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第3回難民映画祭、6月20日「世界難民の日」に開幕!

一昨年、昨年と大好評のうちに幕を閉じた難民映画祭が、2008年も「世界難民の日」を記念して6月20日〜27日までの8日間、東京都内各所にて開催します。選りすぐりの30作品あまりが上映されます。

開催を目前に、難民映画祭の芸術監督であるキリル・コニンが、一昨年より難民映画祭を応援してくださっている俳優の滝田栄さんに、難民映画祭への思いについてお聞きしました。(文中敬称略)

イメージ コニン
長年舞台や映画を通じて俳優として活躍されてきましたが、人道支援にもいろいろと関わっていらっしゃいますね。

滝田
「人間というのは素晴らしいものだ」というメッセージを何らかの形で発信できるような仕事がしたいという思いでこの世界に入ったんですけれども、一方で、ドラマや舞台、映画の仕事では、感動を与えることに限界があることも感じていました。人として本当に必要なメッセージは何か、俳優という仕事以外にもっとできることがあるんじゃないかという思いがずっとありました。本当に小さなことでも、舞台やテレビ、映画の画面で表現することではなくて、もっと身近なところで自分が直接的に人としてお手伝いできることが何かあるんじゃないかと思っていたんです。そんなときに、恵まれない子どもを支援するNGOの仕事に関わる機会があって、20年近くお手伝いしてきました。これは実に感動的で、自分なりの小さなことなんだけど、本当にやってよかったと実感できるのです。舞台の成功とか仕事の上での成功という感動ではなくて、人として小さなことなんですけど、やってよかった、少し弱い人、困った人たちのお手伝いをほんのわずかだけどできたということがすごく嬉しかったんですね。

そんなときに、難民映画祭を手伝っていた娘を通しての不思議な縁でコニンさんと知り合いました。最初は、初めて聞いたので、難民映画祭って何なんだろうという思いでいました。UNHCRというと常に緒方貞子さんというのが頭にあるじゃないですか。2年前の難民映画祭を初めて拝見したときに、ああ、これはとても大事なことだという発見があったんです。政治や国や民族の問題など、大きなところでの問題を自分の目で見て、じゃあどうしようかと考え出す出発点にたったわけです。その意味で僕自身素晴らしいものを見せてもらったという感動がありました。だから、ぜひ日本の多くの人にも同じ体験をしてもらいたいと思うようになりました。
テレビや新聞などのマスコミの報道だけでは、問題があまり見えてこない。紛争や人間の悲劇というものを直接自分の目で見ると、地球の上で大変なことが起こっている、日本にいると想像できないようなことが起こっている、ということが見えてくる。もうひとつ推し進めれば、じゃあどうしたらいいんだろうと大きな方法を考える、自分でも考える、みんなでも考えるきっかけになりますよね。これは素晴らしいことだと思っているときに、UNHCR駐日事務所から映画祭の手伝いをしてくれないかという話があって、手伝いって何をするのかと戸惑いもありましたが、僕が素晴らしいと思ったことを、ただ素晴らしいことだと言ってくれるだけでいいと。それならできるよ、ということで難民映画祭の応援団としてやらせてもらおうと思ったんです。

イメージ コニン
難民映画祭の意義は何だと思われますか。

滝田
これまでに難民映画祭で観た映画はすべてショックでした。特に、「ルワンダの涙」はそうでした。同じ時代、同じ時間に、あんなことが起こっている。日本で寝転がってテレビを見てたりしても想像できないですよね。だから、ああいう映画を見た後、世界に対する視線が変わりました。海外に旅行に行って何を買ってこようとか観光で何を見ようとかいうことだけじゃなくて、世界の人々、子どもたちの状況に一緒に目を向けなければだめなんだと。だからニュースを見ても、政治に関する番組を見ても、見る目が非常に厳しくなりました。それは僕自身の変化でしたね。日本人というのは本当にハッピーな人たちで、日本以外で起きている不幸や悲劇を本当に知らない。緒方貞子さんが高等弁務官になられたときに、初めてUNHCRや難民のことを知ったという人が多かったと思います。日本にいたら、日本の外で起きている不幸な出来事を知る機会がないんですよね。日本は、難民という言葉すら知らないという人がとても多い。そこに、とりあえず難民映画祭という形で、小さな石だけどぽちゃんと投げてみて、「みんなこっちを見て」とメッセージを出した。とても重くて重要な小さな石だから、きっと大きな波を起こしてくれると思っています。観た人たちが多くの人たちに語る、世界の現実について語り合える出発点になればいいと思うし、ぜひそうなってほしい。

コニン
今年も多くの人に来場していただきたいと思っています。ぜひメッセージをお願いします。

滝田
特に若い人たちにもっと世界の真実の姿をみてもらいたいですね。世界を知るチャンスですから。そして、映画を観た人は、感想や思いを家族や兄弟、友達に語ってもらって、その波紋が大きく広がっていくように活動してもらいたい。若い人たちは、感性も思考力も行動力もある、ただ現実を知らない、ただ見る機会がないということなんだと思うんですね。世界の現実を見て考える習慣、そうして育たなくてはならないと思うんです。大きな視野で物事を考えていける人を作るために、特に若い人たちにもっと見てもらえる方法を考えたいですね。僕の生き方、人生に大きなショックと影響を与えてくれたこの難民映画祭に、自分ができる応援ということで、みんなで一緒に見ましょう、と今年も声をあげていきたいと思います。
イメージ 滝田 栄
俳優。2007年9月より国連UNHCR協会評議員。難民映画祭の応援団として活動を支援している。
ナビ http://www.takitasakae.jp

キリル・コニン
UNHCR駐カンボジア事務所に勤務していたときにミニ難民映画祭を手がけたことから、2006年よりUNHCR駐日事務所で難民映画祭芸術監督を務める。

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