました。

日本は難民問題後進国と、この問題に取り組んで一年生に過ぎない小生が、あえて臆面もなく断じさせて頂く理由は、ヨーロッパ各国と比較して桁違いに少ない難民認定者数だけではなく、小生を含む多くの日本人が持つ難民問題の特殊性「迫害」についての認識の低さです。外務省や法務省の方の話を聞いたり、国際フェスティバル参加者の方の話を聞いていると、難民における迫害の実態が霞んでしまう事をしばしば感じてならないのです。

難民問題は単なる国際交流の次元と異なる多くの問題を含んでいます。グローバル化した現代は、経済問題のみならず、難民問題もグロバール・スタンダードで解決されなければならないものが多いと思われます。日本におけるUNHCRの役割の強化を期待せずにはおれない心境です。

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