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歌手 石井好子さん

毎年4月に「朝日チャリティコンサート〜石井好子とシャンソンの夕べ」を開催しています。1995年、20年間つとめましたFM-TOKYOのディスクジョッキー20周年記念の折、チャリティコンサートを開いたことがきっかけです。一度きりのつもりでしたが、好評だったので2回、3回とつづけ、様々な方々にお声をかけてご出演いただいています。とりわけ永六輔さん、阿川佐和子さん、木原光知子さんには毎年司会を務めていただき、今日に至りました。

歌手生活60周年を迎えて以来、私は敗戦の頃をよく思い出すようになりました。当時、私たちが食べていたものはふすまの粉やコウリャンの入ったぼそぼそのお米。そんなものしかなかったから、臭くてもまずくても少量でも有りがたくいただくしかなかったのです。私の友人は子供を生みましたがお乳が出ず、ミルクなど手に入らぬ頃なので生まれた赤ちゃんは栄養失調で死にました。敗戦の夏は水不足で衣類や髪も洗えず、しらみがついて皆ボリボリ髪や体をかいていました。

戦争とはどんなものか知りたい方は、難民に目を向けてください。戦う人々の後ろには、その何十倍かの戦わない人々がいて、女性や子どもは地獄のような生活を強いられていることを私たちは知らなくてはいけないと思います。

日本UNHCR協会ニュースレター「With you」に、2005年5月から10月までスーダンのナイル河沿いの町、内戦によって破壊しつくされ地雷が町の廻りに埋められているマルカルに事務所開設をされた米川正子さんの手記がのっています。「日本が戦後発展出来たのも、阪神大震災後復興出来たのも国民の努力のみでなく国際社会からの支援があった事を忘れてはならない」「スーダンは遠い国だから自分達は関係ないという考えは今の世界では通用しません」と書かれています。通用しているのが「日本ではないのか」と疑ってしまうのは淋しい事です。

日本人の難民に対しての意識は決して高いとは思われません。遠い国の人、こちらだって地震も台風もあって大変なのに外国まで手はのばせない、という考えもあります。でも日本の中で飢え死にする人はまずいません。むしろ飽食の時代、食べ放題捨て放題の時代とも言えます。

難民の実態を一人でも多くの方にご理解いただきたいと切望しながら、私はチャリティコンサートを続けています。

石井好子さんのホームページ
ナビ http://www.paris-sai.com/asahi.html
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